看護師は負担の大きい職業ですが、国家資格を有しているだけあって、仕事ができる人にはやりがいのある業務が回ってきて、収入などの待遇も充実していくものです。
では、仕事ができる、できないはどのようなところで判断されるのでしょうか。
こちらでは、仕事ができない看護師の特徴を見ていくとともに、評価を上げる方法をご紹介します。
仕事ができない看護師の特徴5選
仕事ができないといっても、必ずしも知識が不足している、あるいは経験が不足していることが原因とは限りません。
以下に、仕事ができないといわれる看護師に共通してみられる特徴をチェックしましょう。
1. 時間の管理が苦手
看護師は毎日予定がぎっしり詰まっており、それ以外にも患者の急変や突発的に入った検査の対応など、予想外の事態に巻き込まれることが少なくありません。
そんな中、突発的な出来事で気がそれてしまい、本来の業務を忘れてしまう人は評価が低くなる恐れがあります。
看護師の業務は単に忙しいだけでなく、多くの人の命を預かる仕事でもあります。
時間を上手に使いこなし、状況に応じて柔軟な対応ができるように、冷静さとスケジュール管理を意識するようにしましょう。
2. 周囲とうまくコミュニケーションが取れない
看護師の業務は、さまざまなところでコミュニケーションが必要になります。
例えば、患者さんとしっかり意思疎通ができなければ、治療方針や体調の管理が困難です。
また、患者さんの家族と信頼関係を築くことで、治療方法の説明に納得してもらったり、同意してもらったりすることも少なくありません。
医師や他の看護師とコミュニケーションをとることで、担当している患者さんの容態や変更した投薬の反応などの情報を共有できるため、最善の治療方法を見つけやすくなります。
これらのコミュニケーションを苦手とする人は、看護師として愚鈍な印象を与えかねません。
3. 仕事に優先順位をつける柔軟性がない
看護師の仕事をしていると、予定していた業務の合間に突発的なアクシデントが入ることは珍しくありません。
看護師はその都度、どちらを優先させるか即座に判断して業務を遂行し、後回しにした業務も上手に対処できる柔軟性が求められます。
しかし、日ごろから予定通りに業務をこなすことを第一としている人の場合、いざというときにどちらを優先させるか迷った挙句、結局どちらも中途半端にしかこなせないというケースも少なくありません。
一つのことに時間をかけすぎる、優先度を間違えるなどの失敗が多い自覚がある人は、意識の切り替えをするように努めましょう。
4. 向上心ややる気が出ない
看護師は日ごろの業務をこなしながら、どんどん変化していく医療技術の進歩にもついていけるだけの能力が求められます。
そのため、仕事に対する目的意識や向上心がなければ、目まぐるしく変化する業務内容についていくのが億劫になり、やる気がそがれる恐れがあります。
看護師は負担の大きい仕事ですが、専門職としてのプロ意識を持てる、やりがいのある職業です。
医療職のプロとしてのやる気やモチベーションを持つ人であれば、どんどん成長していけるでしょうが、逆にこれらの意識がない人にとっては苦痛を感じることも多いでしょう。
5. ケアレスミスが多い
看護師の仕事は人の命を預かる内容ですので、ケアレスミスがほとんど許されません。
投薬の内容や量を間違えただけで患者さんの容態が急変する恐れがありますので、入念なチェックとうっかり忘れないように丁寧なメモを取ることが重要になります。
特に勤務して数年が経過した看護師の場合、これらの重複チェックを怠りがちですので、今一度初心に帰って、ケアレスミスを減らすように努めましょう。
仕事ができる看護師になるには?
お手本となる上司や先輩を見つける
どこの職場でも、能力が高いと評価される看護師は存在します。
手っ取り早い解決策は、そのできる看護師を観察し、自分も模倣してみることでしょう。
例えば、
- 患者さんとのコミュニケーションの取り方
- ミスをなくすための工夫
- 時間配分や優先順位を決めるときのルール
など、先輩の話を聞いて参考にすればかなり有意義な結果が出やすいです。
スケジュール管理を徹底する
誰でも最初からスケジュール管理や優先順位の効率的な決め方をこなせるわけではありません。
まず、自分でできる範囲内で状況の改善を試みましょう。
例えば、毎日ToDoリストを作成し、1日数回タスクの見直しをします。
突発的なアクシデントを含めてリストを見直すことで、効率よく業務をこなす順番が見えてくるでしょう。
最初は判断に迷ったりリストの作成に時間がかかったりしますが、いずれ慣れてくると無意識に優先順位を決めてスケジュール管理ができるようになります。
プライベートを充実させる
一見業務の効率化とは関係ないように思われるプライベートですが、オフの時間が充実していなければ、ストレスが溜まって正常な判断ができないことも珍しくありません。
それでなくても看護師はストレスが溜まりやすい職業ですので、休みはしっかり体と心を休めて、仕事に新鮮な気持ちで挑めるように心がけましょう。
ミスや不明点を見直す
どれだけ気を付けていても、ミスが発生することは避けられません。
しかし、ミスした原因を突き止めて、再度ミスしないように意識することで、ケアレスミスの回数を減らすことは可能です。
自分の失敗を見直すことは精神的なストレスも大きいですが、なぜ失敗したのか、次に同じ失敗をしないためにはどうすれば良いのか、その日の内に対策を立てるようにしましょう。
まず今日から始めるべきことは?
自分の弱点を知る
看護師として働き始めても仕事ができないと評価される原因は様々です。
国家試験に合格したとはいえ、人には得手不得手がありますし、希望をもって就職しても、実際の現場で理想と程遠い現実を見てやる気がそがれるケースも少なくありません。
しかし、自分が苦手と思っていることでも、仕事を続けることによって精神的な負担が少なくなるケースも多々あります。
実際、コミュニケーションやスケジュール管理が苦手な看護師も、意識して苦手克服をすることで優秀な看護師と評価されるようになったという事例は枚挙にいとまがありません。
そのため、まずは自分の弱点を客観的に把握して、その弱点を克服するための対策を講じることが最優先項目です。
環境を変える
また、自分で改善しようと意識しても、周囲の環境がそれを許さないケースも見られます。
- 忙しすぎて新人の看護師を教育する体制が整っていない
- 指導なしに業務を割り振ってくる
など、職場の環境に問題があると考えられる場合には、転職を検討するのも一つの方法です。
看護師の求人は全国的にたくさんありますので、自分が働きやすいと感じられるところが見つかれば、転職活動を始めてみてはいかがでしょうか。
できる看護師になろう
看護師は知識や経験による技術向上だけでなく、臨機応変な対応や冷静さ、コミュニケーション能力などの様々なスキルを必要とする仕事です。
最初は苦手としていることでも、意識することで徐々に慣れていき、当たり前のようにこなせるようになりますので、自分なりに苦手を克服するように努めましょう。
また、環境改善のために職場を変えることも、一つの方法です。
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