事務職への転職を考えているけれど、正社員になれるか不安という方もいるでしょう。
実際、正社員としての就職は不可能ではありませんが、いくつか押さえておくべき点があります。
この記事では、事務職についての仕事選びのポイントや必要なスキルを解説していきます。
事務職で正社員になる効率のよい方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
事務職とは?
事務職には、ルーティンワークが多いというイメージを抱いている方もいるのではないでしょうか。
事務職は主に書類の作成や処理、ファイリング整理、データ入力、電話応対などの業務を担っています。
その他にも郵便物の発送や来客対応など幅広い業務を担当します。
企業には欠かせない存在なので、さまざまな場面でマルチに活躍できるでしょう。
事務職が人気の理由は?
事務職は、企業内の状況の変化に応じて仕事に取り組むポジションでもあります。
さまざまな人のサポートをして縁の下の力持ちになれる仕事なので、非常にやりがいがあるでしょう。
しかしその反面、業務内容が幅広いためスピーディーに仕事をこなしていく必要があります。
それでも事務職が人気の理由は、以下のメリットが考えられるからです。
ワークライフバランスを実現しやすい
事務の仕事はワークライフバランスを実現しやすくなっています。
社内向けの業務が多いため多くの場合、土日休みになります。
休みが固定されているので、生活リズムが乱れにくくなります。
また、家族や友人と予定を合わせやすいので、一緒に休日を楽しめるでしょう。
そして、事務の仕事は残業時間も少ないのが特徴です。
空いた時間は趣味に充てて、プライベートを充実させるのもよいでしょう。
体力がなくても続けられる
事務の仕事は力仕事ではないため体力がなくても続けられます。
デスクワークであるため、足腰が痛くなる立ち仕事と比較すると体力的な負担が軽くてすみます。
体力に不安がある方にはおすすめです。
また、年齢を重ねても長く働きやすいので、昇給や昇進のチャンスにもつながります。
スキル向上が期待できる
事務の仕事は役立つスキルを身につけられます。
パソコン業務が多いので、文書作成やファイル管理といった基本的なパソコンスキルが身につきます。
また、電話応対のスキルも身につくので、クレーム対応などといったさまざまな状況で対応できるようになります。
さまざまなスキルを向上させたい方にもおすすめです。
未経験からはじめられる
事務の仕事は未経験でも応募しやすいものが多いです。
未経験歓迎の求人もあるため、経験がない方でも気軽に挑戦できます。
精神的ストレスが少ない
事務の仕事は営業職などに比べると厳しいノルマがあまりないため、精神的ストレスが少なくてすみます。
ノルマが辛いと考えている方にはおすすめです。
また、事務作業なので、比較的自分のペースで仕事を進めやすいというのもメリットです。
事務職にも営業・販売ノルマを課している企業も存在します。避けたい場合は面接時などに確認するようにしましょう。
事務職の種類と業務内容は?
事務職といっても企業の種類や配属先によってさまざまな種類の業務が存在します。
また、企業の規模によっても異なります。
種類によって業務内容も違うため、自分の特性に合った仕事や興味がある分野の仕事を探すことが大切です。
一般事務
一般事務とは、事務職のなかでも一般的な業務内容のものが多く、資料の作成や来客の応対、データ入力などのオフィスワークが中心となります。
したがって特別なスキルや資格は必要ありません。
経理事務
経理事務とは、会社のお金の管理や記録をする仕事です。
業務内容は、経理システムの入力や伝票の発行、請求書の発行などの会社のお金の動きに関する業務が中心となります。
会社の重要要素の1つであるお金を扱う、とても責任のある仕事です。
責任の大きな仕事に携わり、達成感を味わいたいと考えている方にはおすすめです。
営業事務
営業事務とは、営業部署の方をサポートする仕事です。
業務内容は、見積書や契約書などの書類作成、顧客からの電話やメールでの問い合わせ対応などの業務があります。
一般的な事務職との違いは、顧客と密にコミュニケーションをとる必要があることです。
コミュニケーション能力に自信のある方や人と関わって仕事がしたい方にはおすすめです。
人事事務
人事事務とは、人事部の方をサポートする仕事です。
業務内容は、給与計算や社員情報の管理、入社手続きなどの会社の労務管理に関する業務が中心となります。
従業員に関わる職場環境を管理する、とてもやりがいのある仕事です。
また、社会保険に関する手続きには正確性が求められます。
几帳面な性格の方はきっと活躍できます。
このほか、商社など輸出・輸入に関わる企業で働く「貿易事務」や、医療機関で窓口対応や医療費の計算などを行う「医療事務」など、より専門性の高い事務職があります。
事務職に必要なスキルとは?
今、事務職に求められているのはどのようなスキルでしょうか。その身につけ方とともに紹介していきます。
資格
事務職は、必ずしも資格が必要であるというわけではありません。
しかし、資格を取得すれば、スキルがあることの証明になるので優遇される可能性があります。
また、自身のスキル向上にもつながるため、取得しておくべきでしょう。
今回は、事務職に関連したおすすめの資格を3つ紹介します。
MOS
1つ目が、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)です。
MOSとは、WordやExcelといったオフィスソフトの利用スキルを証明できる資格です。
受験資格はなく、だれでも受験が可能です。
マイクロソフト社の有名な資格であるため企業へのアピール材料となります。
ビジネス文書検定
2つ目が、ビジネス文書検定です。
ビジネス文書検定とは、ビジネスに関する文書作成に必要な知識や技能を測る検定試験です。
年に2回実施され、資格区分は1級から3級になります。
事務職において重要な書類作成能力を身につけられます。
日商PC検定
3つ目が日商PC検定です。
日商PC検定とは、日本商工会議所が主催する検定です。
企業の実務において必要なパソコンの知識、スキルを問う検定試験となっています。
2級の合格率は60~70%となっているため、挑戦しやすい資格です。
さまざまな資格を紹介しましたが、希望の種類の事務職に合った資格を取得するのが1番の近道になるはずです。
PCスキル
業務を進めるにあたってPCスキルが必須になります。
高いスキルは求められませんが、メール作成やファイル管理などの基本的な操作はできるようにしておきましょう。
PCスキルを身につけるためには、独学の場合、PC操作を学べる入門書や動画を活用するのがおすすめです。
独学では難しいと感じる方は、PCスクールに通うのもよいでしょう。
スクールではノウハウを持ったプロの方が教えてくれるので、正しいスキルが学べます。
PCスキルを向上させれば、入社してからの仕事もスムーズに進められますよ。
コミュニケーションスキル
事務職は、必ずしも高度なコミュニケーションスキルが必要であるというわけではありません。
しかし、業務によっては高いコミュニケーションスキルが求められる場合もあります。
コミュニケーション能力に自信がない方は、書籍などを参考にして人との話し方を練習してみたり、コミュニケーションに関連するセミナーに参加してみるのもよいでしょう。
事務職で正社員になるには?
事務職の魅力や業務内容を知り、あらためて事務職の正社員になりたいと感じた方やより興味を惹かれた方も多いのではないでしょうか。
しかし、事務職の正社員への転職は簡単ではありません。
IT化やAI導入などの影響で、単純作業の業務負担が軽減されました。
したがって、正社員の事務職の求人数が圧倒的に減少してきています。
しかし、事務職の正社員になることは不可能ではありません。
ここでは、事務職の正社員として採用されるための3つのポイントを解説していきます。
スキルを向上させる
面接や履歴書へ記入する際に資格などのスキルは、会社へのアピールポイントとなります。
転職エージェントを活用する
手厚いサポートが受けられる転職エージェントを活用するのもおすすめです。
自分のスキルや経験に応じた求人を担当者より紹介してもらえます。
また、応募書類の添削や面接対策といった支援を受けられるので、丁寧に準備して転職活動を進められます。
事務職の経験を積む
事務職の求人について正社員はそれほど多くありません。
しかし、アルバイトや派遣社員の求人数は正社員と比較すると多くなっています。
また、事務職は未経験可の募集もありますが、即戦力の方がより必要とされている傾向です。
したがって、アルバイトや派遣社員で事務職の経験を積んでから、正社員に応募するとより採用されやすくなります。
まとめ
事務職で正社員になることはできます。
しかし、非常に求人倍率が低いため、簡単ではありません。
このため、しっかりと伸ばすべきスキルや上記のポイントを押さえて転職活動を進めていく必要があります。
また、転職エージェントなども活用してしっかりと対策していきましょう。
満足のいく転職活動ができるとよいですね。