介護美容研究所とは?特徴・学習のカリキュラム・おすすめな人など紹介

介護現場では、高齢者がお洒落を楽しめる「介護美容」の需要が高まっています。

生活のサポートが基本の介護現場ですが、そこにプラスしてメイクやネイルといったお洒落を楽しんでもらうことで、高齢者の心が前向きになり、リハビリや日常生活の活力へと繋がります。

この記事では、介護現場に美容を届ける術を学べる「介護美容研究所」について、特徴やカリキュラムなどを紹介します。

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介護美容研究所とは?

介護美容研究所の誕生

私たちは日常を送る上で、TPOに合わせて身だしなみで服を選び、好きなヘアメイクを楽しむことができます。

お洒落は生活や仕事のモチベーションを上げてくれますよね。

お洒落は年代・性別関係なく、私たちに活力を与えてくれるものです。

介護サービスを利用する高齢者の中には、前はお洒落を楽しんでいたけれど、身体の自由がきかなくなったり、記憶が薄れていくに連れてお洒落を諦めてしまう方々が多くいます。

そんな高齢者の方々に対して、美容技術を通して「笑顔」や「生きがい」を届けたいという想いで、介護美容研究所は誕生しました。

スクール概要

介護美容研究所は、日本初の介護と美容が学べる通学型のスクールです。

2018年7月に東京校(原宿)を開校し、現在までに大阪校(心斎橋)、福岡校(天神)も開校しています。

カリキュラムは2コースです。

  • 施設や自宅へ訪問した際のヘアカットなど、美容技術・介護技術を合わせて学べる「訪問美容コース」
  • メイク・福祉ネイル・ヘアケアといった高齢者向けの美容技術が学べる「ケアビューティーコース」

公式ページ
>>「介護美容研究所」の公式サイトはこちら

 

介護美容研究所の特徴は?

受講生はどんな人が多い?

受講生の年代は20代~60代とかなり幅広いのが特徴です。

職業別でみると、介護・看護職の方が50%と最も多く、次いで美容関連従事者が30%、一般職や主婦が20%となっています。

受講期間は3ヵ月~1年間で受講曜日も限られているため、現在の仕事や家事を続けながら受講している方も多く、中には他の学校に通いながら介護美容も学ぶ学生もいます。

就職・転職サポート

一言で介護美容と言っても、進みたい道は人それぞれです。

最初から介護美容を志している人もいれば、様々な業種での勤務を経て、介護美容に携わりたいと転職する人もいます。

個々のビジョンや経歴、持っているスキル・資格などをもとに進路や転職についてアドバイスをもらうことが可能です。

B&Cキャリアパークという介護・医療機関求人紹介サービスもあり、就職・転職活動を効率的に進めることが出来ます。

介護美容研究所の紹介状がもらえる点も心強いですね。

卒業後のサポート

卒業して就職したあとも、さらなる技術・知識を習得したい、学びたいという卒業生向けに、セカンドスクールを設けています。

例として、感染症対策講演会、写真技術習得講座、ビジネスマナー講座など、介護美容の現場で活かせる講座を企画・実施。

スキルのメンテナンス講習もあるので、技術・知識のアップデートが可能です。

また、介護や美容業界では、結婚や出産・育児・介護・自身の療養など、様々な理由で仕事から離れている人も多くいます。

美容師の免許を有しているけれど、様々な理由で職を離れている休眠美容師が多くいるのも現状です。

復職したいけれどブランクがあいてしまっている…そんな方も自信をもって復職できるためのサポートを行っています。

卒業後も長く繋がれるのが大きな特徴です。

ケアビューティストとは?

介護美容のスペシャリスト

ケアビューティストは、高齢者にヘアメイクやネイル、エステなどをほどこし、お洒落によって笑顔や生きがいを届ける仕事です。

介護が必要な高齢者にとって、通常の美容スキルのみでは満足のいくサポートは難しく、介護美容ならではのノウハウやテクニックが必要となります。

例えば、年齢を重ねた高齢者の肌は、シワやシミといった悩みがあります。

さらに、認知症や介護生活の影響で心を閉ざしてしまっている方もいて、肌のコンプレックスに触れられたくない方もいるでしょう。

そんな方々とのコミュニケーションの取り方はもちろん、高齢者の肌にとって心地よい保湿や血行促進の術などを身に付け、介護美容のスペシャリストとして活躍します。

介護現場全体を笑顔に

ケアビューティストが笑顔にできるのは、高齢者だけではありません。

お洒落によって高齢者の方に笑顔が増えれば、その笑顔は介護スタッフや家族の方にも広がります。

身体機能や心の問題に直面することも多い介護現場では、スタッフや家族から笑顔が少なくなることもあります。

私たちがお洒落で背筋が伸びたりモチベーションが上がるように、ケアビューティストの活躍は高齢者の方も前向きに生活が送れるきっかけとなり、介護現場全体の笑顔に繋がります。

学習のカリキュラムは?

訪問美容コース

このコースは、美容師免許を持っている方向けに開講されており、3つの講座から成っています。

訪問美容テクニック講座

「訪問美容テクニック講座」では、車いす・寝たきりといった高齢者向けのヘアカットやコミュニケーションスキルはもちろん、実習を通して訪問美容の流れを学ぶことができます。

通学は週1日、受講期間は1ヵ月です。

介護職員初任者研修取得講座

サロンという設備が整った環境とは違い、高齢者の施設や自宅に訪問した際も、スムーズに施術を行うための準備や、高齢者の誘導・介護補助も含めたスキルを習得する必要があります。

中には資格が必要となるケースもあるため、訪問美容サービス上で必要な介護スキルを習得できる「介護職員初任者研修取得講座」が受けられます。

基礎的な介護スキルがあれば、高齢者の方やご家族に安心してサービスを利用していただくことにも繋がります。

通学は週1日、受講期間は4ヵ月です。

経営・開業ビジネス講座

来店されたお客様にサービスを提供するサロンとは違い、施設や個人に向けた営業やプレゼンテーションが必要となります。

そんな営業や契約方法、必要書類について学べる「経営・開業ビジネス講座」も開講されています。

通学は週1日、受講期間は1ヵ月です。

ケアビューティーコース

このコースは、「週3日昼間部クラス」と「週1日エキスパートクラス」に分かれています。

週3日昼間部クラス

「週3日昼間部クラス」の通学は週3日、受講期間は1年間です。

ケアメイクやケアネイル、褥瘡ケアも含めたケアエステティックなどのトータル的な美容スキルを身につけることができます。

加えて、介護職員初任者研修やネイル検定などの資格取得、認知症ケアや緩和ケアといった介護現場に必要な知識も習得可能です。

週1日エキスパートクラス

「週1日エキスパートクラス」はさらに3種類の学科に分かれており、どの学科も週1日通学となります。

  • ビューティーケアワーカー専攻(初級):ケアメイク・ケアエステティック・ケアネイルの基礎技術
  • ケアビューティスト専攻(中級):メイク・エステティック・ネイルのいずれかの高齢者向け専門技術
  • ケアビューティーマイスター専攻(上級):メイク・エステティック・ネイルのすべての高齢者向け専門技術

介護美容研究所はこんな人におすすめ!

介護美容を学べるスクールや環境はまだまだ少ない中、介護美容研究所では充実したカリキュラムとサポート制度の中、確かな介護美容スキルが習得できます。

介護・美容業界がまったくの初めてでも、必要な資格や技術を習得することができ、すでに習得しているスキルがある人は足りない部分を補うようにコース選択することができます。

通学する必要がありますが、通学は週に1~3日程度、受講期間は長くて1年間のため、短期間での学習が可能です。

卒業後もコミュニティの中で繋がり続けることができ、長くサポートしてもらえます。

年齢や性別関係なく、少しでも介護美容に興味がある、携わりたいという方におすすめです。

需要が高まる介護美容

ますます高齢者が増えて介護のニーズが高まる時代。

介護は他人ごとではなく身近な存在になってきます。

介護は着替えや入浴介助といった、高齢者の身体を支える力のいる仕事というイメージがありますが、介護美容は心のケアに繋がる、力のいらない介護です。

今後需要が高まるとされている介護美容に挑戦してみるのも良いでしょう。

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記事の執筆者
LS編集部

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