海事代理士とは?メリット・資格の取得方法・難易度・おすすめな人など紹介

世の中には色々な職業や資格があります。

その中の1つに海事代理士というものがあります。

こちらの記事では

  • 海事代理士とはどういう職業なのか
  • どのようなメリットがあるのか
  • 資格を取得するには何をすれば良いのか
  • 難易度はどれくらいか
  • どんな人が海事代理士に向いているのか

などについて詳しく見ていきます。

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海事代理士とは?

区分 国家資格
カテゴリ
受験資格 なし
試験日程 一次試験:毎年9月
二次試験:毎年12月
試験方法 筆記試験・口述試験
試験会場 全国主要都市
受験料 6,800円
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.0
おすすめな人 学生 社会人

海事代理士とは主に船舶関連の手続きや書類作成の代行を行う海事代理法に関するプロです。

名前の通り、仕事の中心は海に関する業務です。

また仕事範囲は広く、海に関する法律や規制に基づく申請や届け出、登記等を行います。

簡単に言うと街の法律家と言われている行政書士の海バージョンという感じです。

海事代理士になるには、海時代理士試験という国家試験に合格しなければならず、試験範囲や試験の難易度も行政書士と同じ位なのでしっかりと勉強する事が必要です。

海事代理士のメリットは?

仕事の幅が広がる

海事代理士になるメリットは何かというと色々あります。

まず仕事の幅が広がるという点です。

特にすでに行政書士や司法書士として働いている人にとってはメリットは沢山あります。

何故なら海事代理士は海の法律家と言われている位で、街の法律家と言われる行政書士の知識や仕事と関連する所も多いからです。

その為、普段は司法書士として働いて必要な時だけ海事代理士の仕事をやるという、陸と海の法律家という2つの資格の持ち主という形で働くとより良いでしょう。

高収入を狙える

また、高収入を狙えるというのもメリットの1つとして挙げられます。

海事代理士として独立開業すれば年収1000万円も夢ではありません。

しかし独立すればすぐに高額な年収を得られるという事ではないです。

開業時は年収が300万円以下という海事代理士も結構います。

海事代理士の市場は非常に狭く閉鎖的な為、中々新規参入が出来ません。

その為1度中に入ってしまい、市場を抑える事が出来れば新規参入者もほとんどいないので仕事をほぼ独占する事が出来、高額年収を手にする事が出来ます。

ただそれには幅広い人脈が必要ですし実務経験も必要なので、開業してすぐにというのは難しいです。

それでも1000万円稼げる見込みがあるというのは大きな魅力です。

一生役立つ

他にも1度資格を取れば、一生使う事が出来るというのもメリットとして挙げられます。

海事代理士の資格は更新の手続きがありません。

その為自動車の運転免許証のように数年に1回更新手続きを行う事もないので非常に楽です。

資格が切れる事がないので、何も焦る必要もありません。

その為いずれ海事代理士で独立や開業を目指すとして、若いうちに資格だけ取っておこうという事も出来ます。

色々な船に乗れる

それから色々な船に乗る事が出来るというのも魅力です。

海事代理士は港湾や船舶関係とも関係が深く、各地の港を訪れて様々な船を見たり、場合によっては乗船するという事も出来るので、特に船好きな人に取っては大きなメリットです。

もちろん海事代理士は船の乗組員ではない為、乗船したり船旅をしないといけないという事ではありません。

船に乗れるというのはおまけみたいなもので、船酔いする人は無理に乗る必要はありませんし、あくまで海事代理士の仕事は司法書士のような海の法律職です。

海事代理士の取得方法は?

海事代理士の資格を取るにはどうすれば良いかというと、国家試験を受ける必要があります。

しかも試験は2段階で行われ、1次試験が筆記試験、そして2次試験が口述試験となっています。

筆記試験の試験範囲としては、一般的な法律問題と専門的な内容を問う問題の2種類です。

口述試験の試験範囲は、海事法令に関する問題だけで、筆記試験と比べると範囲も狭いです。

海事代理士の難易度は?

【筆記試験】

時期 受験者数 合格率
2022年 361人 55.1%
2021年 302人 55.3%
2020年 288人 54.2%
2019年 288人 54.2%
2018年 303人 51.8%

【口述試験】

時期 受験者数 合格率
2022年 197人 98.5%
2021年 212人 98.6%
2020年 199人 62.3%
2019年 160人 60.6%
2018年 162人 92.6%

海事代理士の難易度はどれ位かというと、大体合格率は筆記試験は約50%前後、口述試験は60~90%で、最終合格率は30~50%程です。

行政書士の合格率が10~20%なので、それと比較するとかなり高いです。

しかしだからといって簡単という事ではありません。

海事代理士の資格を取ろうとしている人は法律や海事に詳しい人ばかりで、そういう人達が受けても半分は落ちてしまうという事なので、難易度は意外と高いと考えておいた方が良いです。

過去問が重要

試験の傾向としては、筆記試験は過去問からそのまま出題される事が多く、半分程度が過去問です。

残りは類似問題と新しい問題となっているので、とにかく点数を取るには過去問を沢山解きまくるという事が有効です。

ただ厄介な事があります。

それは海事代理士の試験は非常にマイナーで受験生も少ない為、テキストや参考書がないという事です。

その為まずは過去問と海事六法を集めるという事から始めなければなりません。

口述試験は海事用語が重要

また口述試験も厄介です。

専門用語で質問される為、きちんと勉強していないと全く何を言っているか理解が出来ず何も出来ずに終わってしまいます。

その為、口述試験の場合は海事用語をきちんと理解する事に力を入れた方が良いです。

海事用語さえ理解出来れば、試験で専門用語で質問されても少なくとも理解は出来る為、何とかなります。

そして口述問題も国土交通省のサイトで過去問と模範解答が公開されているので、これらをひたすら何回も解いていくという勉強法が有効です。

初心者だと500時間が目安

合格するのにトータルでどれ位勉強すれば良いかというと、もちろん個人差はありますが大体初心者は勉強を初めて大体500時間は必要です。

行政書士だと300時間程度勉強すれば合格出来るので、それを考えると結構大変です。

それでも学生で毎日数時間しっかりと勉強出来る時間が確保出来れば、半年程度の勉強期間で合格する事は出来ます。

しかし社会人は時間が取れないので、毎日少しずつでも良いので勉強する時間を作ってコツコツ勉強していけば1年で合格する事も十分可能です。

もちろん数年かけて合格を目指すというのも全く問題ありません。

海事代理士はこんな人におすすめ!

どういう人に海事代理士はおすすめかというと、まず海や船が好きな人や法律に興味がある人等です。

特に海事代理士は航海や船舶に関する法律を学ぶ為、最低でもどちらか1つに興味がないと勉強する時に大変です。

しかし海や船が大好きで、かつ法律にも興味がある人なら勉強していても苦にならないので向いています。

またすでに行政書士や司法書士として働いている人もおすすめです。

海事代理士の資格も取る事で、海と陸の法律をある種極める事が出来ますし箔も付く為、取れるのであれば取っておいた方が仕事の幅も広がります。

まとめ

海事代理士は主に船舶関連の手続や書類作成の代行を行う海の法律家です。

その為海や船が大好きな人や法律に興味がある人に向いています。

海事代理士になる事で高年収も狙えますし、資格も更新の必要がないので楽です。

合格率も30~50%程で、行政書士と比べると高いですが、試験は結構難しいのでコツコツと時間を作って勉強するようにしましょう。

記事の執筆者
LS編集部

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