ホワイトカラーの仕事が注目されるにつれて、未経験で事務職に憧れている方が増えています。
事務仕事が未経験でも転職自体は可能ですが、1%でも転職成功率を上げておくことで、無駄なく転職を済ませましょう。
また、未経験の方が特に頭を悩ませているのが自己PRです。
前職が全く事務職と関係のない仕事に就いていた方もいるでしょう。
そんな時どうやって自己PRしたらよいのか、なにがアピールポイントとなるのか、その点も含めて紹介していきましょう。
事務の仕事内容は?
主に書類整理やデータ入力
事務仕事は細かく見ていくと様々な仕事内容がありますが、やること自体はほとんど共通しています。
その最たる例が、書類整理にデータ入力でしょう。
どんな業種でも、書類仕事が全く発生しない仕事はありません。
日々生じる見積書など各書類を正しく処理し、整理することが事務職の役目です。
書類を項目別にファイリングする作業はパソコンを必要としませんが、書類作成時にはパソコンを使えないと始まりません。
データ入力には作業効率も求められるため、最低限のパソコンスキルが必要になります。
電話対応や来客対応
また、来客対応も事務職の仕事の一つです。
来客者を案内したり、電話やメールを担当者に取り次いだりします。
その他、郵便物の発送や備品の管理なども事務職が請け負います。
以上が大まかな事務職の仕事内容ですが、それぞれ働く部門などで仕事内容は変わります。
営業部門をサポートする事務職なら書類作成業務が多くなりますし、経理部門なら現金管理の事務仕事が多くなります。
もちろん一般事務のように典型的な事務職もありますが、事務職は働く場所ごとに求められる内容が変わることを覚えておきましょう。
事務職に求められる5つのスキル
1. エクセルやワードを使えるスキル
先程少し触れたように、パソコンを最低限操作できるだけのスキルが求められます。
書類作成やデータ入力にはパソコンが欠かせず、エクセルやワードも使いこなす必要があります。
現在はスマートフォンに慣れ親しんでいる人が多い反面、パソコンスキルがおざなりになりがちです。
まだまだ事務仕事ではパソコンスキルが必要になるので、基本的な操作くらいは身に付けておきましょう。
2. コミュニケーション能力
また、コミュニケーション能力もある程度必要です。
事務仕事をスムーズに進めるためには、担当者に話を聞いて、分からないことをきちんと理解した後に作業を開始する必要があります。
「事務はコミュニケーションを全く行わなくていい」なんて勘違いする人も多いようですが、事務職ほど社内のコミュニケーション能力が必要になってきます。
3. 進捗状況を把握する能力
また、資質でいえば、作業の進捗状況を管理する能力が必要になります。
事務仕事では同時にいくつかの作業を掛け持つことも多く、それぞれの作業に優先順位を付けたり、無駄のない作業スケジュールを立てなければなりません。
4. 正確性
なおかつ、正確性も求められます。
データ入力では1つの入力ミスがトラブルの原因になりかねませんし、丁寧な仕事が求められます。
与えられた仕事をコツコツ正確にこなせること、これも事務職に求められる資質の一つといえるでしょう。
5. 柔軟性
さらに、柔軟性も求められます。
突発的なクレーム処理、その他各部門とのやり取りで生じたトラブルなど、何かが起きた時適切に対処できる能力が重要です。
淡々と同じ仕事をこなすだけでなく、急な事態に対応できる力を企業も求めているのです。
事務職がおすすめな人は?
事務作業を長時間続けても苦にならない人
まず、事務作業を長時間続けていても苦にならない人が向いています。
求められる仕事の性質上どうしても机の前に座りっぱなしなことも多く、来客対応もありますが終わればまた事務仕事に戻ります。
時間管理能力に優れている人
また、時間の管理能力に優れている方も事務職に向いています。
同時に依頼された仕事をどのように片付けるのか、余裕のある仕事はどれかなど、仕事を完了させる筋道を立てられる方は事務職でも活躍できるでしょう。
社内の調和を構築できる人
そして、社内の調和能力に優れている方も事務職では重宝されます。
事務職は様々な部署と繋がりを持ち、アシストする立場にあります。
そうした立場の中で、上手にコミュニケーションが取れなかったり、自己主張が激しく他人と対立していたりすると作業が滞ってしまいます。
人と円滑な関わりを持つことで仕事に対する疑問点も聞きやすくなり、今やるべきことがハッキリします。
さらに、事務仕事は営業など会社を離れて活躍する部署とは異なります。
同じ面々で常に仕事に取り組む必要があるので、社内の空気が悪くなると作業効率も悪化しかねません。
細やかな気配りを見せ、相手に対して柔らかな物腰で接することのできる人は事務職でも問題なく活躍できるのです。
未経験者でもアピールできる自己PR例は?
前職からのコミュニケーション能力を活かすPR
事務職は様々なスキルや資質が求められますが、その分アピールポイントはたくさん見つけられます。
前職で全く事務仕事をしたことがない方でも、アプローチの形一つで十分魅力的な自己PRが可能になります。
例えば、前職が販売職だった場合、
とアピールできます。
もしもパソコン操作のある職場に勤めてきたならば、なおさら自己PRポイントは明確になるでしょう。
簿記や秘書検定の資格をアピールする
また、事務仕事に役立てられる資格を所有している場合は、必ず自己PRに盛り込んでおきましょう。
簿記や秘書検定などがあれば、例え未経験でも飲み込みは早いだろうと歓迎されやすくなります。
転職ではある程度即戦力が求められるため、資格の力は有用です。
もし、転職までに時間がまだあるのなら、こうした資格取得を目指して勉強を進めてみるのも自己PRに繋がります。
事務が未経験でも転職しやすい業界は?
未経験者は大企業の方が転職しやすい
事務仕事は企業規模が小さいほど、多種多様な業務を任されるようになります。
大企業では事務仕事がマニュアル化されていることも多く、分業化も進んでいます。
そのため、自分の仕事に集中したい方はなるべく大企業の求人を中心に探すとよいでしょう。
競争率は高いかもしれませんが、狙ってみるだけの価値はあります。
小売業の事務はオススメ
各業界の中では小売業界は売上など入力作業も多く、事務職を広く募集しているため未経験の方でも応募しやすくなっています。
メール対応なども多く、未経験でも事務職として基本的な作業を一通り経験できます。
IT業界はオススメできない
反対に未経験の方におすすめできないのが、IT企業の事務職です。
より高度なパソコンスキルを求められることも多く、エクセルの使い方がわかっているくらいでは置いてけぼりを食らうかもしれません。
事務職以外で勤めている方も当然パソコンスキルが高く、初めての事務職としてはハードルの高い業界です。
事務職が未経験でも自己PRはできる
このように、事務職が未経験でも十分自己PRは可能ですし、毎日のルーチンワークをこなせる忍耐力やスケジュール管理能力など様々なアプローチ方法があります。
会社が求めているスキルと自分の強みや経験を合致させれば、未経験者でも転職成功率をアップさせられるのです。
また、事務職が仮に合わなかったとしても、事務仕事で学んだことは必ず次で活かせる経験となります。
社会人としてワンランク上を目指すためにも、まずは事務職に近づくための自己PRを考えてみましょう。