できることなら住み慣れた地元で働き続けたいと思う人も多いでしょう。
しかし、同じように介護の仕事をしている他の施設の人の話を聞けば聞くほど、思ってる以上に給料が上がらない現実を知り、どうするべきか迷ってしまうかもしれません。
実は都会の介護の現場は働き手が足りず、求人を募集しているところも多いので、一度は求人をチェックしてみるのも良いでしょう。
地方と比べて人手不足が顕著な施設も多いので、給料が良いだけでなく、中には寮や借上げの住居を用意してくれている場合もあります。
無理だという先入観を持たずに求人を確認することで、家賃、物価が高いから都会への転職は難しいと思っている状況から、一歩踏み出すことができるきっかけがつかめるはずです。
こちらの記事では都会の介護施設へ転職する際に、気を付けておきたい4つのポイントについて、詳しく解説していきます。
住む場所が用意されているかどうか?
地方から都会へ出ていく際に一番引っかかる部分と言っても過言ではない住居の問題。
都市の規模が大きくなればなるほど、家賃が高くなる傾向にあるので、都会の介護施設は給料が良いと言われても、二の足を踏んでしまう気持ちもよくわかります。
いくら給料が良いと言われても、今の給料よりも上がった分がそのまま家賃に消えてしまうのでは、意を決して転職したあなたの行動が無駄になってしまうでしょう。
そんな住居を心配することなく働くことができる介護施設も少なからず存在しています。
会社で持っている寮の場合もあれば、アパート、マンションなどを借り上げてもらえることもあります。
慣れない土地で家賃の安い住居を探すことは非常に難しく、仮に転職先を見つけるのには苦労しなかったとしても、要らぬ苦労をする羽目になりかねません。
後から困った目にあうくらいなら、最初から寮や借り上げ社宅がある介護施設を探すようにした方が良いでしょう。
住居を用意してくれている介護施設の場合、求人情報に記載されていることがほとんどなので、しっかりとチェックして選ぶことが大切です。
給料がどのくらい上がるのか?
1点目に挙げた住居のことを始め、都会に出ると何かとお金がかかるのは間違いありません。
日用品の価格、電車やバスの移動費など、これまで地方で過ごしていた時であれば気にならなかった部分で、負担が増えてくることも少なくないでしょう。
都会とは言え、住む地域によりますが、余分にかかるようになった費用で自分の首を絞めてしまう可能性も。
上がった給料でこれまでより多く手出しが必要になった費用に関して、苦労することなくまかなうことができるのか把握することが重要です。
先ほど、例として挙げた移動費に関しては、福利厚生が充実した介護施設であれば通勤費も支給してもらえるので、求人情報を見落とさないよう要注意。
とにもかくにも本末転倒にならないよう、慎重さを持って転職活動にのぞみましょう。
ここ数年の離職率が高くないかどうか?
都会の介護施設は人手不足が深刻なのは間違いありません。
しかし、そのような状況にありながら、離職の原因となることを放置している施設も少なくありません。
あなたが転職活動の一つとして受けようと思っている会社も、もしかしたらそんな施設の一つという場合もあります。
転職で慣れない都会に出るというだけでも、正直、心身に負担がかかるもの。
そこに劣悪な労働環境までのしかかってしまうと、身体を壊したり、精神を病む原因になるので要注意。
そもそも、このような劣悪な労働環境の施設は、求人の時点でいくつか特徴が出ているものなので参考までにお伝えしておきます。
福利厚生がほとんどない
休日に関する記載が分かりにくい
仕事内容が具体的でない
会社に関する情報がほとんど公にされていない
自社の環境を良くしようとする気がない部分が、しっかりと注意深く見てみるとさまざまなところににじみ出ています。
最近では介護施設の求人に特化した転職サービスも多くあるので、活用できるものはトコトン活用して悔いのない転職活動を行いましょう。
- その介護施設ではどのようなキャリアを積むことができるのか?
- ここ最近、異常なレベルで離職率が高くないのか?
このような、通常の転職活動を行う場合には聞きづらいことであっても、担当者を通じて気軽に確認することができます。
逆に言えば、こちらからの問いかけに対して、まともに取り合ってくれないような介護施設は、就業後に大変な目にあうことは火を見るよりも明らかです。
地方から都会への転職というのは、自分が思っている以上に、さまざまな形で負荷がかかってきます。
できる限り、自分への負担を抑えて、理想の転職を実現するためにも念には念を入れて、活動を進めていきましょう。
しっかりと休みが取れるかどうか?
人手の足りていない介護施設は狙い目ではありますが、あまりにも職員が少なすぎるのも考えもの。
どのような介護施設であっても最低限必要な人員数が定められています。
人員を確保して運営することで国からの補助金を受け取ることができる制度となっているので、その基準を満たしていない状況では話になりません。
補助金には介護職員の給与をアップさせるためのものも含まれています。
補助金を受け取れていないということは、施設の運営がまずい上に、自分が受け取れる給料も少ないという目も当てられない施設ということです。
そのような給料面でも気になる点ですが、人が足りていなければ、当然のことながら休みも十分にとることはできません。
仮に最低限の人数がそろっているとしても、あくまで国の定めた人数なので、現場にあっていないことも考えられるでしょう。
そのような職場では通常の休みは何とか取れるにしても、有給を取得するのが難しい状況に陥る可能性もあります。
しかし、現在ではどれだけ仕事が忙しくても、休めなくても強制で5日間は有給を取得せねばならないという法律が定められています。
仕事がまともに回らない状況の職場であれば、最悪、有給は出勤簿上だけ取ったことにするしかないということにもなりかねません。
給料を増やしたいという切実な想いは痛いほどわかりますが、給料の面だけではなく、自分が人間らしく生活を送ることが可能かどうか、という点で求人を確認することも重要です。
いくら給料が上がっても身体を壊しては意味がない
地方から都会へ転職する際に気を付けてもらいたい4つのポイントについて詳しく解説しました。
ひと通り読んでもらって分かったかと思いますが、いくら給料が良くても、まともな生活を送れないのでは意味がないということです。
給料の使い道は、家族のため、自分のため、キャリアアップのため、趣味のため、それぞれ自由に使うことができます。
しかし、どのような形であっても、お金を使うためには時間が必要です。
時間を確保するためには、十分な数の職員がいて、会社として休みを取りやすい体制を整えているという、職場の環境が大きく関わってきます。
転職する際には、ついつい給料にだけ目が行きがちです。
今回の記事でお伝えしたポイントだけは最低限確認して、あなたが後悔のない転職活動を行えるよう、心からお祈りしております。