転職時は給与交渉をしたほうが良い?タイミング・伝え方・注意点など解説

転職を検討する際には様々な条件で求人を探すことになりますが、その中でも「給与」は重要な条件の一つではないでしょうか。

給与は生活の基盤となり、仕事のモチベーションにもつながっていきます。

とはいえ、転職者から話を切り出しづらいのも事実です。

スムーズな転職活動のために、給与交渉のポイントについて解説していきます。

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転職時の給与交渉はOK?

転職時の給与交渉とは

転職の理由は様々ですが、給与アップを目的に転職を検討する場合もあるでしょう。

また、提示された給与に納得がいかない場合もあります。

その際に必要なのが給与交渉です。

給与交渉は、納得いく給与を手にするためだけにあるのではありません。

自身の市場価値を客観的に把握していることを企業へアピールする場にもなります。

自身のこれまでの経験や現在持っているスキルを見つめなおし、給与交渉の材料にするとともに、よりよい転職活動へとつなげていきましょう。

後悔しない転職のために、給与交渉のポイントを押さえよう

「お金のことを話題にして、印象が悪くならないか」と交渉をためらってしまうかもしれません。

しかし、不満を抱えながら入社するとその後の仕事のやる気に影響が出ることもありますし、再び転職を考えるというケースもあります。

入社してから後悔しないために、給与交渉の事前準備や交渉タイミング、NG事項など交渉のポイントを確認していきましょう。

なぜ転職時に給与交渉をした方が良いのか?

定期昇給は年1〜2回。入社後の交渉機会は多くない

昇給のタイミングは企業によって様々ですが、日本では毎年決まった時期に昇給が検討される定期昇給が採用されていることが多いようです。

定期昇給の回数は企業によるものの年に1~2回のことが多く、入社後に給与交渉する機会は多いとは言えません。

定期昇給といっても必ず昇給するわけではなく、昇給の機会が定期的にもらえるに留まるということも頭に入れておきたい部分です。

その他に、仕事の評価によって行われる考課昇給、企業の業績が好調な際の臨時昇給などがある場合もありますので、希望する企業の昇給状況を調べておくとよいでしょう。

退職理由の1位は「給与額」

大手人材サービス会社が行った求職者の調査で、およそ半数の求職者が退職の理由として「給与が低かった」ことを挙げたという結果が出ています。

「昇給させると言いながら、一向に給与が改定されない」「企業の業績悪化のために給与がカットされた」など、求職者の声から切実な状況が覗えます。

実際に入社してから給与に不満を持つ場合が多く、事前にこちらの希望を明確に伝えることの重要性が分かります。

転職時の給与の決まり方は?

応募先企業の予算、給与テーブルで決まる

転職者の給与は、企業の採用予算から支払える限度額が定められます。

また、給与額は既存社員と同様に給与テーブルに従って定められることが多いです。

給与テーブルとは給与を決める際の基準となる表のことで、新人から幹部クラスまで、振り分けられた等級に応じた給与額が明記されています。

給与テーブルは企業によって特色があらわれます。

年功序列や経験の長さを重視する企業では、基本給の割合が高くなります。

能力重視の企業では、能力給の割合が高くなっていることもありますし、手当として追加で支給されることもあります。

また、職種や業種による給与の相場もあります。

他職種や他業種に応募する際には、応募先の給与の相場を調べておくことも大切です。

応募者の前職の年収、能力で決まる

転職時の給与は、前職での年収や能力を参考にしながら、経験年数や自社における同年代の社員の給与なども参考にして決められるケースが多いようです。

資格は誰が見ても分かりやすいスキルですが、それまでの経験などは相手に分かりやすい説明が必要となります。

経験なども今後に活かせる立派なスキルですので、分かりやすく伝えられるよう事前にまとめておくとよいでしょう。

ここがポイント!

求人票に現役社員の年齢と年収が参考に記載されている場合がありますが、部署によって大きく異なることも。応募先の部署の例か否かを確認しましょう。

給与交渉のタイミングは?

一般的なタイミングとは?

給与交渉は、面接時に面接官から話が出たタイミングで切り出すのがよいでしょう。

面接官から話が出ない場合は、最終面接や内定後の面談でこちらから切り出します。

給与は内定時に企業が提示することと法律で定められていますので、そのタイミングで交渉するのも一つの手です。

給与交渉したからといって必ずしも相手に悪い印象を与えるわけではありませんので、タイミングを見計らったら自信をもって交渉に臨みましょう。

NGタイミングとは?

給与交渉を一次面接で行うのは避けましょう。

ただし、一次面接であっても面接官から給与の話が出た場合には交渉を行ってかまいません。

また、内定を承諾した後の交渉も避けます。

内定を承諾したということは、給与やその他の条件に承諾したものと受け取られます。

承諾後の交渉は成立しにくいだけでなく、その後の社内での人間関係にも影響する恐れがありますから、内定承諾前までには給与交渉を済ませたいものです。

希望年収・最低希望年収の伝え方は?

希望年収とは?前職と同等、もしくはプラスが一般的

希望年収は、前職と同程度からプラス20%の間で提示するのが一般的です。

自身の現在の能力を客観的に捉えて、適切と思われる金額を提示していきます。

そのためには、前もってこれまでの経験やスキルをまとめておくことが重要です。

企業に対してどのように貢献できるのか、しっかり伝えられるようにしておきます。

なお、転職先の企業の給与の相場からかけ離れた金額を提示するのはやめましょう。

もしかけ離れた金額を希望する場合は、相手が納得できる理由を準備しておく必要があります。

最低希望年収とは?適切な伝え方

希望年収を伝える際には、自分が納得できる最低希望年収をともに伝えておくとよいでしょう。

企業側にも採用予算がありますので、提示された年収が予算を超える場合は採用できないこともあります。

最低希望年収を伝えることで、企業の予算内に収まり採用につながる可能性もあります。

希望年収を伝える際には、「年収は〇百万円を希望していますが、〇百万円を最低ラインと考えております。」のように具体的に金額を提示します。

ここがポイント!

転職エージェントを利用する場合、この2つはほぼ必ず尋ねられます。内定欲しさに低くし過ぎることはNG。相場や前職と比べるなど根拠のある数字を設定しましょう。

転職時の給与交渉で注意すべきことは?

年収アップの理由を明確にしておくこと

前職から年収アップを希望する場合には、その理由を面接時に伝える必要があります。

「新たに資格を取った」「前職離職時に、企業の業績不振で年収が下がっていた」など、相手が納得できる根拠を用意しておきましょう。

これまでの経験やスキルも立派なアピールポイントです。

前職での具体的な成果や、それらを転職先でどのように生かせるかなど、自分をアピールできる材料をまとめ、分かりやすく伝えられるようにしておきましょう。

一方的な交渉をしないこと

転職者側に希望年収がある一方で、前に述べたように企業側にも予算があり、必ずしも転職者の希望に応じることができるとは限りません。

給与交渉で希望年収は伝えながらも、相手にも検討する余地が感じられるような言葉遣いを心がけます。

相場を元に、希望年収に幅を持たせるのもよいでしょう。

「この年収でなければ応じられない」というような一方的な態度を取ると、相手に悪い印象を与え採用結果に影響を及ぼしてしまうこともあるので注意が必要です。

希望する給与交渉が難しいと感じた場合には、福利厚生やインセンティブの部分に目を向けて交渉するのも一つの手です。

まとめ

給与交渉は難しいと感じているかもしれませんが、ポイントを押さえれば悪い印象を与えることなく希望を伝えることができ、満足いく転職活動につなげることができます。

転職してから後悔しないために、希望は明確に伝えていきましょう。

自信をもって伝えられるよう、自己アピールポイントをまとめておくなど、事前準備をしっかりしておくことが大切です。

ここがポイント!

入社後の昇給率は緩やかな企業が多いのが現実。業務に集中するためにも自分を「安売り」せず、報酬面での納得感を得てからの内定承諾がおすすめです。

記事の執筆者
LS編集部

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