転職先として自動車営業が気になるけど、「休みないんでしょ」「上司から鬼のように詰められる」なんて話を耳にするので、なかなか踏み出せないという人も多いはず。
こちらの記事では、自動車営業が実際にどのような仕事をしているのか、良い部分だけでなく、悪い部分も含めて、包み隠さずお伝えします。
この記事を読み終わった時には、自動車営業という仕事が自分に向いているのかどうか、迷わずに転職活動ができるようになるでしょう。
自動車営業はどんな仕事をしている?
まずは自動車営業に向いている、向いていないという話をする前に、自動車営業はどのような仕事をしているのか、分かりやすく一覧でお伝えします。
店頭での販売などの接客対応
店舗へかかってきた電話対応
車の整備で来店された方の受付
お客様のご自宅への調子伺いの訪問
新規の顧客開拓のための飛び込み営業
お客様へセールを案内するためのDMの袋詰め
展示車両の洗車
お客様へ納車する新車の準備
他にもやらなければならないことはありますが、行う頻度の高い仕事内容だけをピックアップしてみました。
正直、この時点でやっぱり止めておきますという人も少なくないでしょう。
そうなんです、自動車営業は正直やらなければならないことが幅広くかなり多く、手際よく進めないと就業時間内には終わりません。
次の項目では自動車営業を行う上で求められるスキルと知識について、詳しく解説していきます。
自動車営業にはどのようなスキル、知識が求められる?
自動車営業として活躍している敏腕営業をじっくりと観察してみると、求められるスキルと知識が見えてきます。
自動車に関する知識
お客様から本当に欲しいものを引き出す話術
お客様に気持ちよく買い物をしてもらえる接客術
見込みのあるお客様と見込みのないお客様の目利き力
ハードな仕事をこなせる体力と精神力
当然のことながら自動車を販売するのですから、自動車に関する知識は最低限必要です。
ここでいう自動車に関する知識というのは、カタログに載っている数値とかそういった意味ではありません。
その車が実生活ではどのような使い方ができるのかといった的確な提案ができるという意味での知識です。
また、自動車営業は接客業のため、お客様に気持ちよく買い物をしてもらえるようにもてなし、相手から本音を引き出せる技術も求められます。
ただでさえ車が欲しいと来店されるお客様が減っている状況で、販売チャンスを逃すことは短期的な営業所の売上だけでなく、営業所の存続にも関わってきます。
お客様を丁寧に接客、もてなすことは大切ですが買うつもりのないお客様へ、労力を使い続けるのは避けなければなりません。
そのため、お客様への接客スキルを取得するのと同時に、お客様は近々購入するのかどうかという見極めも重要です。
知識・スキルとともに仕事に取り組む上で求められるのは、ハードな仕事をこなせる体力と何度断られても折れない精神力の二つです。
ここまで読み進めた方であれば、なんとなく分かってきたかと思いますが、自動車営業は気軽にできる仕事とはお世辞にも言えません。
体を壊し、精神を病んでリタイアしていく人も少なくないのも確かです。
自動車営業に求められる知識とスキルが分かったところで、向いている人、向いていない人について、それぞれ詳しくお伝えします。
自動車営業に向いている人は?
まずは自動車営業に向いている人について、大まかに以下のような人は向いていると言えるでしょう。
人の話を聞くのが好き
フットワーク軽く動くことができる
これまで接客業の経験がある
飛び込み営業の経験がある
自動車のことが好き
コロナ禍という環境になったことで、以前と比べて自動車を販売しているディーラーへ足を運ぶハードルはさらに高くなっています。
もともと、高い買い物ということもあり、ディーラーへ気軽に足を運ぶお客様は多くなかったのですが、コロナの影響で外出頻度も減り、いつ仕事が途切れるとも言えない状況になったことで、一段と厳しい状況に置かれているのです。
訪れる数の減ったお客様を確実に成約まで導く接客技術は重宝されます。
営業は話すのが得意なのが大切と思われがちですが、どちらかと言えば、相手の話をしっかりと聞き取り、本音を引き出す能力の方が重要です。
一方的に話すだけの営業は百害あって一利なしと言えるでしょう。
お客様が来てくれないのであれば、こちらからつかまえにいかなければなりません。
もともとの管理ユーザーがいれば、代替需要を狙ってアプローチもかけられますが、新人として入ったばかりではその方向でのアプローチは難しいでしょう。
多少は現存の顧客を引き継ぎされるとはいえ、すぐに顔なじみになれるわけでなく、中には前任者じゃなければ、お付き合いしたくないという難しいお客様も少なくありません。
一番可能性が高いのは新規のお客様ですが、先ほどお伝えしたとおり、来店してくれるお客様は減っています。
そうなると新規のお客様を狙って、飛び込みで営業をかける以外に方法がなくなるのです。
自分がお客様の立場になって考えると分かると思いますが、現在では飛び込み営業は残念ながら良い印象を抱かれません。
それどころか迷惑がられることの方が多いでしょう。
何十件、何百件と断られ続けても、その中から1件の成約を勝ち取れる精神力の強さは最強の武器と言えるはずです。
また、お客様へ車の販売を行う場合には自動車の知識が不可欠。
勉強する際にまったく知識がない状態からのスタートは厳しいことも多く、車が好きである程度の下知識があるとスムーズに必要な知識を身につけることができます。
自動車営業に向いていない人は?
続けて自動車営業に向いていない人について解説していきます。
人と接することが苦手
自分で考えて行動することが苦手
細かい作業を行うことが苦手
人から断られることに慣れていない
接客業をまったく経験したことがない
現在の自動車営業を取り巻く環境は非常に厳しい状況です。
正直、営業所に車を買いに来てくれたお客様を逃すことは死活問題になりかねません。
そのような状況もあり、これまで接客業を経験したことがないという人では、かなり厳しいと言えるでしょう。
景気もよく、たくさんのお客様が来店してくれる状況であれば、じっくりと育ててもらえるのですが、そのような状況とは程遠い現実があります。
また、営業は接客する相手、飛び込み営業する地域により、何十通り、何百通りの攻め方を考えながら、車を購入してもらえる段階まで進めていかねばなりません。
このような特性もあり、自分でいろいろと考えながら実践し、改善していける人であれば良いのですが、このような活動が苦手という人には苦しい仕事になってしまう場合も……
見積書、注文書の作成、DMの袋詰めなど、意外と細かい作業をしなければならない場面も多く、注意深く書類を作成できる力、器用に細かいことを続けることも必要な力。
細かい作業を行うことが苦手という人には厳しい状況もあると心得ておくべきです。
最後に、営業という仕事には答えがありません。
断られる相手はお客様に限らず、店長や先輩ということもあります。
この営業の仕方は効果があると思っても「そんな方法じゃダメだ」「効果があるわけがない」という横槍が入ることは日常茶飯事です。
そんな状況でも自分で正しいと思ったことを成功するまで続けられる精神的な強さも求められます。
押しに弱い、自分の意見が言えないタイプの人には難しいと言えるでしょう。
まとめ
自動車営業の仕事について、向いている人、向いていない人という部分も含めて、詳しく解説しました。
コロナ禍という状況もあり、以前にも増して難しい部分が多い職業ということはお分かりいただけたのではないでしょうか。
難しい仕事ではありますが、車が売れた時はこの上ない喜びを感じられるし、購入後もお客様の近況とともに感謝の言葉を聞けるなど、やりがいと感じられる部分もたくさんあります。
ただし、この記事を読んで自分に向いていないと感じた人には無理にオススメはしません。
やりがいもある反面、大変でやらなければならないことも多く、ある程度の適正が求められます。
まったく適正がない人にとっては、長く続けるのは難しい仕事であるため、事前に自分は続けられるかどうか、しっかりと確認しておくのが大切。
こちらの記事があなたが後悔せずに転職活動を行う際の手助けになれば幸いです。