第二新卒者が転職を成功させるには、今までの失敗や今後の目標を明確化する必要があります。
なぜなら、今の仕事を辞めて転職する場合、同じような失敗をしないために自分のことをもっとよく知る必要があるからです。
そこでこの記事では、第二新卒者が転職を成功させるために必要な考え方や準備・自己分析のやり方などをご紹介します。
- 今の仕事を辞めて転職したい
- 次の仕事でも同じようにイヤになったらどうしよう
- 雇ってくれる企業があるのか不安
この記事では、このような悩みや疑問にお答えします。
ぜひ参考にしてください。
第二新卒って?
第二新卒とは、一般的に「新卒で入社後、3年未満で退職をした求職者」のことを指します。
しかし、第二新卒という言葉そのものに明確な定義はなく、企業によっても第二新卒に対する認識はさまざまです。
例えば、卒業後3年未満を第二新卒者と認識する場合もあれば、大学卒業後で考えて25~26歳を第二新卒と定義する場合もあります。
共通するのは「卒業後少なからず企業での就労経験がある点」です。
第二新卒の転職傾向は?
第二新卒の転職は前向きに捉える人が多く、年々増加傾向です。
厚生労働省の発表する大学新卒者の3年以内の離職率は30%ほどとなっています。
転職する理由としては、以下のようなものがあります。
- 安定した休みがある
- 企業として安心できる
- 労働条件が自分に合っている
- 残業が少ない
- 人間関係がクリーン
上記のように、スキルアップやキャリアアップを目指す転職ではなく、働きやすく安心できる環境を求めて転職する若者が増えている傾向にあります。
また、職種ではIT企業が人手不足により転職しやすいでしょう。
理由としては、人材不足により需要が増えており、求人が多く掲載されていることと、人手不足による未経験者の募集を、大企業や優良企業も積極的に行なっているということです。
厚生労働省の調べでは、IT業界の人手不足は年々増加傾向にあり、2030年には79万人不足すると言われています。
実際に、IT業界未経験の20代をネットで検索すると、15万件以上の求人がみつかり、中には東証一部上場のインフラエンジニアなども募集されているのです。
また、需要が多いことにより仕事が安定してあるというのも、転職者が多い要因となっています。
第二新卒が転職に失敗してしまうパターンは?
第二新卒として新たな社会人生活をスタートしたにもかかわらず、転職に失敗してしまう人は少なくありません。
ここでは、どのような失敗パターンがあるのかをご紹介します。
退職理由を他人のせいにする
自分で決断して退職したにも関わらず、その理由を上司や周りの人間、環境のせいにしている人は、次の会社でも続きにくいといえます。
周りのせいにして自分の非を認めないことにより、新たな気付きや学びはできません。
社会人として、しっかり働いてお金をもらうという立場なため、自分の決断には責任を持つことが大切でしょう。
キャリアプランがない
「なんとなく今の職場が合っていないから」という理由で、キャリアプランを考えずに転職をしてしまった場合、将来的なキャリア形成がスムーズに進まない場合があります。
転職をするのであれば、自分自身のメリットだけを考えるのではなく、
- 転職先で何を成したいのか
- 何のために転職しようとしているのか
を明確にする必要があるでしょう。
理由を明確にすることにより転職活動にも一貫性ができ、芯のある考えができあがります。
キャリアプランの道筋も明確になりますよ。
転職先を決めずに現職を辞める
次の仕事を決めずに退職してしまうと、金銭面・精神面で追い込まれてしまいます。
たとえ今の仕事を早く辞めたいと思っていても、次の仕事の目処がたっていない状態で退職してしまうと、お金はどんどん減っていくからです。
金銭的な圧迫があることにより、とにかく仕事を見つけなければとなってしまいます。
仕事を見つけることを急いでしまうと、冷静な判断ができず、希望とは全く違う仕事やブラック企業などに就職してしまう可能性も高まります。
上記のように次の仕事を決めずに退職をしてしまうと、結局転職に失敗してやり直しになってしまうため、必ず転職先を決めてから退職するようにしましょう。
すぐに辞めたくなってしまう
せっかく転職したにも関わらず、またすぐに辞めたくなってしまう人は少なくありません。
その大きな原因としては、企業の分析がしっかりできていなかったり、自己分析ができていなかった場合があります。
転職したなら長く続けたいと思うのが一般的なため、このようにすぐに辞めたくなってしまうのは、事前の準備が足りていない自分のミスが大きいでしょう。
そのため、しっかりと企業や自分の分析をして、希望に合っているのか、転職しても大丈夫なのかを判断する必要があります。
第二新卒が企業から求められるものは?
第二新卒が企業から求められるものは、少なからず社会人として経験を積んだことによるメリットとなる部分です。
ここでは、第二新卒が企業から求められるポイントをご紹介します。
教育コストを削減できる
第二新卒者は、少なくとも数ヶ月~数年は企業で働いてきた経験値があります。
そのため、基本的なビジネスマナーは新卒に比べある程度できていると言えるでしょう。
新卒の場合は基本的なビジネスマナーから教育を始め、本格的に仕事に取り組んでもらうまでにはお金と時間がかかります。
第二新卒はビジネスマナーの部分をほとんど教えなくても良いため、早い段階で仕事に参加してもらえる分、教育コストが少なくなるのです。
ポテンシャルが十分にある
第二新卒は、新卒と同じくらい社会での価値は高いです。
それは、年齢はあまり変わらないためポテンシャルが十分にある上に、上記でご紹介したビジネスマナーに割く時間を取られないためです。
そのため、第二新卒のポテンシャルを求めて積極的に採用をおこなう企業も少なくありません。
離職率が低い
第二新卒者は一度企業を経験しているため、新卒者に比べて離職率が低いです。
企業で働いた経験により、自分の得意不得意や、やりたいことがはっきりわかっている第二新卒が多く、ミスマッチな転職をしにくくなっているためでしょう。
せっかく転職しても続かないのであれば、お互いにメリットがないため、慎重に転職活動をする第二新卒は企業にとって重要な存在です。
第二新卒が転職を成功させるためのポイント4つ
ここからは第二新卒が転職を成功させるためのポイントをご紹介します。
自己分析をして目標を明確にする
自己分析をすることで、ミスマッチな企業への転職を避けやすくなります。
自分の得意不得意、やりたいこと、目標とするもの、これまでに評価された経験などを紙に書き出してみましょう。
そうすることで、自分に合った仕事のイメージがより明確になり、就きたい仕事がみつかりやすくなります。
転職に対する条件を明確にする
転職に対する条件や希望には、以下のようなものがあります。
- 給与
- 休日
- 残業
- 職種
- 会社の規模
当然、全ての希望に合った仕事に就くことは難しいですが、絶対に譲れない条件を自分の中で明確にしましょう。
そうすることで、転職した後に不満が大きくなりすぐに退職してしまうというようなリスクも避けることができます。
書類の完成度を上げる
履歴書や職務経歴書などは丁寧に仕上げるようにしましょう。
特に職務経歴書では、自身の強みや経験を細かく書いておくことが重要です。
企業がどんなポイントであなたの強みを理解してくれるかはわからないため、ちょっとした経験や体験も記載するようにしましょう。
退職理由はネガティブにしない
退職理由を人のせいにしたり、ネガティブな考えでいると企業からの印象は良くありません。
例えば「頑張ったのに給料があがらない」などと言ってしまえば、能力がなかったのではないかと思われる可能性もあります。
上記のような場合は、「実績を正当に評価してくれる会社で働きたい」など前向きな気持ちを持ちましょう。
自分のアピールポイントを知るための方法3選
自分のアピールポイントを見つけられない人は、非常に多いでしょう。
そこで、アピールポイントを知るための3つの方法を以下でご紹介します。
第3者に意見を聞く
自分でアピールポイントがわからない場合は、他人に聞くのが手っ取り早いでしょう。
特に、仕事のアピールポイントを知りたいのであれば、同僚・上司の両方に聞くのがオススメです。
同僚に聞くことにより、一緒に働く仲間としてのアピールポイントを知ることができるため、転職後に人間関係をスムーズに築いたり、周りへのフォローがしやすくなります。
上司の目線から見た場合は、仕事の能力としての強みを知ることができるでしょう。
上司は部下を評価する立場にあるため、当然仕事がどのくらいできるかを見ています。
そのため、上司から意見を聞くことにより、次の会社でも活かせるスキルや経験を知ることができるのです。
失敗やミスしたときのことを考える
仕事では、失敗やミスをしてそのままにしておくということは少ないでしょう。
必ず、失敗やミスを取り返すための行動や、起きてしまったことに対するヒアリングをするはずです。
ミスに対して考えてどうにかしようとする行動というのは、立派なアピールポイントとなります。
どのように立て直し、どのような考えで行なったのかを思い出してみるようにしましょう。
やる気がある時のことを考える
やる気がある時のことを考えることにより、自分がどんなことでモチベーションが上がったり、頑張れるのかがわかります。
自分の頑張れるものが1つでもあるのなら、それは立派なアピールポイントとなるでしょう。
やる気は常に一定な訳ではなく、上がったり下がったりします。
そんな中で、やる気が凄く上がっている部分というのは何故なのかを考えてみることが大切です。
頑張っていた・充実していた経験のなかから、企業にアピールできるポイントを見つけてみましょう。
まとめ
第二新卒は、ポテンシャルもあり企業からの需要も非常に高い存在です。
日本では新卒と同じくらいの扱いを受けることができます。
そんな貴重な第二新卒を失敗で終わらせないためにも、自己分析をしっかり行なったり、アピールポイントを理解することは大切です。
ミスマッチな企業への就職を避け、充実した第二の人生を充実できるようにしましょう。