婚姻届には、証人の印鑑を押印してもらう必要があります。
しかし、証人として署名・捺印が初めてだと、どの種類の印鑑を使用すれば良いのか迷ってしまいますよね。
婚姻届という正式な文書ですから、「実印でなければならないのか?」という疑問も出てくると思います。
また、婚姻届に証人の印鑑を押印する際には、かすれ・欠けなどの押しミスをしないようにすることは重要ですよね。
特に、証人を依頼した人が、両親や兄弟などの苗字が同じ場合には、同じ印鑑を使用することはNGなので、注意が必要です。
この他にも、注意点はいくつかありますが、失敗した場合にもできる対処法はあるので、その方法もしっかりと押さえておきましょう。
ここでは、婚姻届の証人の印鑑について、詳しく見ていきたいと思います。
婚姻届の証人の印鑑は実印でなくても良い?
婚姻届の証人を依頼する場合、証人には署名・捺印をしてもらう必要がありますよね。
しかし、印鑑には以下のような種類があります。
住民登録をしている市区町村役所に印鑑登録をした、法的な効力を持つ印鑑
意思確認や承認などに使用する、三文判や印鑑が備え付けられた印鑑
朱肉を必要としない、インクが備え付けられた印鑑
このように、一言に印鑑といっても、これだけの種類があるわけですね。
では、婚姻届には、どの種類の印鑑を使用すれば良いのでしょうか?
婚姻届に使用できる印鑑は、朱肉を使用して押す印鑑になります。
つまり、実印か認印で押印すればOKということです。
とはいっても、実印は法的な効力を持つ重要な印鑑であるため、基本的には、認印で押印することが多いです。
シャチハタは、捺印をした後、印影が変形してしまう可能性があるので、婚姻届などの正式な文書には向いていません。
そのため、シャチハタ以外の印鑑を使用するようにしましょう。
婚姻届の証人欄に印鑑を押す時の注意点は?
婚姻届の証人欄に印鑑を押す時の注意点は、以下の通りです。
- 苗字が同じでも、同じ印鑑を使用しない
- 外国人の場合、押印は必要ない
- 押しミスがないように丁寧に押印する
それでは、それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
苗字が同じでも、同じ印鑑を使用しない
夫婦や兄弟のように、苗字が同じ人に証人を依頼する場合には、「同じ苗字だし、同じ印鑑を使用しても大丈夫でしょ」と思う人もいると思います。
しかし、婚姻届などの正式な文書では、苗字が同じであっても、同じ印鑑を使用することはNGです。
そのため、夫婦や兄弟のように苗字が同じ場合にも、それぞれの印鑑を用意して、押印するようにしましょう。
また、別の印鑑を使用していても、印影が似通って見える場合には、同じ印鑑を使用していると判断され、受理されない可能性があります。
それを防ぐためにも、事前に印影を確認して、印影が似通って見えると判断できるものは避けることが重要です。
外国人の場合、押印は必要ない
両親のうち、父親または母親が外国人であるなど、依頼したい人が外国人の場合にも、証人になってもらうことは可能です。
実際のところ、依頼したい人が外国に住んでいる場合にも、婚姻届の証人になってもらえます。
外国人の場合、日本のように印鑑はありませんよね。
そのため、婚姻届の証人欄には署名のみで、捺印は不要です。
印鑑がないからといって、自筆でサインをしないように注意しましょう。
押しミスがないように丁寧に押印する
婚姻届は、二人が夫婦となるために重要な届け出ですよね。
正式な文書に押印する際には、かすれ・欠け・薄い・二重・にじみ・逆押しなどのミスを防ぐ必要があります。
押しミスを防ぐためには、婚姻届に捺印する前に、別の用紙などに試し印をすると良いですよ。
婚姻届の証人欄に失敗があった時の対処法は?
婚姻届の証人欄に失敗があった時の対処法について、ご紹介します。
- 押しミスをした場合は、横にもう一度押印をする
- もう一度、証人欄に押印してもらう
- あらかじめ、捨印をもらっておく
それでは、それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
押しミスをした場合は、横にもう一度押印をする
婚姻届という正式な文書に押印するのは、とても緊張するものですよね。
どんなに丁寧に押印しようと思っても、かすれ・欠け・薄い・二重・にじみ・逆押しなどのミスが出てしまうことはあると思います。
実際のところ、どこからが押しミスになるのかの判断も難しいですが、氏名が判断できないものが押しミスだと考えた方が良いです。
また、枠をはみ出して押印してしまった場合にも、枠を大幅にはみ出してしまったものが押しミスだと考えましょう。
押しミスをしてしまった場合には、できるだけ枠内からはみ出さないように、ミスをした印影の横にもう一度印鑑を押せばOKです。
もう一度、証人欄に押印してもらう
証人欄に不備があった場合には、不備のある内容を訂正しなければいけません。
証人欄の不備を訂正する方法として、改めて、婚姻届を書き直す方法があります。
これは、婚姻届を不備のない状態で提出したい、記念として残したいと考えている人がとる方法ですね。
この場合には、最初から全部を書き直すことになるので、もう一度、証人にも署名・捺印をしてもらいます。
あらかじめ、捨印をもらっておく
上述した通り、婚姻届を書き直す方法だと、不備のない婚姻届を提出することができます。
しかし、証人欄を記入してもらった人が遠方に住んでいたり、婚姻届をどうしても希望日に提出したい場合などには、この方法をとるのは厳しいですよね。
証人欄の不備を訂正する方法として、不備があるところだけを訂正する方法があります。
それは、記入済みの証人欄の横に、捨印(すていん)をもらっておくことです。
あらかじめ、証人の二人の捨印をもらっておくと、軽微な書き間違いがあっても、訂正して受理してもらうことができます。
そのため、事前に確認して大丈夫だと思っていたとしても、もしもの時のために、捨印はもらっておくことをおすすめします。
婚姻届の証人欄の印鑑に注意して、受理されるようにしよう!
婚姻届の証人欄は、マンション名・番地などの住所の書き方を始め、署名の時点でも間違いやすいものですよね。
それと同じくらい、証人欄の印鑑にも、いくつか注意するべき点があります。
まず、証人欄の印鑑は、朱肉を使用する印鑑を使用することが重要です。
また、朱肉を使用する印鑑だったとしても、夫婦や兄弟など、苗字が同じ人に証人を依頼する場合には、届け出人と同じものや、似通ったものを使用するのはNGです。
かすれ・欠けなどの押しミスをしてしまった場合など、証人欄に失敗があった場合には、失敗をしてしまったとしてもできる対処法があります。
上記を参考に、証人欄の印鑑の注意点・対処法を押さえて、受理してもらえるようにしましょう。