利用者が喜ぶ介護士福祉士ってどんな人?5つのタイプから特徴を解説

介護福祉士の仕事というと、どのようなものを想像しますか?

「入浴や着替えのサポート?」

「食事やトイレの介助?」

「外出時の移動のサポート?」

いいえ、それだけではありません。

介護福祉士にとって、大切なのは『利用者様が日々を幸せに、居心地良く過ごせるためのサポート』といった業務。

ですが中には、最低限必要なことだけを淡々と行う介護福祉士も存在します。

実際わたしも、そのような介護福祉士と仕事を行ってきました。

ですが、それでは利用者様が心から喜び、幸せを感じ、居心地の良さを感じることはありません。

では、利用者様に幸せと居心地の良さを感じていただけるような「利用者様が喜ぶ介護福祉士の特徴」とはどのようなものなのでしょう?

実際に介護福祉士として働き、様々な介護福祉士や利用者様と接してきたわたしの実体験をもとに解説させていただきます!

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いつも笑顔な人

あなたが学生だった頃の担任の先生がいつもニコニコしている人だったら、何だか安心できませんでしたか?

一方、不機嫌そうだったり、無表情で淡々と授業を進める先生が担任だったら…

学校も楽しくないし不安を感じると思います。

それは、介護サービス施設に入所している利用者様も同じ。

ここがポイント!

介護福祉士の表情で、安心できる場合と不安になる場合があるのです。

あるとき、とある利用者様がこんな話を聞かせてくれました。

「みんなが寝たあと、夜遅いのにナースコールを押してトイレに連れて行ってもらうのは申し訳なく感じるもの。でも、笑顔で介助してくれる介護福祉士さんが夜勤のときは安心してトイレに行けるのよ。お姉ちゃん、いつもありがとうね。とても安心して夜を過ごせるよ。」

その言葉をかけていただいたのは、わたしが入社してまだ少ししか経っておらず、ようやく夜勤業務に慣れてきた頃でした。

なので心から嬉しくて、夜勤業務に対する不安がなくなりました。

介護福祉士の笑顔は利用者様に安心感を提供でき、逆に不機嫌そうな態度は当然ですが不安を感じさせてしまうものだと改めて実感できました。

体力勝負ともいえる介護福祉士の仕事は、確かに「常に笑顔」は難しいかもしれません。

ですが、利用者様の前では笑顔でいることを心がけている介護福祉士は、全ての利用者様から喜んでいただける存在です。

どんなときも目線を合わせられる人

これはわたしが、先輩である介護福祉士の存在によって学ばせていただいたことです。

わたしが介護福祉士として働いていた頃の先輩に、190センチほどの長身で体格の良い男性介護福祉士がいらっしゃいました。

「あんなに身長が高くて体格もがっちりしていると、利用者様は圧を感じたりしないんだろうか?」

そんな疑問を、入社当時に抱いていました。

が、その疑問は大きな間違いでした。

その男性介護福祉士は、利用者様のそばにいるときは常にしゃがみ、常に視線を合わせて接していたのです。

更には、車イスでの移動サポートの際に「僕、大きいから後ろから車イス押されるの怖くない?」と、毎回問いかけを行っていたのです。

もちろん利用者様は、「なーんにも怖くないよ!」と笑顔で答えていました。

移動介助などの際は、どうしても目線を合わせることはできません。

が、その介護福祉士は「どんな時も目線を合わせている気持ちになるようにしている」と仰っていました。

その心掛けだけで利用者様を笑顔にできる先輩介護福祉士は、とても利用者様に愛されている素敵な人でした。

ゆっくりと、大きな声でしゃべる人

高齢者の方々の大きな悩みの一つに、耳が聞こえづらいと言うものがあります。

その悩みは、福祉サービスを利用している方も例外ではありません。

小さな声や早口の言葉は非常に聞き取りづらく、利用者様にとってはストレスの原因でもあり不安になる理由にもなります。

わたしの祖母は元々耳が聞こえづらい体質だったので、私自身も普段から「大きな声で、ゆっくりと話す」ことを心掛けていました。

その無意識に身に付いた心掛けは、たくさんの利用者様に喜んでもらえるものになりました。

ある利用者様は「テレビの音も聞こえないし、何を言っているか分からない。でもお姉ちゃんがゆっくりと話してくれる言葉はちゃんと聞こえる。今度暇なときに、昔話でも聞かせてちょうだい。」と話してくださり、ご家族からの差し入れだという昔話の本を見せてくださりました。

それからわたしが日曜日の昼食後に仕事がある日は、みなさんと一緒に本を読んで楽しむ日に決まりました。

なかなか音を聞き取りづらい利用者様には、「ゆっくり」「大きな声」で声を掛けると良いでしょう。

「サポートさせていただいている」という姿勢の人

わたしたち介護福祉士の仕事は、利用者様の日々の生活のサポート。

その業務を「サポートしてあげている」という姿勢で行っている介護福祉士は、ぶっちゃけ存在しています。

「お風呂に入れてあげるね。」

「トイレに連れていってあげるね。」

など、きっと何気なく発しているその「あげる」といった言葉に敏感な利用者様もたくさんいます。

これは、わたしがまだ学生の頃…福祉サービス施設にて実習を受けていた時の話です。

実習担当の介護福祉士から、こんな話を聞きました。

「この施設ではね、何年か前から「あげる」という発言は介護福祉士の間で禁止になったの。〇〇してあげる、という介護福祉士の言葉にクレームが入ってね。当然だよね、利用者様にとっては腹が立つし悔しい言葉だよね。だから、実習が終わっても「あげる」という発言をしない介護福祉士を目指してね。」

確かに、「注文を聞いてあげます」なんて言うスタッフのいるレストランには行きたくありません。

「ジェットコースターに乗らせてあげる」なんていうキャストのいる遊園地で遊びたくありません。

わたしたちは、サポートを提供させていただいている存在。

決してサポートして「あげる」存在ではないのです。

「あげる」発言をやめるだけで、利用者様の居心地の良さはぐっと高まります。

介護福祉士の仕事に誇りを持っている人

四つほど利用者様に喜ばれる介護福祉士の特徴をお伝えしましたが、全ての特徴に共通しているのが「介護福祉士の仕事に誇りを持っている」ということです。

中には仕方なく、一部では嫌々介護の仕事をされている方もいらっしゃるのが現実。

ですが、介護の仕事が大好きで誇りを持っている方は、みなさん活き活きと仕事をしています。

その結果、無意識に上記のような特徴の介護福祉士へと成長しているのです。

「自分は、上記のような特徴の介護福祉士になれるかな?」

と不安を感じる方は、まず介護福祉士という仕事を始めた自分に誇りを持つところからはじめてみましょう。

介護福祉士の仕事は、非常に胸を張って誇れる仕事なのです。

まとめ

介護福祉士の仕事は、決して楽な業務内容ではありません。

体力、そしてコミュニケーション能力が必要なのです。

しかしその分、介護福祉士の仕事に誇りを持っている方にとっては、心からやりがいを感じられる素晴らしい仕事です。

介護福祉士の仕事に誇りを持ち利用者様から日々様々なことを学んでいる介護福祉士は、きっと自分自身にも誇りを持て、どんな方にも愛情を注げる素敵な人でしょう。

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記事の執筆者
小春ひより

2007年に18歳で介護福祉士の国家資格を取得、現在はカウンセラー兼WRAP(R)ファシリテーターとしてメンタルヘルス分野で活動中。
【保有資格】
・介護福祉士
・WRAPファシリテーター
・メンタル心理カウンセラー
・上級心理カウンセラー

介護・福祉