「女性がキャリアアップするノウハウを知りたい」
「キャリアアップで壁に当たった時の対処法を知りたい」
女性の社会進出が活発になり、社内出世やキャリアチェンジなどを考える女性が増えました。しかし、結婚や出産などのライフイベントにより、キャリアに悩む女性は少なくありません。
そこで、この記事では以下の内容について紹介します。
- 女性のキャリアアップが難しい背景
- キャリアアップする方法
- キャリアアップする際のポイント
この記事を読めば、女性がキャリアパスを描くヒントが見つかるので、ぜひ参考にしてください。
女性のキャリアアップが難しいといわれる理由は?
男女共同参画社会の推進や働き方改革の浸透により、女性の社会進出が顕著になっています。しかし、依然としてキャリアアップを諦める女性は少なくありません。
主な理由は次の2つです。
出産・育児によりキャリアアップを断念
子どもの出産、子育てを理由にキャリアアップを諦める女性は少なくありません。内閣府少子化対策白書によると、育児が理由で仕事を辞めた女性は回答者全体の30.2%。また理由の詳細を見ると、以下のような項目が目立ちました。
・職場に育児サポートが浸透していなかった
・勤務時間上続けるのが難しかった
・働き方に無理があった
職場の意識が低く制度が整っていないため、キャリアを諦める女性は少なくありません。
管理職の女性比率が低い
女性で管理職になる人が少ない点も、女性がキャリアアップを断念する背景の1つです。男女参画局の調査によると、100名以上の従業員がいる企業で女性管理職の割合は以下の通りです。
・係長級:21.3%
・課長級:11.5%
・部長級:8.5%
役職が上がるほど、女性比率が下がる傾向にあります。企業によって背景は異なりますが、女性の管理職比率が低い主な理由は、女性のキャリアサポートが手薄いこと。
私の会社も女性管理職が少ないのですが、以下のような背景があります。
・育休取得から一定期間は昇進試験を受けられない
・上司から推薦を受けられない
・男性の部下から嫌味や差別を受ける
・労働時間が伸びて育児に支障が出る
上記のような障壁を取り除けないため、キャリアアップに悩む女性はたくさんいます。
女性がキャリアアップするおすすめの方法は?
女性がキャリアを磨くうえで様々なハードルがありますが、時代も変わり数多くのキャリアパスが存在します。
ここではおすすめのキャリアアップ方法を4つ紹介します。
社内出世を目指す
社内で出世を目指すのは、女性に限らず王道のキャリアアップです。企業側も女性の管理職登用に意欲的なケースも増えており、残業時間の抑制など、多様な施策が取られています。
ただし、女性側でも出世するためのマインドセットが必要です。
・セルフブランディングする
・女性であることを活かす
・女性の同僚・部下を味方に付ける
ブランディングとは「○○といえばAさん」というように、自分の本質を第一想起してもらうこと。
例えばマネジメントに定評があったり、営業や人事など特定の分野で顕著な実績があったりすれば、性別に関わらず昇進で有利になります。
育休から職場復帰する際にも「Aさんは○○ができる人だったな」と印象付けられているため、任される仕事も明確になるでしょう。
また、女性の高い共感力やコミュニケーション力を活かし、職場の雰囲気を良くすることも重要です。職場によっては男性が多く、コミュニケーションに難があるケースも珍しくありません。女性ならではの気配りを発揮すれば、出世でも有利に働くでしょう。
そして、女性の同僚や部下が多い職場は、その人たちも味方に付けましょう。愚痴を一緒になって聞いてあげるなど役職に関係なく本気で共感すれば、出世しても反感を買うリスクを減らせます。
特定のスキルを極める
以下のようなスキルで手に職をつけるのも、女性のキャリアアップに有効です。
・プログラミング
・デザイン
・動画編集
・Webライティング
・Webマーケティング
スキルがあると、転職や独立など多様なキャリアパスを歩めます。実際にシングルマザーでライティングスキルを身に付けて会社を設立した人や、SNSで数億円規模の売上げを叩き出した女性も珍しくありません。
特定のスキルを習得すれば、会社のしがらみや過去の職歴に影響を受けずに収入アップを目指せます。
「会社の体質が古い」「自分の裁量でキャリアを歩みたい」という方は、市場価値が高いスキルを習得しましょう。
未経験の業種にキャリアチェンジ
スキル習得と似ていますが、思い切って未経験の業種にキャリアチェンジするのも手です。なぜなら、業界や職種によって女性がキャリアアップする難易度は大きく変わるからです。
帝国データバンクの調査によると、業種別の女性管理職の比率は以下の通り。
業界 | 女性管理職の比率 |
---|---|
小売業 | 17.3 |
農林水産業 | 15.6 |
不動産 | 14.8 |
サービス | 12.6 |
金融 | 10.4 |
卸売 | 9.0 |
製造 | 7.4 |
運輸・倉庫 | 6.9 |
建設 | 6.0 |
業界間では最大3倍弱女性管理職の割合に差があります。「業種に拘りがない」「新しいことにチャレンジしてキャリアアップしたい」という女性は、思い切って畑違いの仕事に挑戦するのも手です。
ワークスタイルを変える
キャリアアップに必要なのは、本人のスキルや女性管理職の割合だけではありません。以下のようなワークスタイルを選べるかも大きく影響します。
・フレックスタイム
・時短勤務
・フルリモート
働き方を選べたら、結婚や出産、育児などのライフイベントでキャリアを諦めなくて済むかもしれません。
例えば、パートナーの転勤で職場に通勤するのが難しくなっても、リモートワークが可能であれば転職を避けられます。
フレックスタイムであれば、パートナーや子供のライフスタイルに合わせて仕事を続けられるでしょう。
このように、今の生活に最適なワークスタイルを選ぶことも、キャリアアップでは大切です。
女性がキャリアアップを考える際のポイントは?
ここでは、女性がキャリアアップをするうえで意識すべきポイントを5つ紹介します。
社内出世や転職、独立など、どのキャリアパスを歩むにせよ意識すべきことなので、じっくり読んでください。
本当にキャリアアップすべきか自問する
そもそも、本当にキャリアアップが最優先事項なのか、しっかり検討しましょう。なぜなら、出世することで以下のような場面に直面することもあるからです。
・責任が重くなりストレスがかかる
・残業時間が増えて家庭との両立が難しくなる
私の女性上司にも、出世を優先したあまり出産を諦めた方がいます。このようにキャリアアップが必ずしも女性にとってベストな選択肢かは不明です。
1度理想のライフスタイルを紙に書き出し、キャリアアップが最善の道か精査しましょう。
ロールモデルを見つける
自分が歩みたい人生を送っている人を見つけることも、キャリアアップでは大切です。極端な話、ロールモデルが実践したことをそのまま真似すればOK。途中で挫折してもロールモデルに指南すれば、比較的早く解決策を見つけられるでしょう。
ロールモデルを見つけるコツは以下の通り。
・セミナーや異業種交流会に参加
・SNSで同じ境遇の女性をフォロー
自分と同じような悩みを抱えている人は意外と見つけられるもの。リアルな環境で見つからない場合は、オンラインでロールモデルを探してみましょう。
家族会議を開く
すでに家庭を築いている女性だと、家族の意見も気になるはず。キャリアアップを視野に入れたい方は、家族と腹を割って話す機会を作りましょう。
特に、配偶者との話し合いは重要です。思い切って出世や転職に踏み切ろうか迷っていると相談したら「諦める理由なんてないでしょ。やってごらん」と全面肯定されたというケースも珍しくありません。
仮に反対意見を出されても、その背景を理解できるかもしれません。
いずれにせよ、キャリアアップに悩んでいるなら家族に打ち明けることが吉。取り越し苦労に終わる女性も多いので、まずは家族会議を開いてみましょう。
自己投資を惜しまない
出世や転職、独立に関わらず自己投資なくしてキャリアアップはあり得ません。なぜなら、今より上を目指すためにはスキルアップや知識の習得が不可欠だからです。
実際、前章で紹介した月収10万円のシングルマザーもライティングに自己投資したからこそ、独立が果たせたのです。
今の企業で既存のスキルのままキャリアアップするのは難しいのが現実です。以下のように自分磨きに専念して、キャリアアップへの最短ルートを進みましょう。
・セミナー、異業種交流会
・読書
・スクールへ通う
女性に理解ある会社を探す
女性がキャリアアップするためには、女性に対して理解ある企業で働くことも大切です。なぜなら男性中心社会だと女性に不利な就業規則が残っているからです。
私の会社でも、産休育休を取ると昇進試験に進みにくくなっている実態があります。これも男性中心企業の弊害です。
一方で、女性に配慮がある会社であれば、過去の成果だけで昇進を認めるケースも少なくありません。
会社の制度や風習は、一個人だけでは覆えすことができないのが現実です。少しでも女性に厳しい会社だと感じたら、転職や独立も視野に入れましょう。
まとめ
この記事では、女性のキャリアアップが難しい背景とキャリアアップの王道ルートなどについて紹介しました。
・女性のキャリアに理解ある会社を選ぶ
・専門スキルを身につけて独立もおすすめ
・理想のロールモデルを見つける
かつては女性のキャリアサポートも不十分で、男性中心の企業がたくさんありました。しかし、世間の風潮や価値観の多様化で、これまで以上に女性の社会進出が顕著になっています。
ぜひこの記事を参考に、理想のキャリアを歩んでください。