「保育士としてキャリアアップしたい!」と考えている方はいませんか?
最近は専門性の高い保育に注目が集まっており、保育士以外にも何か資格を得たいと考えている方も増えているのではないでしょうか。
この記事では、保育士におすすめの「保育士以外にあるといい資格」を紹介します。
キャリアアップにおすすめのものや日ごろの保育に活用できるもの、転職に有利なものなど、あわせて10個の資格をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
保育士が他の資格を合わせて取得するメリットは?
保育士が保育士以外の資格をもっていると、以下のようなメリットが得られるでしょう。
- キャリアアップできる
- 専門的で質の高い保育ができる
- 保護者からの信頼を得られる
保育士が専門知識をもっていると、専門分野において質の高い保育を実践できたり、保護者から信頼してもらえたりといったことが考えられます。
また、園から高く評価してもらえたり、転職をする際に強みとしてアピールできたりするなど、キャリアアップにも役立つでしょう。
保育士の専門性が注目されているきっかけとして、平成29年に厚生労働省が定めた「保育士等キャリアアップ研修」という制度があります。
これは、保育の専門性を高める目的で作られた制度です。
近年、時代の流れとともに子どもを取り巻く環境が変化していています。
そのような背景から、保育施設が果たす役割も多様になっており、専門的なスキルをもつ保育士が注目されているのです。
次章からは、保育士におすすめの資格を具体的に紹介していきます。
食育系の資格2選【保育士におすすめ】
保育士以外にあるといい資格として「食育系の資格」があります。
食事は生きるうえでの基本です。
あらゆる活動の基礎となる食事について学び、保育に役立てましょう。
ここでは2つの食育系資格を紹介します。
幼児食インストラクター
「幼児食インストラクター」は、幼児の食事に関する知識をもち、子どもの健全な食生活を支えるための資格です。
資格を取得するためには、幼児食の基礎知識や子どもの成長に合わせた食事・献立の工夫、病気のときの食事などを学びます。
また、食物アレルギーやその対処法などの知識も必須です。
日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会の「アレルギーガイドライン2021ダイジェスト版」によると、食物アレルギーをもつ子どものうち、6歳以下の乳幼児は80.5%にのぼります。
年齢が低いほど食物アレルギーを発症しやすいため、保育の現場でも食物アレルギーの知識は欠かせません。
幼児食インストラクターとして、幼児の食事や栄養、食物アレルギーについて正しい知識をもっていることは、保育士としての強みになるでしょう。
幼児食インストラクターの資格取得には、「日本能力開発推進協会」指定の認定教育機関でおこなわれる講座の受講が必須です。
講座を修了したら随時在宅で試験を受験でき、70%以上得点できれば合格となります。
公式ページ
>>「幼児食インストラクター」の通信講座を資料請求する(無料)
食育スペシャリスト
「食育スペシャリスト」は、食に関する知識やスキルを身につけられる資格です。
子どもの食育としては、お箸の使い方や後片づけをはじめとする「食事のマナー」や「しつけ」などについて学習します。
その他にも大人の食育やメニュープランニング、メタボリックシンドロームなど、あらゆる面から食育について学べるので、自分や家族の健康にも役立てられるでしょう。
資格取得には、計16時間の講座を受講する必要があります。
最短3日で資格を取得することも可能ですので、短期間で専門知識を身につけたい人にもおすすめです。
公式ページ
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英語・教育系の資格2選【保育士におすすめ】
近年、教育に力を入れている保育施設も多くみられます。
そのため保育士にプラスする資格として、教育に関するものもおすすめです。
ここでは2つの英語・教育系資格を紹介します。
幼保英語士資格認定試験(幼保英検)
「幼保英語士資格認定試験(幼保英検)」は、子どもとの会話や保育現場に即した英語力を判定する検定試験です。
グローバル化に対応可能な幼稚園教諭・保育士養成の一環として、「幼児教育・保育英語検定協会」が実施しています。
最近は「小さいうちから英語の環境に慣れさせておきたい」と考える保護者も多いことから、保育に英語を取り入れている園もあるようです。
今働いている園が英語に力を入れているなら、ぜひとも取得しておきたい資格といえるでしょう。
幼保英検は、入門レベルの4級から、幼保英語のエキスパートとして活動できる1級までの5段階あります。
主に書籍やオンデマンド講座などで学習を進め、試験を受験します。
基本的には65%得点できれば合格です。
モンテッソーリ教師
自発性や積極性を促す教育法として有名な「モンテッソーリ教育」。
将棋の藤井聡太棋士が受けた教育としても知られています。
幼児教育のトレンドに敏感な保護者から特に人気が高く、この教育法を導入している園は全国に多くあります。
モンテッソーリ教育に関する資格は複数ありますが、ここでは「日本モンテッソーリ教育綜合研究所」が実施している講座を紹介しましょう。
こちらの講座は、通信教育を中心としたカリキュラムを実施しています。
仕事をしながら資格取得をめざしたい人にもぴったりです。
年1回のスクーリングは、実際に教具を扱ったり専門家の講義を受けたりと実践的な内容となっています。
カリキュラムを修了すると、希望者は資格試験を受験し、それに合格すると「モンテッソーリ教師」の資格を得られます。
遊び系の資格3選【保育士におすすめ】
子どもは遊びを通してさまざまな知識を身につけます。
子どもの成長や発達を促すには、保育士も遊びに精通していることが大切です。
ここからは、保育士以外にあるといい遊び系の資格を3つ紹介します。
絵本専門士
「絵本専門士」とは、絵本についての知識やスキル、感性をもつ絵本の専門家です。
絵本の可能性や活用法を広め、子どもが読書を楽しめる環境を作るために創設されました。
絵本専門士になるには、「絵本専門士養成講座」の受講と修了課題をクリアする必要があります。
絵本専門士養成講座には受講資格がありますが、保育士資格をもつ人であれば応募可能です。
講座では、絵本や子どもに関する知識はもちろん、おはなし会を運営するために必要な知識も勉強します。
絵本に関わる専門家や受講生同士でディスカッションする機会もあり、絵本に関する知識をさらに深められるでしょう。
保育をするうえで絵本は欠かせないものです。
専門知識を身につけ、絵本と子どものかかわりについての認識を深めてみてはいかがでしょうか。
運動保育士
「運動保育士」とは、「運動保育士会」が実施する運動保育士資格の認定を受けた人のことです。
脳科学理論を基にした運動遊びの大切さに注目し、そのような観点から子どもの成長を促します。
運動保育士資格を得るには、「運動遊び実践」「脳機能と発育発達」についての知識を身につけることが必要です。
これらについて具体的に説明しましょう。
「運動遊び実践」では、運動遊びを通して社会性や集中力といった子どもの心を育てることを目的に、子どもの発達に合わせた基本的な運動遊びを学びます。
単に子どもに技術を習得させることを目的とせず、習得までのプロセスを重視した指導法を身につけます。
また「脳機能と発育発達」の内容は運動指導にとどまりません。
脳科学に基づいた声かけや、脳機能を高める活動などを具体的に知れるので、日ごろの保育にも活かせるでしょう。
運動保育士の資格は、オンラインでの事前学習・資格認定講座を受講後、自宅でテストを受験し合格できれば認定されます。
おもちゃコンサルタント
「おもちゃコンサルタント」は、おもちゃの選び方やおもちゃを通したコミュニケーション、子どもの発達とおもちゃの関連性など、幅広い視点でおもちゃについて考える専門家です。
おもちゃを通して子どもの心を豊かにしたい人にはおすすめの資格です。
おもちゃコンサルタントに認定されるには、「芸術と遊び創造協会」が実施している「おもちゃコンサルタント養成講座」を修了する必要があります。
この講座は保育関係の仕事をしている人に人気で、受講生の約半数を保育関係者が占めています。
東京おもちゃ美術館で開講されている「通学コース」と自宅学習を中心に学べる「Eラーニングコース」の2コースから選べるので、自分に合った方法を選んでください。
おもちゃコンサルタント養成講座は30年の歴史があります。
今までに6,000人を超える人がおもちゃコンサルタントとして認定され、各分野で活躍されています。
子どもとおもちゃについて興味のある方は、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
転職に役立つおすすめ資格3選【保育士におすすめ】
自分なりの強みや専門性をもっていると、転職に有利です。
ここからは、保育士以外にあるといい、転職に役立つ資格を3つ紹介します。
幼稚園教諭
「幼稚園教諭」は国家資格です。
幼稚園教諭になるにはいくつか方法がありますが、現在、保育士資格をもっている人が幼稚園教諭の資格を簡易的に取得できる特例制度が実施されていますので紹介しましょう。
この特例は「幼保特例制度」とよばれるもので、令和7年3月31日まで実施予定です。
保育士としての実務経験が3年かつ4,320時間以上ある場合、大学で5科目8単位を習得し申請するだけで、幼稚園教諭の免許を取得できます。
幼保連携型認定こども園で働くためには保育士・幼稚園教諭の両方の資格が必要です。
保育士が幼稚園教諭の資格を取得すれば、保育園だけでなく幼保連携型認定こども園にも転職できます。
幼保連携型認定こども園の数は年々増加傾向にありますので、保育士・幼稚園教諭の両方の資格をもっていると転職に有利になるでしょう。
期間限定の特例制度ですので、ぜひ早めに検討してみてください。
チャイルドマインダー
「チャイルドマインダー」は、英国発祥の少人数保育の専門家です。
家庭的保育に興味がある方や、小規模な保育園で子どもに寄り添った保育をしたい方には、特におすすめの資格です。
チャイルドマインダーを養成する講座は、複数の団体が実施しています。
団体によって、受講スタイルや受講料などがさまざまですので、希望に合うものを選びましょう。
「ヒューマンアカデミー」が開講している講座では、オンラインライブ授業を導入しています。
質の高い授業をリアルタイム受講できたり、過去の授業を繰り返し視聴できたりするなど、働きながら学習を進めたい人に適したスタイルです。
講座では、乳幼児期から学童保育期(0歳~12歳)の子どもについて学びます。
チャイルドマインダーについてまったくの初心者でも実践的に学べる内容ですので、まずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
公式ページ
>>「チャイルドマインダー」の通信講座を資料請求する(無料)
医療保育専門士
「医療保育専門士」は「日本医療保育学会」が認定する資格です。
この資格があれば、小児病棟や障がい児施設、病児保育室などへの転職に役立つでしょう。
医療保育専門士は、入院中の子どもの遊びや着替え、食事などをサポートします。
入院中の子どもを対象とした保育なので、通常の保育施設での保育とは接し方が異なります。
子どもの状態に配慮しつつ、適切にサポートすることが必要です。
もちろん医療行為は行いませんが、入院中の子どもにかかわるため医学的な知識も求められます。
医療保育専門士の認定を受けるには、保育士資格をもっていることのほかに、病院や乳児院などの施設で一定期間の保育経験があることや、日本医療保育学会の会員であることなど条件があります。
あらかじめしっかりと確認しておきましょう。
条件をクリアしていれば、資格認定のための研修に参加できます。
研修のほか、レポート提出や口頭試問などを経て認定されることになります。
専門知識を身につけてキャリアアップをめざそう!
現在、保育の現場でも専門性が求められつつあります。
特色のある私立保育園や幼保連携型認定こども園などが増えていることや、保護者が保育に望むものが多様化していることがその理由です。
今後保育士としてキャリアを積んでいくなら、何かしらの専門知識をもっていると強みになります。
自分はどのようなことに興味があるのか、将来どのように活躍したいかなどを検討してみるとよいでしょう。
この記事を参考に資格を取得し、キャリアアップをめざしてくださいね。