医療事務の仕事は、主に医療施設の受付やレセプトの作成・管理になります。
レセプトとは診療報酬明細書のことで、保険制度により得られる診療報酬の点数を計算し、保険機関に医療費を請求する書面のことです。
医療事務は主婦や転職希望のOLの間で人気が高く、家事や育児の合間を縫ったり、退勤後にすきま時間を利用したりして医療事務の試験に挑む人が増えています。
今回の記事では医療事務の試験対策について、独学をおすすめしない理由を紹介します。
医療事務は独学でも合格が可能
医療事務に関する資格は20種類ほどありますが、受験資格の条件の無い試験が多いと言えます。
医療事務技能審査試験のような人気のあるものを含め、ほとんどの医療事務の資格試験については誰でも受験できます。
試験科目や試験内容について公開されているので、必要な教材を手に入れれば独学で勉強することが可能です。
中には合格率が60%から80%という資格試験もあるので、初心者も独学で必要な知識やスキルを身につければ合格できる可能性があります。
独学をおすすめしない5つの理由
しかしながら、独学で医療事務の資格試験に臨むことはあまりおすすめできません。
その理由を5つ挙げていきます。
1.誰にも質問できない
独学では理解できない事項について質問する相手がいません。
学習している際にわからないことが出てきて困っている時、明快な回答が得られると記憶が定着しやすいものです。
わからないことの答えが得られない場合、疑問点を理解できないまま学習を進めることになり、さらにわからないことが増えていく可能性があります。
2.教材を自分で揃える必要がある
自分に合った教材を探すのは、相当の時間と手間がかかってしまうことがあります。
3.効率的な勉強が出来ない
独学では勉強の計画の立て方が難しく、ペース配分に苦労することが多いです。
また、試験は毎年重点ポイントが変化します。
独学では試験に必要な最新の情報を入手することができないので、古い試験の傾向に偏るおそれがあります。
さらに、一人ではモチベーションを維持することが困難で、勉強開始時期は頑張れても途中でちょっとした障害があると挫折してしまうということも珍しくありません。
4.法律が改正されると分からない
2年に1度という頻度で、健康保険法や医療法などの医療事務に関わる医療保険制度が改正されます。
そのたびに医療費の負担割合や診療報酬点数が変更されるため、医療事務も大きな影響を受けます。
こうした変化についていけないと、試験で誤答を導きかねません。
独学では新しい診療報酬点数制度などの理解が遅れるため、不利になることがあります。
5.実際に働くときに苦労する
医療事務の試験では学科に加えて、レセプト作成の実技試験もあります。
この際には手書きでレセプトを作成すれば合格できますが、医療現場の実務では電子カルテやレセプトコンピューターを導入しているため、手書きのレセプト作成しかできないと現場で苦労します。
効率よく勉強するなら通信講座がおすすめ
空いた時間に効率よく勉強できる
通信講座では、仕事や家事・育児に忙しい社会人や主婦を対象として、試験合格に最低限必要な勉強量の参考書と問題集を準備しています。
さらにネットで講義を配信し、毎日少しずつ受講していけば最低限の期間内に必要な項目の学習を終えることができます。
このため、自分で学習内容を細分化して自己流の計画を立てる必要がなく、与えられたスケジュールに沿って勉強を進めていけば試験に合格できる実力をつけられるのです。
不明点があれば何回も質問できる
また、ネットで配信された講義の中で理解しにくい部分があれば何回も繰り返して聴き直すことも可能で、弱点克服が容易になっています。
わからない箇所があればメールやチャットで質問できるので、短時間で明快な回答を得ることができ、うやむやのまま次の項目に進むということがありません。
情報は常に最新
通信講座では常に最新の情報を提供しているため、法律や規則の改正があっても受講さえしていれば知識に欠けるところが無く、受講生は安心して勉強を継続できます。
実践的な勉強ができる
そして、通学講座では手書きのレセプト実技試験の試験対策を行うだけでなく、電子カルテやレセプトコンピューターのソフトを使用してパソコンの実践講座を受講できるものもあります。
医療現場で、パソコンを使ったレセプト入力をすることになっても心配ありません。
医療事務の資格は難しいのか?
合格率は比較的高い
医療事務の資格には様々な種類のものがありますが、初心者向きの試験は合格率が60%から80%と非常に高く、集中して勉強すれば早くて2ヶ月、遅くとも半年間の学習をすれば合格できると言われています。
注目すべき点は、医療事務の試験に参考書類の持込みが許されていることで、受験生は暗記の手間に悩まされることがありません。
医療事務実務能力認定試験について
まず、医科2級医療事務実務能力認定試験は、年3回試験が実施され合格率が80%に達することもあります。
学科・実技共に60%以上の得点をすれば合格できます。
医科2級医療事務実務能力認定試験では、レセプト作成の技能・診療報酬に関する知識・医療関連の法律や規則が試験範囲になります。
医療事務技能審査試験について
また、医療事務技能審査試験は毎月1回行われており、学科・実技ともに70%以上の得点をすれば合格です。
合格率は50%から60%ほどになります。
医療事務技能審査試験では、受付業務や診療報酬請求事務業務に関する基礎知識を問われます。
医療事務管理士技能認定試験について
そして、医療事務管理士技能認定試験は年6回試験が実施されます。
受験生は医科か歯科のどちらか1つを選択することになっており、合格率は医科47%、歯科74%ほどになります。
学科で70点以上、実技の各問で50%以上かつ合計で70%以上の得点をしなければなりません。
医療事務管理士技能認定試験では、診療報酬制度の知識やレセプト作成のスキルが問われます。
医療事務認定実務者試験について
2016年に新設された医療事務認定実務者試験は、合格率が約60%から80%で、診療報酬やレセプト作成のほか、受付業務に必要なマナーなどの知識を問う試験です。
試験は毎月1回実施されており、原則として学科と実技で60%以上の得点をすれば合格できます。
医療事務に関わろうと考えている初心者には、最適の試験であると言われています。
診療報酬請求事務能力認定試験について
医療事務に関する試験の中で最も難しい試験と言われている診療報酬請求事務能力認定試験は、年に2回しか実施されず合格率が医科と歯科を平均すると30%ほどしかありません。
医科では学科55点以上・実技85点以上、歯科では学科80点以上・実技75点以上の得点が必要です。
基本的に、試験内容はどれも共通している
試験の内容はどれも大体共通していて、診療報酬制度・医療関連の法規に関する知識・レセプト作成のスキルとなっています。
電卓は持ち込めることが多いですが、パソコンや携帯電話の使用はできません。
医療事務の資格はどれがおすすめ?
診療報酬請求事務能力認定試験を目指そう
医療事務の試験は国家試験ではなく、民間団体主催の認定資格試験です。
診療報酬請求事務能力認定試験だけは厚生労働省が唯一認定している試験ですが、主催は日本医療保険事務協会という民間団体なのです。
難易度の差はあっても、取得した資格の種類に関わらず医療現場での受付やレセプト作成など仕事内容に違いはありません。
ただし、診療報酬請求事務能力認定試験合格者は、レセプト作成の即戦力として重宝され資格手当てが付くこともあるので、医療事務の資格の中で最も人気があると言えるでしょう。
最後に
費用を節約するため独学で勉強して合格を目指す人もいるでしょう。
しかし、自己流の学習では結果として時間のロスが生じ、合格が遠のく事態を招きかねません。
通信講座は学習に関する受講者の様々な悩みにも応えてくれるため、くじけそうになっても励まされながら勉強を継続できます。
通信講座の資料請求は無料なので、勉強を開始する前に複数の通信講座の資料を取り寄せて比較検討してみてはいかがでしょうか?
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