転職をするために求人に応募する際は、基本的に履歴書や職務経歴書を提出しなければなりません。
しかし、初めての転職活動の場合、どのようなフォーマットで作成し、どうやって送ればよいのかわからないという方もいるでしょう。
ここでは、これから転職する方へ向けて、転職用履歴書&職務経歴書の作成方法やよくある質問について詳しく解説します。
履歴書とフォーマットの選び方は?
履歴書とは
履歴書は応募者の学歴や職歴といったプロフィールを記載する書類で、必須記入項目と任意記入項目によって定型化されています。
必須記入項目は氏名や連絡先、学歴などで、任意記入項目は趣味や特技などを記載します。
履歴書の選び方~JIS規格や特化型フォーマット
履歴書はインターネットでテンプレートをダウンロードする、市販のものを購入するという2つの入手方法があります。
色々なフォーマットがあるため、適切なものを選びましょう。
代表的なフォーマットとしてはJIS規格があり、企業によってはJIS規格の履歴書を使用するように指定しているところもあります。
志望動機やアピールポイント、特技などを1ヶ所に記入するタイプになっていますので、自己PRが完結にまとめられるのが特徴です。
また、転職特化型フォーマットの履歴書は職歴欄が大きく取ってありますので、職務経歴をしっかり書き込めます。
履歴書に関するよくある質問は?
転職に適した履歴書とは?
転職活動で使用する場合、JIS規格の履歴書と指定されていない限りは転職特化型フォーマットの履歴書を選ぶのが良いでしょう。
職務経歴の欄が大きいため、実績を伝えやすくなります。
ただし、職務経歴が少ない場合は特技や趣味などアピールしたい部分を押し出せるフォーマットの履歴書を選ぶのが賢明です。
また、紙質にもこだわり、厚みのある上質なものを選ぶと採用担当者の心証を少し上げられることもあります。
手書きじゃなきゃダメ?
履歴書を手書きで書くべきか否かは賛否両論あり、企業によって見解が異なります。
そのため、志望企業によって手書きかパソコン作成かを使い分けましょう。
老舗の企業や家族経営の企業など、伝統やしきたりを重んじる企業は手書きを好む傾向があり、ベンチャー企業やネットで求人活動で行っている効率重視の企業はパソコン作成の履歴書を好む傾向があります。
職務経歴書とフォーマットの選び方は?
職務経歴書とは
職務経歴書は応募者の業務経歴やスキルを記載する書類で、テンプレートはあるものの履歴書のように定型化していません。
履歴書は応募者のプロフィールをアピールするものであるのに対し、職務経歴書は実務経験やスキルをアピールするものです。
職務履歴書用フォーマットの選び方
職務経歴書のフォーマットは大きく3つに分かれます。
- 古い職歴順に書く編年体式
- 新しい職歴順に書く逆編年体式
- キャリアごとに職歴を書くキャリア式
自分のアピールしたいポイントによって使い分けるのがポイントです。
スキルの熟練度をアピールしたいなら編年体式、同業種や同職種に転職するなら直近のキャリアをアピールできる逆編年体式、プロジェクトごとの成果や経験・スキルをアピールしたいならキャリア式を選ぶのが良いでしょう。
職務経歴書に関するよくある質問は?
枚数は何枚が適切?
職務経歴書は2枚以内にまとめるのが良いと言われていますが、読みやすければ2枚以上でも問題ありません。
要領を得ずダラダラと長い職務経歴書は採用担当者への時間的な負担が大きくなるため、2枚程度が望ましいとされています。
キャリアが長くてもできるだけ簡潔に要点をまとめ、少ない枚数で収まるようにしましょう。
ホチキスはどちら留め?
職務履歴書が複数枚に及ぶ場合、バラバラにならないようホチキスで留めた方が良いと考える方もいるでしょう。
しかし、職務履歴書はホチキスで留めないのが正解です。
その理由としては、ホチキス留めすると担当者が職務履歴書をコピーしたり、ファイリングしたりする際にわざわざ取り外さないといけないからです。
職務履歴書に番号を打ち、左上をクリップで留めてクリアファイルに入れて提出するのが正しいまとめ方です。
履歴書・職務経歴書の送り方は?
郵送用封筒の選び方
郵送用の封筒は、A4サイズの履歴書が入る角形A4号か角形2号を用意します。
封筒は白や茶色、水色などのカラーバリエーションがありますが、白を選ぶのが無難です。
白は茶色や水色よりもフォーマルな印象ですので、ビジネスマナーに則っています。
ただし、白は透けやすいため、二重になっているなど厚みがあるタイプのものを選びましょう。
送り状って要る?正しい書き方
履歴書を送る時は送り状を添えることがビジネスマナーとなっていますが、本当に必要なのか気になる方もいるでしょう。
送り状は履歴書だけでなくビジネス書類全般に同封することがマナーとされているため、悪目立ちしないためにも送付するのが賢明です。
送り状はA4サイズに横書きで作成し、書類送付日、送り先の名前、送り主の名前と連絡先、本文、同封する書類名の順に記載します。
本文では時候の挨拶と履歴書を送付することを記載し、自己アピールを少し盛り込みながら3~4行でまとめましょう。
履歴書は折っていい?入れる順番は?
履歴書を郵送で送る場合、折って入れるのはNGです。
購入時と同じように2つ折りにした状態で、記載面が外側になるようにして封筒に入れます。
入れる順番は最初が送り状、次に履歴書、職務経歴書、その他の必要書類となります。
ペンの選び方の正解は?宛名の書き方
宛名を書くペンは、油性のサインペンかボールペンを使用します。
水性のサインペンは雨に濡れて滲む恐れがありますので、使用は厳禁です。
封筒が大きめということもあり、細すぎるペン先では読みにくくなるため、サインペンは1.0mm~1.3mmほど、ボールペンは極太タイプを選びましょう。
宛名は表面に企業の住所・企業名、部署を書き、○○企業様ではなく○○企業御中と記載します。
また、企業に届いてから適切に仕分けされるように、宛名を書いた後は赤いサインペンで履歴書在中と書いて文字の周りを四角で囲います。
メールで送るときの注意点は?
メールで履歴書を送る時は、PDFファイルで送るのがマナーです。
ファイル名は日付・履歴書・氏名にしておくと、担当者にもわかりやすいでしょう。
また、パスワードを掛けるのも忘れないようにしましょう。
件名は一目で内容が分かるように「履歴書のご送付の件・氏名」などとすると見落とされにくくなります。
履歴書・職務経歴書の渡し方は?
手渡しの際も封筒は必要?
手渡しで履歴書・職務経歴書を渡す時でも、郵送と同様に封筒に入れるのが正解です。
ただし、手渡しでは封筒に宛名を記載する必要はなく、表面には赤色のサインペンで履歴書在中と書いて四角で囲み、裏面には持参日と応募者の氏名・住所を記載します。
また、手渡しでは送り状は必要なく、すぐに担当者が取り出せるように糊付けしないのがルールとなっています。
面接官に直接手渡す時は封筒から出して中身だけを渡し、受付などに預ける時は封筒ごと渡します。
自分用のコピーを忘れずに!
履歴書は、提出する前に自分用のコピーも取っておきましょう。
面接前に内容を確認して質問を想定したり、志望動機やアピールポイントを再確認できるからです。
また、コピーを取っておくことで、再び転職活動をする時に活用することもできます。
テンプレートとなる自分の履歴書や職務経歴書があれば、少し手直しするだけですぐに転職活動がスタートできるでしょう。
ビジネスマナーを踏まえて履歴書・職務経歴書を送付しよう
転職活動の履歴書・職務経歴書は、スキルや業務実績などをしっかりアピールすることが大切です。
また、採用担当者の印象を良くするためには、ビジネスマナーに則って送り状を添えて郵送することも重要となります。
適切なフォーマットで履歴書・職務経歴書を作成し、新しいキャリアへ向けて転職活動をスタートさせましょう。