教員・教師になるには?仕事内容・働き先・難易度・試験内容などを解説

「子供が好きで教員になりたかった」「担任が良い先生で憧れていた」など、教員に対して何かしら思いを抱いている人も多いのではないでしょうか。

今回は教員になるための方法や仕事内容などについて解説していきます。

教員を目指している人や興味があるという人の参考になれば幸いです。

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教員とは?

教員とは?と聞かれたとき、一般的には「学校で授業をしている人」というようなことが思い浮かぶでしょう。

もちろんそれも正しい認識ですが、教員は他にもたくさんの役割を担っています。

授業の他にも学級運営や部活動など、皆さんも知っている通りです。

少し堅い表現になりますが、文部科学省の資料では「国民を育成する」という表現があります。

ただ単純に勉強を教えるだけではなく、子供の成長に携わる重要な存在なのです。

教員免許の種類について

教員免許には普通免許状・特別免許状・臨時免許状という3つの種類があります。

その中でも一般的な普通免許状について解説していきます。

学校種別による区分

まず、知っている人も多いかと思いますが、普通免許状の大きな分類は小学校・中学校・高等学校といった学校種別です。

これはその名の通り、「小学校で先生になれますよ」というものと思って相違ありません。

さらに中学校や高校では、国語や数学といった教科ごとでも分かれています。

学歴による区分

学歴によって、専修(院卒相当)・一種(大卒相当)・二種(短大卒相当)という区分もあります。

生徒への指導可能な範囲の違いはありませんが、「大卒なら一種免許が取得できる」というふうに理解しておきましょう。

一点、注意しておきたいのが、高校免許には二種が無いということです。

つまり短大に行っても基本的に高校免許は取れないので、学校選びの際には気をつけてください。

教員になるには?

教員になるための道のりには、免許取得と採用試験の二段階があります。

免許取得について

教員免許の取得にあたっては、大学や短大などで所定の単位を修得することが必要です。

単位を修得して書類申請するだけなので、免許取得のための試験はありません。

この点は医師や弁護士などといった他の資格とは違うポイントですね。

専門課程の履修は大学や短大へ通うのが一般的ですが、通信課程で目指せる学校も一部あります。

取得できる免許の種類が限られますが、社会人でも働きながら勉強できるのでおすすめです。

なお、免許取得のためには基本的に2〜4週間の教育実習が必須なので注意しましょう。

採用試験について

教員免許を取得できたら、教員採用試験を受けるのが一般的です。

試験の内容などは後述しますが、この試験に合格できれば晴れて教員になることができます。

ですが、採用試験を受けていない、不合格になってしまったという場合にも、教員として働くことは可能です。

その場合「講師」という形で働くことになり、いわゆる非正規雇用や契約社員のイメージを持ってもらうとわかりやすいかと思います。

基本的には1年間の契約で、働いて実践経験を積みながら次回の採用試験に向けて対策するという人が多いです。

なお、試験に合格した教員を講師と比較して「教諭」と呼ぶ場合もあります。

教員の仕事内容は?

授業関連

教員の仕事として最も大きなウェイトを占めるのが授業に関することです。

実際にクラスで授業をすることはもちろん、授業をするための準備も非常に重要です。

どうすればより理解しやすくなるか、子供の能力を伸ばせるかなどを考えながら、授業の構想を練っていきます。

時には研究授業などもあり、他の教員からアドバイスなどを受けたりしながら研鑽しているのです。

他には、子供たちに出した課題をチェックしたり、進捗に合わせて授業スケジュールを組んだりしています。

学級運営

担任を持つ場合と持たない場合とがありますが、学級運営も大きな仕事です。

学年が異なれば、その分年齢によるキャラクターの違いもありますし、子供たち一人一人性格も違います。

集団生活がスムーズに進むよう勉強以外のことも教えていきます。

部活動

中学校や高校では部活動を持つことがほとんどです。

部によって活動量や熱量は異なりますが、平日の放課後や土日などは基本的に部活の指導が入るでしょう。

意外かもしれませんが、教員を目指す人の中には「スポーツが好きで部活の指導をしたい」という理由の人もいます。

教員免許を活かせる就職先は?

教育機関

これは言わずもがなですが、教員免許を取得したら小学校や中学校などで教鞭を取ることができます。

この場合、地方自治体での採用となり、そのエリアの中の学校に配属となります。

家庭の事情などある程度の希望は考慮されますが、基本的に勤務地は選べないので注意しましょう。

なお、学校によって働き方の方針が違ったり、子供たちのキャラクターに違いがあったりするようです。

経験を積んでいくと、校長・教頭・主幹主事へ昇進したり、教育委員会へ転身するなどのキャリアパスがあります。

学習塾や家庭教師

教員にはならず、学習塾の講師や家庭教師として働く人もいます。

学校などの教育現場で働く場合と比べて、オンオフをしっかり分けられるのがメリットです。

教員免許を持っていると、学力や指導力があるという証明になるので、就職の際に有利になるでしょう。

教育業界の企業

免許を取得するための専門課程では、授業に関する専門知識はもちろん、教育に関する法律なども学びます。

教育業界の企業でそれらの知識を教材開発に活かすことも可能です。

教員免許を取得する難易度は?

既に述べたとおり、教員免許を取得するには専門課程を修了することが必要です。

この勉強自体は他の資格と比べて難易度が高いというわけではありませんが、多くの人にとって教育実習がハードルとなるでしょう。

最短が高校の2週間、小学校・中学校であれば4週間と、働いている人にとってはスケジュール調整がかなり困難です。

事前に休暇をもらえるようであれば職場に相談しておくのが良いでしょう。

採用試験について

実施要項や倍率について

教員の採用試験は6月〜9月ごろの間で年1回、各地方自治体ごとに行われます。

近年は、団塊世代の引退に伴い採用者数が増加しており、難易度はやや下がっている状況です。

倍率は自治体や教科などによって異なりますが、小学校は3倍程度、中学校・高校は7倍程度となっています。

合格率に換算してみると、それぞれ33%程度、14%程度と言えるでしょう。

試験内容について

試験は一次試験が筆記、二次試験が面接・実技・論文となっている自治体がほとんどです。

一次試験には次のような内容があります。

  • 教育に関する知識が問われる教職教養試験
  • 教養や時事問題が問われる一般教養試験
  • 専門教科について問われる専門教養試験
  • 教育論などに関する論作文

二次試験で実技がある場合は、模擬授業を行ったり、体育科や美術科などであればそのスキルを判定したりします。

面接では集団討論などもあり、問題解決能力だけなくコミュニケーション能力なども重要です。

受験する自治体の要項を把握して、試験内容に合わせてしっかりと対策しておきましょう。

まとめ

教員は子供たちの成長に携われる素敵な仕事です。

実習や採用試験など大変な部分もありますが、働きながら目指すこともできます。

興味が湧いた人はぜひチャレンジしてみてくださいね。

記事の執筆者
LS編集部

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