就職・転職活動をするときには、ハローワークや学校などにいる専門家を頼りに就職先を探すことが一般的です。
専門家は、豊富な知識を用いて、進む道をサポートしてくれます。
かなり心強い存在ですね。
そんな、進学・就職・転職などの節目に、キャリアを支援する専門家のことをキャリアカウンセラーと言います。
資格の中には、キャリアコンサルタントというものもありますが、それぞれ何が違うのでしょうか。
今回の記事では、
- キャリアカウンセラー
- キャリアコンサルタント
の違いについて紹介していきましょう。
1.資格の種類が違う
キャリアカウンセラーは民間資格
まず、キャリアカウンセラーの資格は民間資格です。
そのため、キャリアカウンセリング系の資格はたくさんあります。
また、同じキャリアカウンセラーとしての資格でも、受講する養成講座によって身に着けられるスキル・技術も違ってきます。
キャリアカウンセラーの資格で有名なものには、
- CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
- GCDF-Japanキャリアカウンセラー
などがあります。
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キャリアコンサルタントは国家資格
キャリアカウンセラーは民間資格ですが、キャリアコンサルタントは国家資格です。
厚生労働大臣認定の「キャリアコンサルタント」講習を受講し、国家試験に合格することで資格取得ができます。
キャリアコンサルタントは、
レベル1:講義を受け、演習を行った導入レベル
レベル2:キャリアカウンセリングを実践するために必要な知識・スキルがある標準レベル
レベル3:安定的にキャリアカウンセリングができる熟練レベル
レベル4:キャリアカウンセラーの育成を行うことができる指導レベル
の4つのレベルに分けられています。
そのうち、キャリアコンサルタントとして要求されるのはレベル3の熟練レベルとなっています。
キャリアコンサルタントとしての実務経験を積むことで、上級資格である1級・2級キャリアコンサルティング技能士の資格取得も目指すことができます。
国家資格であるため、どの資格を取得するか迷わなくて済むのもキャリアコンサルタントの資格の特徴でもあります。
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2.仕事の内容が違う
キャリアカウンセラーとキャリアコンサルタントの仕事内容はあまり変わりませんが、資格取得者が何をメインとして仕事をしているかが大きく違います。
キャリアカウンセラーはスキルアップの資格
キャリアカウンセラーの資格は様々で、キャリアコンサルタント以外の資格は全て民間資格となります。
キャリアカウンセラーの資格を取得する人の多くは、自分の本業でのスキルアップ・キャリアアップに活かすことを目的としていることが多いです。
取得することで手当が支給される企業もあります。
キャリアカウンセラーとして仕事をしている人もいますが、受講した講座によりスキルや知識が違うことも多いです。
キャリアコンサルタントはキャリアカウンセリングをメインに仕事を行う
キャリアコンサルタントは、キャリアカウンセリングをメイン業務として仕事をします。
厚生労働省は国家資格であるキャリアコンサルタントの業務を以下のように定義しています。
個人が、その適性や職業経験等に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業訓練等の職業能力開発を効果的に行うことができるよう、個別の希望に応じて実施される相談その他の支援
そのため、キャリアカウンセリングがメインの仕事となるのです。
例えば、学校などで就職活動の支援を行ったり、職業選択などの相談を受けたりします。
就職場所は、教育機関だけではなく、ハローワークなどの公的な職業紹介機関、企業など多岐にわたります。
実際の業務は就業先によって変わります。
キャリアカウンセリング以外の業務を請け負うことも多いです。
3.資格の取得方法が違う
キャリアカウンセラーは養成講座の受講など
キャリアカウンセラーの資格の多くは、養成講座を受講し、試験に合格することで取得できます。
講座によっては、在宅試験に対応しているなど、資格取得までが完全在宅で目指せることもあります。
キャリアカウンセラーだけではなく、メンタルに不安を抱えている人の支援を行うメンタルキャリアカウンセラー、定年を過ぎた65歳以上の人の支援を行うシニアキャリアカウンセラーに対応している講座もあります。
支援の幅を広げたい、スキルをアップさせたいと考えている人にぴったりですね。
民間資格なら資格取得までのハードルも低いため、気軽に受験することもできますし、資格取得をしてからキャリアカウンセラーとしての就職を目指す人もいます。
キャリアコンサルタントは養成講座修了後に国家試験を受験
キャリアコンサルタントの資格を取得するためには、指定の養成講座を修了後、国家試験に合格し、キャリアコンサルタントとして名簿に登録する必要があります。
養成講座の受講が必須であり、修了しないと受験資格を得ることができません。
それに、キャリアカウンセリングなどの実務経験が3年以上必要の条件もあるため、どんな人でもキャリアコンサルタントの資格を取得できるわけではありません。
やはり国家資格であるため受験までのハードルが高いですが、先に民間資格のキャリアカウンセラーを取得して実務経験を積むという人もいます。
キャリアカウンセリング自体を行うことに資格は必要ないので、就職して実務経験を積むことが一般的と言えるでしょう。
4.学習する講座内容が違う
キャリアカウンセラーは通信講座を受講
スクール名 | 金額(税込) | 学習期間 |
---|---|---|
キャリカレ | 50,600円 | 5ヶ月 |
キャリアカウンセラーの資格は、通信講座を受講し、試験に合格することで取得できます。
例えば、キャリカレのキャリアカウンセラー養成講座を受講した場合、
- キャリアカウンセリングのニーズ
- 社会的な背景
- 人事労務管理
- 労働法規
などの専門的な知識などを学習します。
基礎知識を習得したあとは、転職希望者・若年者など5つのケーススタディを通し、映像などを活用してキャリアカウンセリングのテクニックを身につけられるようになっています。
講座にもよりますが、知識を得ることをメインとしているのがキャリアカウンセラーの学習内容の特徴です。
受講費用は50,600円です。
安価とは言えませんが、キャリアアップ・スキルアップを目指している人や、知識を身に着けたいという人には払いやすい金額かもしれません。
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キャリアコンサルタントは厚生労働省認定の養成講座を受講
スクール名 | 金額(税込) | 学習時間 |
---|---|---|
ヒューマンアカデミー | 335,500円 | 80時間 |
キャリアコンサルタントの資格を取得するための条件の1つに、厚生労働省が認定するキャリアコンサルタント養成講座の受講があります。
養成講座は1つだけではなく、さまざまな民間団体が実施しています。
通学して受講する講座もあれば、通信講座になっている講座もあります。
養成講座を開講している民間団体の中から、キャリアコンサルタント養成講座の内容を見ていきましょう。
キャリアコンサルタント養成講座は、多くの企業や自治体などで実際にキャリア支援を行ってきた実績を講座内容に反映しています。
知識の習得はもちろんですが、キャリアカウンセリングのスキルもしっかりと身に着けることができます。
受講者同士がロールプレイング・グループワークを行い、実践力を身に着けます。
キャリアカウンセリングでの相談者が、社会の中で自分らしく活躍できる方向性を見つけ、実現できるようになれるよう、支援をすることが目標なのです。
気になる費用ですが、キャリアカウンセラーの講座と比べかなり高額となっています。
安いものでは30万円程度、高いものだと40万円以上です。
その差は、講座の内容にもよりますが、「CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)」「GCDF-Japanキャリアカウンセラー」の資格を同時に目指せるような講座であると高額になってきます。
講座の中には、国の制度である「専門実践教育訓練給付金制度」の対象になっているものもあります。
対象である場合には、最大で学費の70%が支給されます。
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5.給与が違う
キャリアコンサルタントを取得していると、資格手当がつく場合も
キャリアカウンセリングをメインとした業務を行う場合、キャリアカウンセラーとキャリアコンサルタントでの給与面では大きな差はありません。
ですが、企業によってはキャリアコンサルタントの有資格者には資格手当がつくことがあります。
キャリアコンサルタントが国家資格であり、信頼できるという証拠でもあります。
就職の面では、大手企業やハローワークなどの公的機関の場合だとキャリアコンサルタントの有資格者が有利になる傾向があります。
ですが、キャリアカウンセラーの有資格者や、キャリア支援などの実務経験があるかが重視されることもあるため、一概には言えません。
企業によっては、就業要件として資格取得が必要となるところもあります。
希望している企業はどうなのか、チェックしてみましょう。
まとめ
昔は学校を卒業後、終身雇用が当たり前だったのですが、現在は転職してキャリアをアップしていくという考えが当たり前になっています。
新卒で就職した場合でも、3割は3年以内に退職してしまうのが現状です。
そんな社会だからこそ、キャリアカウンセラー・キャリアコンサルタントのニーズはどんどん高くなってきているのです。
また、雇用形態も様々なので、自分に合うものを探している人はたくさんいることでしょう。
仕事としてのキャリアカウンセリングだけではなく、家族や友達、自分もサポートできる資格です。
キャリアカウンセラー・キャリアコンサルタントの資格が気になったら、まずは資格について調べてみてくださいね。