介護の資格の中でも人気が高いのがケアマネジャーの資格です。
ケアマネジャーとは要介護者や要支援者の相談に応じたり、適切な介護サービスが受けられるようケアプランの作成などを行います。
介護福祉士がステップアップのため資格取得を目指すケースも多いですが、この記事では
- 試験を受ける際の手順
- 受験資格が変わったこと
- 合格後にすべきこと
- おすすめの試験対策
などについて紹介します。
ケアマネの試験を受験する手順は?
試験は例年10月頃に行われます。
確実に受験するためにはどのような手順を踏んで行けば良いのでしょうか?
まずは願書を受け取る
試験を受けるには、まず願書を取り寄せなければいけません。
願書を配布しているのは各都道府県によって異なり、
- 試験実施団体や市町村役所
- 保健福祉事務所
- 社会福祉協議会
など様々です。
確実に受け取るためにも、早めに情報を収集しておく必要があります。
受験申し込みの期間に願書を提出する
受験申し込み期間内に願書を送付しなければ試験を受ける事は出来ません。
ケアマネジャーの試験は準備書類も多く、例えば実務経験を証明するための実務経験証明書が必要となります。
実務経験証明書は勤務先が作成するのが一般的ですが、どれぐらいの期間がかかるのか確認しておかなければいけません。
また複数の職場の勤務期間を合わせて条件を満たす場合は、複数の勤務先に書類を作成してもらう必要があります。
郵便事故や送付先の誤りなども有り得るため、後回しにせず早めに準備して送付する事が大切です。
受験票を受け取る
無事に手続きが済むと受験票が自宅に届けられます。
試験日の2週間前になっても届かない場合や、紛失してしまった場合は速やかに受験要綱に記載されている問い合わせ先に連絡しておかなければいけません。
2017年までのケアマネの受験資格は?
2017年までは、以下の4つの内1つをクリアしていれば受験することができました。
- 国家資格等に基づく業務経験5年
- 相談援助業務経験5年
- 介護資格+介護等業務経験5年
- 介護等の業務10年
しかし、2018年からは受験資格の改定により、受験資格を得られる職業が狭まりました。
なので、これから受験する人は、2018年以降の受験資格を確認するようにしてください。
2018年からのケアマネの受験資格は?
最新の受験資格は?
2018年以降の新制度では、介護等業務で実務経験を満たして受験する方法が廃止になりました。
受験資格があるのは、
- 国家資格等に基づく業務経験5年
- 相談援助業務経験5年
に該当する人のみになります。
受験を考えている人は、まずこの条件に当てはまるかを確認しておきましょう。
ちなみに実務経験は試験前日までカウントでき、もし申し込み時点では足りていなくても、実務経験見込証明書を提出して5年の実務経験を証明できれば受験する事が出来ます。
①国家資格等に基づく業務経験5年
該当する国家資格を取得し、それぞれの資格に関係する実務経験が5年以上、尚且つ900日以上従事した方であれば受験することが可能です。
業務内容は「要援護者に対する直接的な対人援助業務」と決められているため、事務職や営業職の方は受験資格がありません。
また、ケースワーカーは受験対象外となりました。
該当する国家資格はこちらです。
②相談援助業務経験5年
相談援助業務は、介護福祉・養護施設の入所者やその家族の方からの相談を受ける業務です。
主に、
- 生活相談員
- 支援相談員
- 相談支援専門員
- 主任相談支援員
といった方が該当します。
それでは、上記のそれぞの業務内容について詳しく紹介していきましょう。
生活相談員って?
特定の施設で入所者や家族からの相談を受ける方です。
施設は100人の入所者に対して常勤の生活相談員を最低1人は配置しなければならない決まりがあります。
常勤として従事している相談員は1人~2人が一般的なため、非常勤が多い傾向にあります。
ちなみに、特定の施設はこちらです。
支援相談員って?
介護老人保健施設で相談援助業務に従事する生活相談員のことです。
介護老人保健施設では名称が支援相談員になります。
業務内容は生活相談員と変わりません。
相談支援専門員って?
身体障害者や精神障害者の方たちや、障害者の家族の方から相談を受けたり、障害者が受けられるサービスを紹介したりします。
障害者が入所したり利用することができる施設で働くことが一般的でした。
2012年に障害者自立支援法が改正されたことにより、各自治体が任意で設置した基幹相談支援センターに必ず相談支援専門員を配置するよう決められています。
非常勤が多い生活相談員や支援相談員と違い、相談支援専門員のほとんどは常勤として採用されています。
主任相談支援員って?
・基幹相談支援センターに配置されている方もしくは各地域で障害者相談支援で指導的な役割を担っている方
・各都道府県が実施する主任相談支援専門員養成研修の企画立案に加わった方もしくは講師として参加する方
これら、3つの要件をすべて満たしている方が主任相談支援専門員研修を受講することで、主任相談支援員になることができます。
また、都道府県職員かつ主任相談支援専門員養成研修を担当する予定のある方であれば、3つの要件を満たしていなくても受講することが可能です。
自立相談支援機関で相談支援全般のマネジメントや、支援が困難な方に対して適切な対応をすることが主な業務内容です。
業務経験の日数について解説
上記の通り、ケアマネージャーの受験を受けるには各業務に5年間従事する必要があります。
しかし、5年間従事したからといって全員に受験資格が得られるわけではありません。
従事した期間が、通算で5年以上かつ従事した日数が900日以上という決まりがあるため、非常勤で出勤日数が少ない方は、900日という条件をクリアできない場合があります。
受験するには事前に申し込む必要がありますが、試験前日までに条件を満たす見込みがある方は、実務経験見込証明書を提出すれば受験することが可能です。
また、5年かつ900日以上という条件に研修期間や事務職、営業職として従事した期間は含まれません。
ケアマネ試験の合格率は?
厚生労働省が発表した資料によると、受験資格の改定後に初めて実施された2018年の第21回介護支援専門員実務研修受講試験の合格率は10.1%です。
ちなみに、2017年の合格率は21.5%と発表されていました。
2017年と比べると合格率が大幅に下がっていますが、2016年が13.1%、2015年が15.6%となっているため、合格率はその年によって大きく変わることが一般的です。
なお、2019年の第22回試験は、台風の影響で試験会場へ行けなかった方や中止となった地域の方のために2020年3月8日に再試験を実施しています。
2020年4月3日現在は再試験の合格者数が発表されていません。
また、台風の影響を受けなかった方たちの合格率は18.5%でした。
ケアマネ試験の合格ラインは?
介護支援専門員実務研修受講試験は介護支援分野と保健医療福祉サービス分野に分かれており、両分野で合格基準点以上を取らなければ合格することができません。
介護支援分野が25点、保健医療福祉サービス分野が35点の合計60点満点で、1問1点という配点です。
試験内容は毎年変更されるため、合格基準点も毎年変更になります。
合格基準ラインは各分野70%以上になることが基本ですが、その年ごとに出題される問題の難易度により70%を割る年もあります。
ケアマネ試験の合格後にすることは?
試験に合格したとしても、すぐにケアマネジャーとして働ける訳ではありません。
まずは質の高いケアマネジメントが行えるよう、介護支援専門員実務研修を受講する必要があります。
1.講習と実務を受講
各都道府県で年に数回実施されており、15日間の講習と3日間の実務に全て出席しなければいけません。
研修内容はケアプランの作成や見学実習などで、研修が終了すると実務研修修了証書が交付されます。
2.実務研修修了証書を提出
実務研修修了証書を各都道府県に提出することで、介護支援専門員として登録されます。
期限は研修終了日から3ヶ月以内と定められているので、早めに済ませておく必要があります。
もし期限が過ぎると実務研修修了が無効となって、再度受講しなければいけません。
3.介護支援専門員資格登録簿へ申請する
介護支援専門員資格登録簿へ登録申請する際は、介護支援専門員証の交付申請も同時に行う事が出来ます。
介護支援専門員証交付申請書や写真、手数料などが必要ですが、必要書類や手数料は都道府県によって様々なので、申請する地域の情報を確認しておく必要があります。
そして無事に介護支援専門員証が交付されると、ようやくケアマネジャーとして働く事が出来るのです。
ケアマネの試験を合格するポイントは?
試験内容は基本的に難易度が高く、満点を取ろうと思っても中々取れるものではありません。
そのため、合格基準ラインである70%を目安に勉強することをおすすめします。
試験までの勉強の進め方をアドバイス
過去問題を使って何日までに何点取るかを決めておきます。
1カ月後や2カ月後だとモチベーションが低下してしまう恐れのある方は、1週間や2週間と期間を短めに設定しましょう。
試験でのアドバイス
介護支援専門員実務研修受講試験の内容は、5つの選択肢の中から適切な正解を1つ~5つ選ぶ五肢複択方式です。
全60問で試験時間は120分となっているため、1問解くのに2分以上かかってしまうと時間内に全て回答できない可能性があるため、分からない問題は飛ばして分かる問題から解いていきましょう。
通信・通学講座を利用する
試験対策を学べる通信・通学講座があります。
独学では心配な方や自分でスケジュールを立てるのが苦手な方におすすめです。
講師は受講者のレベルと試験日を参考にスケジュールを考えてくれます。
講座費用は通学講座の方が高い傾向にありますが、復習や予習も講師と共に行えるメリットがあります。
ケアマネ試験のおすすめ対策通信講座は?
三幸福祉カレッジ
スクール名 | 金額 (税込) |
学習期間 |
---|---|---|
三幸福祉カレッジ | 27,500円 | 2ヶ月 |
2018年度のケアマネジャー試験において、オリジナル教材の的中率が80%という結果になっています。
驚異的な的中率は講師陣の努力の賜物であり、合格率64.4%という数字から見ても、教材をしっかり勉強しておけば合格に繋がるという安心感のある講座です。
通信講座は筆記通信コースとWeb学習コースの2つから選べるようになっていますが、筆記通信コースは自分のペースで学習出来きます。
添削課題に取り組むと採点結果集と分野別分析結果が返却されるため、自分の苦手分野を確認し、試験までに再度学習に取り組む事が出来るのです。
一方のWeb学習コースはスマートフォンやタブレットで何度も繰り返し問題を解けるので、必然的に苦手分野も克服出来るようになっています。
またわからない部分に関しては、メールで質問すると詳しい回答が返ってくるため、弱点を残す事もありません。
資料請求ページ お申込みをする前に!
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ヒューマンアカデミー『たのまな』
スクール名 | 金額 (税込) |
学習期間 |
---|---|---|
たのまな | 33,000円 | 3ヶ月 |
のべ5,000名以上を指導し、67%の合格率をはじきだした講師陣が魅力の講座です。
オリジナル映像教材は優秀な講師陣が重要なポイントをわかりやすく解説しているもので、自宅にいながらもマンツーマンの授業を受けているような感覚が味わえます。
またeラーニングコースなら問題演習を繰り返し受けられ、レーダーチャートにて学習内容が分析される事で、自分の苦手分野もしっかり把握出来ます。
その他にも膨大な試験範囲の中から、33のポイントに凝縮した教材「合格の法則」や本試験形式の模擬試験5回などにより、着実に合格出来る力を身に付けていきます。
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ニチイ
スクール名 | 金額 (税込) |
学習期間 |
---|---|---|
ニチイ | 34,783円 | 6ヶ月 |
ニチイの講座は、
- 基礎力養成期
- 実践力養成期
- 総仕上げ期
という3つの学習期間を設定しているのが特徴です。
まずはテキストで基本を身に付け、2回の演習模試で学習した内容を確認、出来なかった部分に関しては再度テキストで勉強し直して合格できるまで演習模試にチャレンジしていきます。
この反復学習法によって応用力を養っていき、最後は全国統一模試で総仕上げとなります。
講座内容は約3,000人の現役ケアマネジャーの声も反映されているのですが、介護事業者のニチイだからこそ可能な事で、試験のツボや合格のコツをおさえた講座となっています。
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ユーキャン
スクール名 | 金額 (税込) |
学習期間 |
---|---|---|
ユーキャン | 49,800円 | 6ヶ月 |
毎年多数の合格者を排出している講座で、合格者数80,184名を誇ります。
テキスト1冊ごとに添削課題が1つ設定されており、課題を提出すると詳しい解説つきの解答が返却されるため、一つ一つ着実に知識を身に付けていく事が出来ます。
また法改正などの最新情報も随時会報で知らされるため、自分でわざわざ調べる必要もありません。
受講者の約97%が仕事をしながら講座を受けていますが、働きながらでも無理なく学習が進められるようカリキュラムが工夫されているのも特徴の一つとなっています。
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最後に
ケアマネジャーの試験は難易度が高いので、まずは自分に合った通信講座を探し、しっかり試験対策しておく事が大切です。
そして試験勉強が無駄にならないよう、事前に情報を収集して受験のための準備を行っておきます。
無事に試験に合格しても研修の受講などすべき事はたくさんあります。
ケアマネジャーとして働く資格を得るためには、
- 全ての準備を早く
- 一つも漏れが無く
- 着実に進めていく
この3つが大切なのです。
まずは資料請求から!
資格講座の資料を取り寄せてみませんか?
資格・通信講座の総合サイトから資料を取り寄せることが可能です。
実際に合うか合わないかを確認する方法として、それぞれの講座を資料請求して比較することをオススメしています。
講座を申し込む前に、まずは自分に合うかどうかを確認してみてはいかがでしょうか?
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