自動車検査員とは?メリット・資格の取得方法・難易度など紹介

自動車検査員は国家資格を取得するなどクリアしなければならない条件がありますが、みなし公務員として車検を行うやりがいのある仕事です。

需要も高まっていることから、自動車検査員という職業が気になっている人もいるでしょう。

ここでは、自動車検査員の概要やメリット、資格の取得方法などについて詳しくご紹介します。

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自動車検査員とは?

区分 国家資格
カテゴリ
受験資格 ・整備主任者として1年以上の実務経験
・整備主任者研修を受講
・指定工場に勤務
(全て満たす必要がある)
試験日程 教習機関により異なる
試験方法 筆記試験
試験会場 全国各地
受験料 教習機関により異なる
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.5
おすすめな人 学生 社会人

自動車検査員とは、指定整備工場において車検を行う仕事です。

指定整備工場では自動車の修理を行う自動車整備士のほか、検査を行う自動車検査員を配置することが義務付けられています。

本来、車検は法律で規定されている検査であるため国が行わねばならず、自動車検査員は公務員が行うことになっています。

しかし、国家資格である自動車検査員の資格を取得すれば、みなし公務員として車検が行えます。

自動車検査員として働く場合は刑罰も公務員と同等の扱いとなり、守秘義務を破るなど業務規程に反した場合は罰則が科されます。

検査をするのが仕事

自動車検査員の具体的な仕事内容は、

  • 整備された自動車を点検する完成検査
  • 経験の浅い自動車検査員の指導や監督
  • 車検の結果の書類作成・保管
  • 整備工場の検査設備の管理

などがあげられます。

また、車検に関する法令が変更されるたびに新しい情報をインプットする必要もあります。

自動車整備士との違いは、自動車整備士が故障や不具合を見つけて自動車の整備する業務であるのに対し、自動車検査員は修理後の自動車が正常に走行できるかチェックする業務であることです。

自動車検査員に求められるのは自動車を修理する技術ではなく、正しく検査をする方法や基準に関する知識となります。

自動車検査員を取得するメリットは?

キャリアアップが図れる

自動車検査員の資格は国家資格であるため、自動車整備関連の資格の中でも上位の資格となります。

車検という責任のある仕事を任せられるので、やりがいを感じられるとともに、大きな権限を与えられることで工場内での立場も高くなります。

また、自動車検査員の資格を取得することで資格手当も付くため、給料アップも期待できるでしょう。

自動車検査員の資格を取得すれば転職にも有利になり、より良い条件の職場を見つけやすくなります。

需要が高い仕事

指定整備工場では必ず自動車検査員を配属しなければならないと法で定められているため、自動車検査員の需要は非常に高くなっています。

自動車検査員の仕事は無資格の人が行えない業務独占資格であるため、替えが利かない人材として珍重されます。

自動車が交通手段として使われるかぎりは無くならない職業なので、将来的にも安定しています。

自動車検査員の取得方法は?

自動車検査員の資格を取得するには、受験資格を満たす必要があります。

飛び込みで試験を受けることはできないため、段階を踏んで取得することになります。

2級整備士もしくは1級整備士の資格を取得する

自動車検査員の受験資格として、2級整備士もしくは1級整備士の資格取得が必須となっています。

整備士の資格を取得するには、国によって指定された自動車整備専門学校を卒業する、もしくは国によって指定された認証工場で経験を積み整備士の資格試験に合格する必要があります。

 

自動車検査員の受験資格を満たす

自動車検査員の資格試験を受けるには2級整備士・1級整備士の資格を取得するだけでなく、以下の3つの条件も満たさなければなりません。

  1. 整備士主任として実務経験が1年以上
  2. 整備主任者研修の受講を完了
  3. 指定工場で働いている

厳しい受験資格が設けられているため、自動車検査員の資格は敷居の高い資格試験と言えます。

まずは指定工場で整備士として働き、整備士主任になることを目指す必要があります。

そして、整備士主任として1年以上の経験を積んだら自動車検査員の資格試験の受験資格が得られます。

試験に合格したら地方運輸局に届け出る

自動車検査員の試験は、自動車検査員教習を受講し、修了試験に合格することで取得できます。

自動車検査員を取得したら地方運輸局に届出をし、受理されたら自動車検査員としてのキャリアをスタートできます。

自動車検査員の難易度は?

自動車検査員の合格率は50%以上となっており、国家資格試験の中では簡単な部類に属します。

試験の難易度はそれほど高くないとはいえ、出題傾向は毎年変更されるため、過去には合格率が10%ほどと低い地域もありました。

また、受験資格を得るまでのプロセスが長いことが難易度を上げているといえるでしょう。

しっかり勉強すれば合格する確率が高い試験であるため、気を抜かず最後まで勉強することが大切です。

過去問のやり込みが効果的

合格するための勉強法としては、過去問題を解くことが効果的だといわれています。

過去3年~5年ほどまで遡った過去問題を暗記するぐらいまでやりこむと、合格への道が開けます。

試験は問題数も多いので、素早く解答するのに慣れておくことも必要です。

試験の半年前ぐらいから始めておくと、余裕を持って暗記することができるでしょう。

また、出題傾向などを掴むためにも、過去問題は受験する自治体で出題されたものを中心に解くのがベストです。

自動車検査員はこんな人におすすめ!

自動車が好きな人

自動車検査員は自動車に関わる仕事であるため、自動車が好きな人におすすめです。

自動車に興味がない人はパーツの名前すら覚えられないこともありますが、自動車好きなら知識をどんどん吸収できます。

自動車検査員の受験資格を得るためには自動車整備士の資格を取得したり、実務経験を積んだりと様々なプロセスがありますが、自動車好きなら挫折せずに受験資格を得られるはずです。

責任感のある人

自動車検査員は安全に走る状態の自動車であるか検査する仕事です。

ずさんな検査できちんと整備されていない自動車の車検を通してしまった場合、その自動車の持ち主の命を危険にさらすことになります。

そのため、自動車検査員は間接的に人の命を預かる仕事であると認識し、責任を持って職務を全うできる人に向いています。

自動車整備士の資格を取得している人

自動車検査員の受験資格を取得するには、自動車整備士の資格や実務経験が必要となります。

無資格の状態で受験資格を取得するには長い時間がかかりますが、自動車整備士の資格を取得している場合は、すでにいくつかの条件を満たしているため短期間で受験資格を取得しやすくなります。

また、自動車検査員の資格がプラスされることで、資格手当がつくなど労働条件も良くなり一石二鳥です。

需要が高く将来性の高い職業

自動車検査員の資格は受験資格を得るまでのプロセスは長いですが、業務独占資格であるため取得すると大きなアドバンテージとなります。

指定整備工場には必ず自動車検査員を配属しなければならないため、需要がなくなることもありません。

車が好きな人、自動車整備士の資格を持っている人は、自動車検査員を目指してみてはいかがでしょう。

記事の執筆者
LS編集部

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