入籍をした後は、たくさんの手続きをする必要がありますよね。
特に、入籍後は、女性のように苗字が変わる場合にするべき手続きがたくさんあります。
その中には、会社に入籍報告をして、手続きを行うものもあります。
しかし、会社への入籍報告は、いつするべきなのでしょうか?
また、入籍後に会社でするべき必要のある手続きには、どのようなものがあるのでしょうか?
これらの手続きについては、入籍後に働き続けるのか、退職するのかによっても異なるので、必要な手続きをしっかりと把握することが重要です。
ここでは、入籍後に会社でするべき手続きについて、詳しく見ていきたいと思います。
会社・職場への入籍報告はいつするべき?
会社で勤めている場合には、会社に入籍報告をする必要があります。
それはなぜかというと、社員が入籍をした場合、社会保険・年金などの手続きを行う必要があるからです。
では、会社への入籍報告は、いつするべきなのでしょうか?
一般的に、入籍のみの場合には、入籍日の1ヶ月前までには報告するのがマナーです。
結婚式をする場合には、結婚式の3ヶ月前までには報告するようにしましょう。
ちなみに、結婚式よりも入籍日の方が早い場合には、入籍日の1ヶ月前までに、結婚式の方が早い場合には、結婚式の3ヶ月前までに報告するのが目安です。
ただし、結婚を機に会社を退職する場合には、就業規則などで「〇ヶ月前までに報告」と定められていることもあります。
そのため、事前に就業規則などをしっかりとチェックしておくことが重要です。
特に、就業規則などで定められていない場合には、まずは、6ヶ月~3ヶ月前を目安に、直属の上司に結婚と退職の旨を報告します。
そして、3ヶ月前を目安に会社に退職を報告すると良いでしょう。
入籍後に会社でするべき手続きとは?
入籍後に会社でするべき手続きには、以下のようなものがあります。
・結婚届(身上異動届)
・住所変更届
・給与振込口座の変更届
・社会保険
・厚生年金
・扶養申請
・お祝い金制度
・休暇届
入籍後に必要になる手続きについては、会社によって異なる場合があります。
そのため、入籍を報告した際に、一緒に確認しておくと、手続きをスムーズに進めることができますよ。
会社によっては、お祝い金制度などを利用できる場合があるので、必要な手続きをしっかりと確認しておきましょう。
また、会社で働き続けながら、結婚式や新婚旅行などのために長期休暇を取りたい場合には、休暇を取りたい3ヶ月前くらいには「休暇届」を提出する必要があります。
仕事が忙しい時期と被ってしまわないように、十分に配慮しておきましょう。
入籍後に必要な手続きを状況別に紹介!
入籍後に必要な手続きについて、状況別にご紹介します。
- 入籍後も同じ会社で仕事を続ける場合
- 入籍後に違う会社へ転職する場合
- 入籍後に退職して扶養に入る場合(配偶者が会社員)
- 入籍後に退職して扶養に入る場合(配偶者が自営業)
それでは、それぞれの場合について、詳しく見ていきましょう。
入籍後も同じ会社で仕事を続ける場合
入籍後も同じ会社で仕事を続ける場合には、まず、直属の上司に報告をします。
職場結婚の場合には、同じタイミングでそれぞれの直属の上司に報告し、後日に改めて、2人でお互いの上司に挨拶するのがおすすめです。
その後、会社で必要な手続きについては、以下の通りです。
・結婚届(身上異動届)
・住所変更届
・給与振込口座の変更届
・結婚届(身上異動届)
・住所変更届
上記の書類については、会社によって書類名や書式が異なるので、何の書類を提出する必要があるのか、事前に確認しておきましょう。
直属の上司に入籍の報告をした際に確認することもできますし、会社の担当部署に確認すると教えてもらえますよ。
苗字が変わる場合には、給与振込口座の名義も変更になるので、給与振込口座の変更届も一緒に提出する必要があります。
また、会社で名刺を使用している場合には、旧姓のまま使用するか、新姓のものを新しく作るのかは、会社によって異なります。
自身の会社ではどのような制度があるのか、旧姓を使用する場合には必要な手続きがあるのかなどもしっかりと確認しておきましょう。
入籍後に違う会社へ転職する場合
入籍後に違う会社へ転職する場合には、まず、直属の上司に報告をします。
円満に退職するためにも、早めに報告して、退職時期についてよく相談しておくと良いでしょう。
会社を退職する時に必要な手続きについては、以下の通りです。
・退職願の提出
・退職手続き
・失業給付の手続き
・国民健康保険と国民年金の加入手続き
・確定申告(年内に転職先が決まらない場合)
会社に退職願を提出し、退職手続きが済んだ後は会社から必要書類をもらいます。
会社からもらう必要書類には、以下のようなものがあります。
・離職票 (後日自宅に郵送されることが多い)
・源泉徴収票(後日自宅に郵送されることが多い)
・雇用保険被保険者証(転職先に提出する)
・健康保険被保険者資格喪失証明書(会社に求めてからもらう書類)
・退職証明書(会社に求めてからもらう書類)
転職先が見つかっている場合には必要ありませんが、転職先が見つかっていない場合には、離職票を持って、失業給付の手続きを行いましょう。
また、求職活動中に配偶者の扶養に入らない場合には、現住所の管轄である市区町村役所で、国民健康保険と国民年金の加入手続きも行う必要があります。
確定申告については、退職した年の終わりまでに転職先が決まらなかった場合に行うと、払い過ぎていた税金が還付される可能性があります。
確定申告をするためには、前の会社からもらった源泉徴収票が必要になるので、大切に保管しておきましょう。
入籍後に退職して扶養に入る場合(配偶者が会社員)
入籍後に退職して扶養に入る場合には、上記にご紹介した退職関係の手続きに加えて、配偶者の健康保険の被扶養者になるための手続きが必要になります。
配偶者の健康保険の被扶養者になるために必要な手続きは、以下の通りです。
・退職関連の手続き
・扶養申請の手続き
・扶養申請に必要な書類の申請・提出
まず、入籍後に退職して扶養に入る場合には、退職願の提出や失業給付などの退職関連の手続きを行う必要があります。
その後、配偶者の健康保険の被扶養者になるための手続きを行います。
手続きには、扶養に入れる側が、会社に「健康保険被保険者扶養者届(異動届)」「国民年金第3号被保険者関係届」などの必要書類を申請します。
必要書類を受け取った後は、扶養される側が、必要書類を揃えて、退職日の翌日から5日以内に会社に提出すれば、手続きは完了です。
入籍後に退職して扶養に入る場合(配偶者が自営業)
入籍後に退職して扶養に入る場合でも、配偶者が自営業であれば、国民健康保険と国民年金の加入手続きは自分で行う必要があります。
具体的に、必要な手続きについては、以下の通りです。
- 退職関連の手続き
- 国民健康保険と国民年金の加入手続き
- 確定申告
配偶者が会社員の場合と同様、退職願の提出や失業給付などの退職関連の手続きを行う必要があります。
その後、退職日の翌日から14日以内に、現住所の管轄である市区町村役所で、国民健康保険と国民年金の加入手続きを行います。
また、退職した年に確定申告を行うと、払い過ぎていた税金が還付される可能性があるので、源泉徴収票は大切に保管しておきましょう。
それ以降は、配偶者が確定申告を行うと、収入の有無や金額によっては、配偶者控除の対象になります。
一緒に事業を行うのであれば、「青色事業専従者給与」または「事業専従者控除」として取り扱うことも可能なので、確認しておきましょう。
入籍報告のタイミングを見極めて、手続きをスムーズに進めよう!
入籍後は、会社だけではなく、それ以外にも必要になる手続きはたくさんあります。
それぞれの手続きを効率良く進めるためには、どの手続きから行うのか、順番を考えて手続きを進める必要がありますよね。
会社での手続きを効率良く進めるためには、入籍報告のタイミングが重要です。
結婚式をする場合と、入籍のみの場合によって、最適なタイミングは異なります。
上記を参考に、入籍報告のタイミングと必要な手続きを確認して、手続きをスムーズに進められるように備えましょう。