介護って誰でもできそうという先入観で飛び込んでみたものの、実際は覚えることが多いし、資格を取らないと給料が上がらないという現実に驚いた人も多いのではないでしょうか?
また、資格取得のために勉強したくても、実際にはサービス残業が多かったり、人手不足で休みの希望が通らないという職場も少なくありません。
中には転職しようか迷ってしまっている人もいるでしょう。
こちらの記事では、自分の働いている職場が問題ない職場なのか?、転職を考えた方が良いのか?、どんな部分で判断したら良いかを詳しく解説します。
実際のところ、あなたの在籍している職場が1秒でも早く脱出した方が良い職場の可能性もあるので、最後までお見逃しなく!
休みの日に業務を行った時に手当が出るかどうか?
休日に出勤して何かしら仕事を行った場合には、休日手当として割増で給料を支払うことが労働基準法で定められています。
しかし、いまだに多くの会社で「たった1時間出てきて、少し作業しただけなんだから給料なんか払えるわけないでしょ」と言うようなやりとりがなされることも。
何かおかしいな?と思っても、つい言わずに泣き寝入りしてしまう人が多いのが現状ではないでしょうか。
実際のところ労働基準法に違反しているので、あまりに頻繫にこのような状況が発生するようなら、早めに転職を考えた方が良いでしょう。
会社の運営体制が危険
他の部署に異動して改善するような会社であれば、他部署への異動を考えるのも良いかもしれません。
しかしこんな状況が発生する会社の場合、会社全体がこのような方向で運営されていることがほとんどです。
「代休を取らせれば、休日手当ては出さなくて良い」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、残念ながら代休を取った場合でも手当ては支払わなければいけません。
給料の支払いを担当している部署が労働基準法のことをしっかりと把握できていないというのは、会社の運営体制として非常に危ないと言わざるをえない状況と言えます。
勤務表の作成時に自分の予定を考慮してもらえるかどうか?
自分の希望通りに勤務を組んでもらえたら不満も出ないと思いますが、中には希望休、勤務希望は一切受け付けませんという職場もあります。
独身だから配慮しなくても良いということではありませんし、小さい子供など、家族がいれば、なおのこと希望が出せないと難しい場面も出てくるのではないでしょうか。
正直、休みや勤務の希望に関しては、特に法律上決まりがあるわけではありません。
そのため、希望休を取れないからといってその職場が悪いと一概に言えないところではあります。
しかし、現状、介護の職場は人手不足が深刻化していて、福利厚生を良くすることにより、職員に気持ちよく働いてもらおうと考える職場が増えてきています。
そのような業界的な変化がある中で、「うちは休みや勤務の希望を受け付けるほど人員に余裕がないから無理」と突っぱねてしまうような職場は、今後の運営に関して不安を感じるというのが正直なところです。
人が減るほど休みづらくなる
このような職場で長く働きたいと考える人は、特に若手になればなるほど少なくなるだろうし、離職率も高くなるでしょう。
そうなると今以上に休みや勤務の希望が難しくなることが予想されます。
もしも離職者が増えている職場であれば、早々に脱出することを考えた方が懸命と言えるでしょう。
有給をスムーズに取得できるかどうか?
2019年の改正労働者派遣法により、1年間に最低5日間は有休を消化させることが義務化されました。
しかし、有休を1日取ろうとするだけで文句を言われたり、有休を取らせる余裕がないからシフト上だけ取った形にされたり、ひどい対応をされている人も少なくないでしょう。
介護の現場は3交代制であったり、シフトが複雑になりやすいため、シフトを組む立場からするとできるだけ余分な休みを取ってほしくないというのが本音としてあります。
特に人員が不足している状況だと、有給をとられた日には加算を取るために定められた最低人数を確保できないなんて状況に陥る場合も……
正直、このあたりの運営に関わる職員の人数に関しては、社長以下、運営側が対策を取るべきではあるのですが、残念ながら現場の状況まで配慮してくれる経営者は少ないです。
早めに対策しないと脱出できなくなる
明らかに人が足りていないのに増員される気配がない、有給どころか通常の休みも取れなくなってきたなど、危ない兆候が見られる時には早めに対策しましょう。
まわりの職員が減れば減るほど、脱出することが難しくなります。
「入居者さんたちを見殺しにするつもりか!!」なんて、脅される状況にもなりかねませんので、1日でも早く次の職場を見つけて転職することをオススメします。
上司や先輩のパワハラにどのような対応をとっているのか?
2020年の6月1日に改正労働施策総合推進法により、中小企業であっても2022年の4月1日からは対策することが義務付けられました。
普通の会社であれば、国からの案内を受けて会社の規定を整えたり、管理職を中心にパワハラの問題が発生しないようすでに対策をとっているところがほとんどではないでしょうか。
しかし、規模の小さい会社であれば、こういった体制の整備に関わる人出が足りず、経営者の意識が低い施設もまだまだ少なくありません。
「この役立たず!さっさと辞めちまえ」「いるだけで迷惑だ」など、言われた側が精神的な健康を害するような発言であったり、業務遂行を物理的に邪魔するなどの行為がいまだに改善されない職場もあるでしょう。
社員の少ない会社だと、相談窓口の担当がパワハラがキツイ社員という悪い冗談にしか聞こえない状況が発生していることも…
現状では罰則は無し
今のところ法律ではパワハラを放置していることに対する罰則は定められていません。
しかし、年々、パワハラを原因として通院したり、休職している人の人数もかなりの勢いで増加しており、いつ罰則が定められてもおかしくない状況です。
国から対策するようにと案内があったにも関わらず、まったく対策している様子が見られないのであれば、あなたが被害を受けていないとしても転職を考えるべきでしょう。
今すぐ影響はないかもしれませんが、長い目で見るとパワハラが原因で会社の運営が傾く可能性もゼロとは言えないので継続して働くのは良い選択とは言えません。
まとめ
介護の職場で転職するか迷っている時に注目するべきポイントについて、4つの例を挙げてお伝えしました。
今、転職するか悩んでいるあなたの職場が、今回の4つのケースに当てはまらない全うな職場であれば、再度、転職するか検討し直しても良いと思います。
しかし、どれか1つでも当てはまる部分があるのなら、前向きに転職を考えた方が良いでしょう。
介護業界は年を経るごとに人材不足が深刻化しているので引く手あまたです。
わざわざ、労働環境が悪い職場で我慢し続ける必要はありません。
まずは働くあなたが最低限の生活を送れ、快適に働ける環境が整えば、さらに良い仕事ができるでしょう。
お年寄りが快適に過ごせるように支えるのは素晴らしい仕事です。
質の良い仕事をするためにも自分が快適に働ける職場をあなたが見つけられることを願っています。