東南アジアで就職・転職するメリットは?国選びのポイントと注意点も紹介

  • 海外就職で東南アジアが人気らしい
  • 東南アジアに移住するメリットは何?
  • 東南アジアの就職におすすめの国や職業を知りたい

数ある海外就職の選択肢の中で、東南アジアが気になっている方も多いですよね。

しかし、具体的な魅力や自分にもできるのか不安もあるでしょう。

そこでこの記事では以下の内容について紹介します。

この記事でわかること

東南アジアで就職する魅力
おすすめの仕事
国別の特徴
就職・移住の注意点

この記事を読めば、東南アジアで就職するために必要な情報を得られるので、ぜひ最後までお読みください。

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東南アジア就職のメリットは?

海外就職を考えている中で、アメリカやヨーロッパなど他の地域と東南アジアでどのような違いがあるのか知りたい方も多いでしょう。

ここでは東南アジア就職のメリットを6つ紹介します。

どの国も成長市場

東南アジアはどこの国も成長市場です。

ASEAN(東南アジア諸国連合)各国の2005年から2020年までのGDPの推移ですが、どの国も2倍以上に増加しています。

2005年のGDP($) 2020年のGDP($)
シンガポール 127,807 339,988
フィリピン 107,419 361,489
タイ 189,318 501,795
マレーシア 143,534 336,664
ベトナム 57,633 271,158
インドネシア 304,371 1,058,423

引用:National Accounts – Analysis of Main Aggregates

東南アジアの成長力を見込んだ日本企業が続々と進出しています。

経済産業省の調査によると、ASEANの現地法人設立数が2010年から10年連続で増加しました。

これからも経済成長は続くと予測されるため、成長市場に身を置きたい方に東南アジアは魅力的です。

責任あるポジションに就きやすい

新卒や実務経験が浅い中途採用だと、いきなり管理職などの上位職には就きにくいかもしれません。

しかし東南アジアで就職すれば、プロジェクトマネージャや営業統括など責任あるポジションに就く可能性が高くなります。

なぜなら、現地の企業が日本人を採用する理由として、日系企業と現地の人との橋渡し役として期待しているからです。

そのため日系企業の営業マネージャーとして現地スタッフを取りまとめたり、日本人経営者への営業を任されることも少なくありません。

このように、最初から上位職を任せてもらえるのも東南アジア就職のメリットです。

求められる英語力が高くない

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意外に思われるかもしれませんが、英語力がそこまで高くなくても東南アジアでの就職は可能です。

後に詳しく紹介しますが、求められる最低英語力はTOEIC600点前後。

高校卒業程度のレベルで通用します。

なぜなら公用語が英語でない国も多く、英語を使う場面も業務や買い物などに限られるケースも多いからです。

シンガポールのようにハイレベルな英語力が求められる国もありますが、ヨーロッパやアメリカに比べて求められる英語力の基準が低いです。

海外就職のハードルを下げたい方には、大きなメリットといえるでしょう。

物価が安い

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東南アジアの物価水準は日本の1/3から1/2程度。

現地のスーパーで食材や日用品を調達すれば日本の1/5程度で生活できる地域もあります。

また、かつては東南アジアは賃金水準が低い傾向にありましたが、各国のGDPの増加に伴い所得水準も上がっています。

さらに日本人が就くポジションは給与水準が高いため、日本より裕福に暮らせる人も多いです。

グローバル人材としての価値が上がる

海外では文化、風習、価値観が全く異なる人と仕事をしなければいけません。

ほとんどの場合、日本での常識ややり方が通用しないでしょう。

特に東南アジアは世界的に見ても、多様な言語や宗教、民族が入り乱れる地域。

そこで培った実務経験は、グローバル人材としての価値をグンと高めてくれます。

東南アジアは、国際社会で通用するスキルを養うのにピッタリの地域です。

東南アジア就職でおすすめの職種3選【未経験の求人も豊富】

営業・販売

営業・販売は東南アジア就職でも最も人気がある職種の一つ。

アジア専門の転職エージェント「カモメアジア」でも2022年12月時点で求人数は1,575件中507件と全体の約3割を占めています。

現地で求められる営業の役割は、主に日系企業への新規営業と既存顧客のアフターフォローで、日本との橋渡し役的なポジションが期待されています。

業種を問わず営業職は幅広く募集されているため「特別なスキルがない」と不安を抱く方でも挑戦しやすいでしょう。

IT関連

SEやプロジェクトマネージャー、WebクリエイターなどIT関連の職種も急速に増えています。

エンジニアであればシステム・ソフトウェア開発と運用・保守、IT営業であれば新規顧客へのシステム提案や潜在顧客へのニーズ掘り起こしが主な業務になります。

東南アジア諸国は急成長していますがインフラ整備が追いついていないため、ITインフラの構築需要もうなぎのぼり。

日本でエンジニアやWeb関係の仕事をしている方には魅力的な職種です。

またIT系の場合、高度な英語力を求める求人は目立ちません。

実際、流暢に英語を話せる必要はないと謳っている求人もあります。

画像:カモメアジアを元に作成

英語力に関して言えばTOEIC600点程度を目安に勉強し、他は実務経験を磨くことに重点を置くことをおすすめします。

事務職

事務職も東南アジアで豊富な求人数がある職種で、カモメアジアでも2022年12月時点1575件中360件と全体の約2割を占めています。

営業と同じく多様な業種で募集されており、英語力不問の求人も珍しくありません。

画像:カモメアジアを元に作成

さらに、特定の業界の経験が豊富で最初から高い語学力があれば、相場より良い待遇も期待できます。

「事務職は競争が激しい」「賃金が安くなりがち」とよくいわれますが、まだまだ東南アジアでは需要があり、実力次第で高待遇を目指せる仕事です。

東南アジアの主な国の事情は?【就職に直結】

東南アジアは国によって宗教や民族、言葉は大きく変わり、現地の生活とも深いかかわりがあります。

そのため、行きたい国の事情を知ることはとても大切。

ここでは代表的な国の特徴を解説します。

 

 

 

  1. インドネシア
  2. タイ
  3. フィリピン
  4. ベトナム
  5. マレーシア
  6. シンガポール

 

1. インドネシア

公用語 インドネシア語
民族 マレー系が9割
宗教 イスラム教
キリスト教
ヒンドゥー教
主要産業 製造業
農林水産業
卸売・小売
建設
物価 日本の半分程度
必要な英語力 TOEIC550点~
就労ビザの発給要件 ・25歳以上
・大卒
・3年以上の実務経験

インドネシアは東南アジアで最大の人口を誇る国で、その数なんと約2億5000万人。

メインの宗教はイスラム教で世界最多のイスラム教徒を有する国としても有名です。

ASEANでも目覚ましい発展を遂げており、2018年の経済成長率は5.2%。

日系企業の進出も多く、JKT48など日本のポップカルチャーも浸透するなど、日本人にとって住みやすい国といえます。

現地の生活と物価水準

インドネシアの首都ジャカルタの場合、大型のショッピングモールやスーパーも充実しており、日本と変わらないクオリティの物品や食材が手に入ります。

親日国なだけあって、日本食レストランやユニクロのような衣料品店など日本人向けのサービスも豊富です。

物価は日本の1/3~1/2程度。

日本専門のスーパーやお店になると割高になりますが、トータルで見るとリーズナブルな生活を送ることができるはずです。

交通事情は鉄道やバス、タクシーが充実しており、鉄道は日本円で初乗り数十円からとかなりお得。

ただし道路渋滞は日本以上に酷いため、現地に住む際にはあらかじめ交通手段をリサーチしておきましょう。

日本人の就労事情

結論から言うと、インドネシアは日本人にとって最も就労しやすい国になっています。

インドネシア投資省によると日本のインドネシアへの投資額は国別で第5位。

日本がいかにインドネシアの成長に期待しているかが分かります。

日系企業の現地法人数も急速に増えており、業種を問わず日本人の求人も増えているのがポイント。

求められる英語力も高くないため、日本人にとってインドネシアは魅力的といえるでしょう。

2. タイ

公用語 タイ語
民族 タイ族が7割
宗教 仏教が9割以上
主要産業 農業
製造業
観光業
物価 日本の半分
必要な英語力 TOEIC550点~
就労ビザの発給要件 簡単な面接に合格

タイは日本人にも人気の観光・移住先で、大らかな国民性が世界中から高い評価を得ています。

民族の7割以上がタイ族で国民の9割以上が仏教徒。

上座部仏教と呼ばれる日本の大乗仏教とは異なるルーツをもち、独特の文化を築いてきたことでも有名です。

経済面では、1980年代から外国資本の投入が急増。

1997年に通貨危機のダメージを受けたものの、製造業を中心に東南アジアで経済的地位を確立しており、これからの経済成長が期待される国です。

現地の生活状況と物価水準

バンコクのような都市圏は日本と遜色ないくらいの住みやすさです。

大型のショッピングモールや多様な食材が溢れるレストラン、発達した公共交通機関が生活レベルを押し上げています。

それでも物価は日本の半分程度。

特に住居費が安く、コンドミニアムでもプール・ジム付きで月額6万円台という物件がたくさんあります。

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安くて快適な南国ライフを送れることから、日本からも多くのノマドワーカーが滞在することでも有名です。

日本人の就労事情

タイのメイン産業が自動車や電気製品などの製造業なため、日本人の採用もメーカー系のエンジニアや営業が中心になっています。

勤務地は首都のバンコクか工業地帯のどちらかで、極端な田舎には配置されない傾向にあります。

求められる英語力はTOEIC600前後とそれほど高くはなく、業務でのコミュニケーションに差支えはありません。

現地に長期滞在することも考えたら、タイ語の日常会話も覚えておくのもおすすめです。

3. フィリピン

公用語 タガログ語
英語
民族 タガログ族
セブアノ族
イロカノ族など
宗教 キリスト教が7割以上
主要産業 サービス業
鉱工業
農林水産業
物価 日本の2/3程度
必要な英語力 TOEIC600点~750点
就労ビザの発給要件 簡単な面接に合格

フィリピンは南シナ海に位置し、7,000以上の島で構成されている国です。

国民の9割がキリスト教徒で、英語の普及率は東南アジアでもトップクラス。

安価で質の高い英語を学べることから留学先としても人気です。

気候は年間を通じて30℃以上と常夏の国で、雨季と乾季がくっきり分かれています。

セブ島やパラワン島などビーチリゾートでも人気で、世界中から多くの観光客がバカンスに訪れます。

人口は一億人弱ですが、若年層の人口が多く、これから長期的に経済発展が見込まれる国です。

現地の生活状況と物価水準

フィリピンは都市部と地方で生活に大きな違いがあります。

首都のマニラは近年目覚ましい発展を遂げており、大型のショッピングモールや日本食店が充実。

ただし極端な都市化のせいでラッシュ時の交通渋滞が社会問題になっています。

住居費はワンルームで4,5万円程度とリーズナブルですが、治安が悪い地域もあるので、値段だけで住む場所は決めないようにしましょう。

地方の場合、セブのような国際リゾートは高級住宅街が多く治安が安定しているのが特徴。

ショッピングモールやスーパーもそれなりに充実しているため、生活に困ることはありません。

私もセブに留学していましたが、日本と変わらないくらいの生活レベルで滞在を楽しめました。

物価水準は日本の半分程度ですが、マクドナルドや日本食など外国資本の商品は日本とあまり値段が変わらない印象でした。

日本人の就労事情

フィリピンの主産業は製造業と農業ですが、アメリカのコールセンターがフィリピンに置かれていることから、事務系の仕事も充実しているのも特徴。

幅広い業種で求人が出ています。

前述の通り、フィリピン人は高い英語力を有していますが、外国人に求められる英語力はTOEIC600程度からとハードルが低いのは魅力です。

ただし営業やコールセンターなどでは高度な英語のコミュニケーションが求められるため、語学力に不安がある人は、休日を利用して語学学校でスキルアップしましょう。

4. ベトナム

公用語 ベトナム語
民族 キン族が9割以上
宗教 仏教が8割以上
主要産業 農林水産業
鉱工業・建築業
サービス業
物価 日本の1/3程度
必要な英語力 TOEIC550点~
就労ビザの発給要件 4年制大学卒
実務経験5年以上

ベトナムは東南アジアの中央に位置する国で、人口も面積も日本の9割程度。

北に中国、南にマレーシアやシンガポール、インドネシアがあり、東南アジアでは経済・交通の要衝として重要な役割を果たす国でもあります。

東南アジアでは珍しく北部には四季がありますが、南のホーチミンは1年を通じて熱帯気候です。

一人当たりのGDPは高くありませんが、2005年から2020年までのGDP増加率は4.7倍。

かつての日本の高度成長期のような勢いがあり、日本企業の進出も目立っています。

現地の生活状況と物価水準

ハノイやホーチミンなどの都市圏は開発が進んでおり、巨大な高層ビル群の建設ラッシュが続いています。

AEONやユニクロ、ファミリーマートなど日系のお店も充実。

食事はベトナム料理や旧植民地フランスの影響を受けた料理、中国料理などバラエティに富んだ食文化があります。

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交通事情に関しては移動はほとんどバイク・自転車かタクシー。

ラッシュ時は道路を埋め尽くすほどのバイクが並ぶため、オフィスと住む場所の交通事情は要確認です。

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物価は安く、日本の1/5~1/3程度。

日本人の現地採用の月給(営業)は20万円弱と決して高くはありませんが、物価の低さも加味すると、かなり裕福な暮らしができるでしょう。

日本人の就労事情

中国の人件費高騰に伴い、安価な人材を採用できるベトナムへの投資が目立っています。

業種は製造業・IT・物流を中心に幅が広がっており、現地のベトナム人スタッフと日本人の橋渡し役となる求人が豊富です。

求められる最低英語力はTOEIC500点前後。

英語は業務で使うことが中心ですが、一部のローカルスタッフや街中では通じにくいことが多いため、簡単なベトナム語会話ができると有利です。

5. マレーシア

公用語 マレー語
(英語・中国語)
民族 マレー系:6割
中華系:3割
その他:1割
宗教 イスラム教:6割
仏教:2割
その他:2割
主要産業 製造業
農林業
鉱業
物価 日本の半分程度
必要な英語力 TOEIC700点~800点
就労ビザの発給要件 大卒:実務経験3年以上
高卒:実務経験5年以上

マレーシアは北にシンガポール、南にインドネシアが位置する国。

国土は日本の9割ほどですが、人口は日本の3割弱です。

民族はマレー系の他中華系も多く、イスラム教を中心に仏教やキリスト教徒など多様な民族・宗教が混在する国。

気候は年間を通じて常夏の国ですが、地域によって雨季と乾季の時期がずれているのが特徴です。

現地の生活状況と物価水準

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日本人の老後の移住先として高い人気があることからも、マレーシアは東南アジアでも屈指の住みやすさを誇ります。

クアラルンプールでは日系ショッピングモールやコンビニが目立ち、日本と同じ品質の日用品や食材が手に入るとのこと。

住居はコンドミニアムが中心ですが、日本では想像できないほど安い値段で豪華な家を借りられることがほとんどです。

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物価は日本の1/3程度なので、マレーシアは日本人なら快適に住める国といえるでしょう。

日本人の就労事情

日系企業の工場移転が進んだ背景から製造業の求人(営業)が多いのが特徴です。

ただし最近はコールセンター増設やIT企業の進出も目覚ましく、エンジニアの需要も伸びています。

日本人が任される業務は、下記の求人のように、主に日系企業への新規営業とカスタマーサクセスになります。

引用:カモメアジア

求められる英語力はシンガポールに次いで高くTOEIC650点~700点は欲しいところ。

公用語のマレー語や中国語もこなせると、より評価されるでしょう。

6. シンガポール

公用語 英語
中国語
マレー語
タミル語
民族 中華系:7割以上
宗教 仏教:3割
キリスト教:2割
イスラム教:1.5割
主要産業 製造業
商業
ビジネスサービス
運輸・通信業
金融サービス業
物価 日本と同じ~1.5倍以上
必要な英語力 TOEIC800点以上~
就労ビザの発給要件 学歴と月給による基準あり

シンガポールは東南アジアでトップクラスに発展している国です。

イギリスによる植民地時代の影響もあり、国民全体の英語のレベルが高いのが特徴。

またシンガポールでは、企業誘致のために税制優遇制度を設けており、世界中の企業が本社を置くことでも知られています。

経済政策が功を奏し1人当たりのGDPは日本の約1.7倍。

東南アジアの中で一番経済的に成功している国といえます。

現地の生活状況と物価水準

シンガポールは東南アジアの中でも突出して近代化が進んでおり、日本と同じかそれ以上に治安が良いです。

ただし、物価はかなり高めです。

特に住居費が高く、一番安いコンドミニアムに住む場合でも月額家賃が10~15万円かかるケースがほとんど。

そのため、シェアハウスとして入居する人がたくさんいます。

一方、交通網は発達しておりタクシーの初乗りも日本の1/3程度。

鉄道やバスの初乗りも300円弱と非常に使いやすいといえます。

日本人の就労事情

営業やエンジニア、事務などほとんどの職種で他の東南アジア諸国より1.5~2倍高い給与水準ですが、それ以上に求められる能力はハイレベルです。

語学力は最低でもTOEIC800点以上で、実務経験に関しても、プロジェクトマネジメントのような高度な職務経験が必要です。

成果が出なければ翌年の雇用を打ち切る企業も少なくありません。

このように欧米と遜色ないくらい厳しい競争に晒されるため、実務経験と語学力に自信がある方はチャレンジしてみてください。

東南アジアの就職で国を選ぶポイントは?

前述の通り、東南アジアといっても国柄は全く違います。

そのため、よく考えずに渡航先を決めてしまうと後悔するでしょう。

ここでは国選びのポイントを5つ紹介します。

どの国で働くか決まっていない人は参考にしてください。

日本や周辺国との距離

東南アジアは日本から行けば似たような距離と思う方もいるかもしれませんが、国によって所要時間はバラバラです。

下の表は日本(成田)から東南アジア主要空港までの所要時間。

成田~マニラ 5時間10分
成田~クアラルンプール 7時間50分
成田~ジャカルタ 8時間30分
成田~バンコク 7時間20分
成田~シンガポール 7時間35分

マニラでしたら直行便で5時間程度ですが、インドネシアのジャカルタは最大8時間以上のフライトになります。

都市によって便数もバラバラなため、帰国の計画にも大きな影響が出ます。

日本から遠くなっても支障はないか十分検討してください。

経済・政治情勢

各国の経済・政治情勢も見るべきポイント。

これから渡航する国がどれくらい発展するかで自分のキャリアの伸びしろも変わるからです。

主に見るべき観点はGDPと人口構成の2つ。

GDP

GDP(国内総生産)とは、一定期間でその国が生み出した価値のことで、国の経済力を示しています。

ASEAN諸国のGDPはどの国もうなぎのぼりですが、一人当たりのGDPだとシンガポールが断トツ1位。

これは日本よりも高く、高い購買力を示しているため、生活環境が豊かであるケースが多いです。

一方他のASEAN諸国の1人当たりのGDPは1/20~1/10程度で、流通するサービスやインフラのクオリティにも関わってきます。

これからどんどん購買力を上げていくと予測されていますが、現時点での渡航先の経済力と将来性はよく確認しておきましょう。

人口構成

今の人口とこれからの人口構成も着目すべき点。

人口動態が国の経済の強さに関わってくるからです。

一般的に高齢者が多い日本は購買力が落ちて経済成長が鈍ると予測されますが、東南アジアでもタイやシンガポールは高齢者が増えるといった人口形態になっています。

画像引用:World Population Prospect

一方フィリピンやインドネシアは若年層が多いのが特徴。

画像引用:World Population Prospect

若年層が多い国は購買意欲も旺盛で労働力も豊富です。

そのため、長期的な発展を期待できるでしょう。

このように、人口動態と国の発展は密接な関係があるので見過ごせません。

現地での生活事情

前述の国別の特徴でも紹介したように、現地の文化・風習は千差万別。

以下の観点をよく考慮しないと後々苦しい思いをしなければいけません。

  • 渡航先の宗教
  • 英語の通用度
  • 都市化のレベル
  • 物価

例えば、イスラム教が多いインドネシアではアルコール飲料の値段がとても高く、お酒好きの人が移住するとストレスを感じるかもしれません。

また、フィリピンなら露店でも英語が通じても、ベトナムだと業務ですら英語が通じにくいケースもあります。

このように渡航先によって生活実態は全く異なります。

候補の国に短期滞在して、その国のライフスタイルを体験しておくといいでしょう。

個人のキャリアプラン

東南アジア転職で最も大切なのが、個人のキャリアビジョン。

最初から英語力に自信があり、ビジネスの最前線で戦いたいならシンガポールが適している可能性が高いです。

一方、実務経験は豊富だけれども英語力に自信がない場合は、フィリピンでキャリアと語学力を磨き、別の国でキャリアを積むという選択肢もあるでしょう。

このように歩みたいキャリアによって行くべき国が変わるため、しっかり自己分析してください。

「そうはいっても自己分析の仕方が分からない」「自己分析から国を決める手助けをしてほしい」という方は転職エージェントに相談しましょう。

ビザの発給要件

軽視されがちですが、ビザの発給要件も見過ごせません。

前述の通り、国によって審査基準は様々。

シンガポールのように厳しい足切りもあれば、フィリピンのように簡単な面接を受けるだけでパスできるケースもあります。

また発給要件は渡航先の情勢で多く変わるため、渡航先の大使館・領事館などで最新情報をチェックしましょう。

東南アジアの就職で注意すべき点は?【移住で失敗?】

最後に東南アジアで就職する際の注意点を紹介します。

どれだけ輝かしいキャリアがあり、国選びが良くてもこれから紹介する注意点を知らないと、満足度は著しく下がります。

後悔のない東南アジア就職を実現するためにじっくり読んでください。

実務経験・大学の専攻を活かせないと就職しにくい

渡航する国にも寄りますが、現地法人に就職して長期滞在しようとなると、実務経験や学歴はかなり重要。

特に高待遇な案件ほど、仕事の経験や大学の専攻を重視される傾向にあります。

未経験の求人もありますが、給与水準は低い傾向にあります。

最初から高待遇な求人を狙うなら日本にいるうちに実務能力を磨きましょう。

国内で一度転職して、東南アジアで重宝される職種の経験を積むのも一手です。

目先の待遇に飛びつかない

いきなり高待遇で内定をもらえても、いきなり飛びつくのはNG。

なぜなら長期的に見てマイナスになるケースもあるからです。

その企業でしか通用しないスキルしか身に付かず、転職市場で評価が下がるかもしれません。

キャリアビジョンをしっかり描けているなら、目先の給料に飛びつかず長期的な視野を持てるはず。

仕事への主体性も上がって、最初は給料が低くても昇進や転職で短期間で収入が増えるでしょう。

何より待遇よりも自分のビジョンに沿った働き方は一番満足度が上がります。

良い給料や地位を出されても、いきなりオファーを受けずに、長期的な目線でそのキャリアを歩むべきか考えてください。

転職・就職活動の資金を準備する

実際に渡航先に出向いて面接を受けたり現地の生活をリサーチしたりするため、転職活動の費用はかなりかかります。

主に必要なお金は以下の通りで、総額50万円程度は必要です。

  • 英語の勉強代(オンライン英会話など):3~5万円
  • 渡航費用:8~10万円
  • 家賃のデポジット:12~15万円
  • 現地生活の準備金:15万円

いざ転職活動を始めても、お金がなければ何もできません。

また活動費を抑えるために、1回の渡航でまとめて選考を受ける、オンシーズンに渡航しない、などの工夫も心がけましょう。

東南アジア就職のまとめ

この記事では、東南アジア就職のメリットと主な国の特徴、注意点について紹介しました。

  • 東南アジアはどの国も成長市場で多くの日本企業が進出している
  • 国ごとに物価や治安は大きく異なる
  • 東南アジア就職するなら理由と目的を具体化すること
  • 実務経験と学歴があれば就職に有利

ここまで読んでも東南アジア就職に不安があるなら、転職エージェントへの相談がおすすめ。

キャリアプランのヒアリングはもちろん、現地生活や最新の求人情報まで幅広くサポートしてくれるので、プロの力を借りましょう。

記事の執筆者
喜多村道秋

2018年より英語学習専門のブロガーとして活動。2020年に月間最高アクセス9万PVを達成。
また、2020年よりSEOライターとして活動開始。
英語学習を初め転職活動、ライフスタイル記事など多ジャンルの記事を執筆。
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