世の中に沢山の資格がある中、高圧ガス移動監視者という資格が存在します。
これは国家資格で取得するには試験を突破しなければなりません。
ではこの資格は具体的にどういう資格で、取得方法や難易度はどうなのか、またどんな業界で活かせるのか、どんな人が取得に向いているのかについて詳しく見ていきましょう。
高圧ガス移動監視者とは?
区分 | 国家資格 |
---|---|
カテゴリ | ガス・インフラ |
受験資格 | なし |
試験日程 | 毎年2月・4月・8月・11月 |
試験方法 | 講習・筆記試験 |
試験会場 | 全国主要都市 |
受験料 | 15,800円 |
登録・更新 | なし |
難易度 | |
おすすめな人 | 社会人 |
高圧ガス移動監視者とはどういう資格かというと、トラックやタンクローリー車で高圧ガスを積んで運ぶ時に必要な資格です。
可燃性ガスや酸素に毒性ガス、それからLPガスといった危険な高圧ガスを安全に輸送する為に、指揮をとったり監視や管理を行う役目を担っています。
基本的にこうした高圧ガスをトラック等で輸送する場合、この資格を持った人間が同乗するように法律で義務付けられている為、輸送する場合は必ず資格者が同乗していなければなりません。
そしてこの高圧ガス移動監視者は国家資格なので、取得する事が出来れば色々な場面で役立ちます。
高圧ガス移動監視者の取得方法は?
高圧ガス移動監視者の資格を取得するにはどうすれば良いかというと、まず高圧ガス保安協会が行っている講習を受講しなければなりません。
何故なら高圧ガスを安全に運ぶ為の基本的な知識や専門的な技術が必要ですし、運ぶ時は法律に基づいてしっかりと指揮や監視それから管理を行う必要があるからです。
そこで講習を受講をする事で、高圧ガスに関する知識や扱い方を学ぶ事が出来ます。
講習は2日間行われるので、そこできちんと知識と技術を身に付けなければなりません。
しかし、ただ講習を受けただけでは資格を取得する事は出来ません。
講習を受け終わったら、年に4回ある筆記の検定試験を受けます。
そしてこの検定試験を合格すれば、晴れて高圧ガス移動監視者の取得者となります。
高圧ガス移動監視者の難易度は?
受験者数 | 合格率 | |
---|---|---|
2016年 | 1,682人 | 84.0% |
2015年 | 1,649人 | 91.1% |
2014年 | 1,597人 | 84.7% |
高圧ガス移動監視者の試験の難易度はどれ位なのかを見ていきます。
一見難しそうに感じますが実際はそれほどでもありません。
きちんと講習を受けて勉強をしていれば問題なく受かるレベルです。
具体的な合格率は大体80〜90%程度で、国家資格の中でも合格率はかなり高い方に数えられます。
だからと言って全く勉強をせずに受かる程簡単ではありません。
その為いくら合格率が高いからといって油断しないようにしましょう。
合格ラインは6割程度
試験は筆記で行われ、大体6割程度の正解率で合格になります。
試験の問題数は20問程あり、それを90分の試験内に解かなければなりません。
90分で20問なのでそれほど問題数は多くないです。
1問あたり5分程度考える時間があるので、しっかりと時間配分をしておけば余裕をもって答える事が出来ます。
ただ油断しているとあっという間に時間が過ぎていきます。
合格するにはとにかく得点率を上げていく事が重要なので、分かる問題からどんどん答えていき、難しい問題は後回しにする方法もあります。
高圧ガス移動監視者を活かせる業界は?
高圧ガス移動監視者の資格を取った場合、どういった業界で活躍する事が出来るかというと色々あります。
まず高圧ガスを輸送する仕事です。
具体的にはトラックやタンクローリー車の運転手として働く事が出来ます。
一定量以上の高圧ガスを運ぶ時には、必ず高圧ガス移動監視者が同乗していなければなりません。
その為会社によっては資格手当が支給される等、有資格者が重宝されている所もあります。
またトラックやタンクローリー車を運転するには大型免許等を取らなければならず、面倒だし運転したくないという人は、ガス業界やエネルギー業界で働くという方法もあります。
高圧ガス移動監視者はこんな人におすすめ!
トラック運転手になりたい人
どういう人が高圧ガス移動監視者の資格を取るのに向いているかというと、まずトラック運転手になりたい人は向いています。
基本的に高圧ガスを運ぶ際に必要な資格なので、この資格を持っていればトラックやタンクローリー車で高圧ガスを輸送する事が可能です。
しかも、この高圧ガス輸送の仕事は今後も無くなる事は恐らくない為、将来にむけて安定的に働きたいという人にも向いています。
何か資格が欲しい人
また、何か国家資格が欲しいという人にも向いています。
高圧ガス移動監視者は立派な国家資格です。
それにもかかわらず合格率は高く、試験の難易度もそれほど高くありません。
割合取りやすい資格の1つに数えられます。
その為何か資格が欲しいという人にはうってつけです。
手っ取り早くとは言いませんが、2日の講習を受けるだけで基本的な知識や技術を学ぶ事が出来るので、興味がある人はチャレンジしてみましょう。
ガス・エネルギー業界で働きたい人
他にもガス業界やエネルギー業界で働きたいという人にもこの資格はおすすめです。
面接でこの資格を持っていれば、思いっきり自分をアピールする事が出来ますし、ガスやエネルギー業界側も有資格者がいなければガスを運搬する事が出来ない為、需要は大きいです。
世の中の役に立ちたい人
それから何でも良いからとにかく世の中の役に立ちたいという人も向いています。
あまり知られていませんが、ガスも水や電気のように社会には不可欠なものです。
工場や建設現場だけでなく、乗り物や病院それから農業等幅広く使われています。
このように普段の生活ではあまり気にかける事が少ない高圧ガスですが、実はとても社会の役に立っています。
そんな仕事をしたいという人は、高圧ガス移動監視者の資格を取得するのも良いでしょう。
まとめ
高圧ガス移動監視者は国家資格ですが、講習をしっかりと受けて試験に臨めばそれほど取得は難しくありません。
そして、資格を取得すれば高圧ガスを運ぶトラックやタンクローリーの運転手として働けますし、ガスやエネルギー業界でも働けます。
ガスは水や電気のように社会には必要不可欠なものなので、社会の役に立つ仕事をやりたいと考えている人は、高圧ガス移動監視者の資格を取って働くというのも良いでしょう。