外資系企業への転職を考えているが調べ始めたばかりで、具体的にどういう企業をなのかよく分かっていない人は多いでしょう。
しかしながら、転職をする上では、そういった転職先の業界の情報は、後悔しないためにも重要なものです。
したがってここでは、外資系企業への転職を将来考えている人のために、
- 外資系企業にはどういったメリットやデメリットがあるのか?
- 英語力は最低どれぐらい必要なのか?
- 具体的な働き方はどうなのか?
こういった内容について説明します。
外資系企業とは?
実は、明確に外資系企業と国内企業を線引きするための定義というのは存在しません。
一般的には、「海外の企業が国内企業の株式を一定数持っているかどうか」ともいわれていますが、その一定数の具体的な%が定められていなので判然としないのです。
身近な企業で例えるならば株式会社のソニー等は、2016年時には株式の50%が海外資本となっていました。
しかしながら、2016年時にソニーを外資系企業だと考えている人は、殆どいなかったでしょう。
その理由は何故かというと経営が日本を中心に行われていたからです。
したがって、外資系企業というのは海外資本を受けている国内企業である上に、経営方針も外資系の株主の色が強いものとなっている企業のことだといえるでしょう。
外資系企業で働くメリット・デメリットは?
外資系企業のメリット
外資系企業は海外色を強く反映している企業なので、国内企業とは違うメリットやデメリットが存在します。
まず、メリットについてですが上司に優秀な人が多いという点が挙げられます。
実は、仕事における年功序列の様な考え方は日本以外では、殆ど理解されないというのを知っているでしょうか。
海外では結果を出しているならばそれでいい、といった感じで自由に仕事をさせる傾向があります。
それゆえに海外では実力主義の企業が多いため、上司に抜擢される人間もより長く働いている人ではなく、単純に仕事の評価が高い人がそういったポストにつきやすいです。
そのため、海外の風潮を受け継いでいる外資系企業でも同じことがいえます。
なので、上司は仕事ができる人間であることが多く、部下となった時に安心してその人についていきやすいです。
外資系のデメリット
一方で、デメリットは年次の契約更新が存在する所が多いという点です。
このデメリットは実力主義であるがゆえのもので、仕事で会社が満足のいく結果を残せなかった社員は、更新を打ち切られてしまう可能性があります。
そのため、周りと常に競わされるという非常にシビアな環境に身をおくことになるため、人によっては向き不向きがあるでしょう。
特に、日本的な習慣に慣れてしまっている人程、高い適応能力を求められるので、そういった人には少し厳しいかもしれません。
日本の企業と比べて給料はどう?
日本の企業より年収は高い
外資系企業は結論からいうと、国内の企業よりも1割から3割程平均年収が高い傾向にあります。
この両者の年収の大きな差にはいくつか理由がありますが、まず一つ挙げられるのは福利厚生の差です。
外資系企業の福利厚生は日本の企業に比べて手薄いといえます。
資格補助や家賃補助もない場合が多い上に、退職金がでない会社も少なくありません。
また、海外の企業では職を転々とする働き方が主流のため、長期的な視野で意味が出てきやすい福利厚生があまり重視されていません。
したがって、その福利厚生にかけるお金が少ない分、平均年収も高くなっているというわけです。
少数精鋭のため給料が高い
他の理由としては少数精鋭で仕事を行う所が、外資系企業には多いことも挙げられます。
外資系企業は基本的には実力主義のため、あまり仕事ができない社員は、人件費削減のために日本よりも簡単に解雇されてしまいます。
そして、その浮いた人件費は、社内に生き残っている優秀な社員に割り当てられるため、給与が高くなりやすいのです。
ただし、給与が高いのはある程度の結果を残している社員に限った話です。
そのため、もし外資系企業でしっかり稼ぎたい場合は、しっかりと上司に自分の仕事ぶりをアピールする必要があります。
外資系企業の働き方はどうなの?
オンとオフがしっかりしている
海外の企業に勤めている人は、プライベートと仕事をしっかりと分けて生活している人が多いです。
そのため、外資系企業は社員のプライベートにも寛容な傾向があります。
具体的には有休休暇の取りやすさや残業の少なさ等が挙げられます。
日本の企業では法律上は有休休暇が権利とされてはいても、まだまだそういった休暇を自由に取り辛い風潮があります。
逆に外資系企業ではそういう風潮はなく、有給休暇は社員全員に与えられた権利という考え方が浸透しています。
なので、会社の上司が長期休暇を取ることも外資系企業では珍しくありません。
時間内に仕事を終わらす能力が必要
残業についても、日本に比べて海外では退勤後の時間を大切にする傾向があるため殆どないです。
ただし、外資系企業では日本企業よりも時間内で仕事を終える能力が求められるので、勤める際には注意が必要です。
もし、時間内に仕事を終えることができなかった場合は、休日等に自分一人で仕事をする必要がでてきます。
それゆえに、プライベートを充実させやすいという外資系企業のいい部分が、残業ができないことでそのまま悪い部分になる可能性もあるでしょう。
どのくらいの英語力が必要?
ポジションにより変わってくる
まず、外資系企業に勤める上で気になるのが、どれくらいの英語力が必要なのかという点でしょう。
ただ、外資系企業に勤めている日本人全員が、母国語レベルで英語を話せなければならないということはありません。
必要かどうかはその人の仕事上のポジションによって変わってきます。
本国の外国人の上司と直接連絡を取り合わなければならないポジションの人は、コミュニケーションに困らないぐらいの英語力を身につける必要があるでしょう。
しかし、外資系企業の何らかの製造部門等で働いている場合は、製造するのが仕事のためコミュニケーションを取る必要があまりないといえます。
なので、その人の場合は英語があまり話せなくても大して問題はありません。
ひとつの基準はTOEIC700点以上
このように外資系企業といっても勤めている場所によっては、英語力が必要である場合とそうでない場合があるのです。
それでも英語力に不安がある人のために、分かりやすい基準を示すならTOEICで700点以上獲得が一つの目安になります。
700点以上あれば会議の案内等の文書を理解でき、尚且つ自分の仕事の業務について、ある程度英語で説明できるぐらいの英語力を身につけていると判断できます。
まとめ
外資系企業は明確な定義が曖昧ですが、一般的には海外資本を受けていて海外企業の特徴を多く受け継いでいる国内の企業のことです。
外資系企業は平均的な給与が高いという特徴がありますが、福利厚生が手薄く、仕事の実力が必要とされる場面が少なくありません。
また、働き方については有給休暇が取りやすく、残業が少ないというメリットがある一方で、仕事が時間内に終わらないと休日等に仕事をする必要があります。
英語力については仕事上のポジションによりますが、基本的にはTOEICで700点以上取れていれば問題はありません。