アニメ、海外ドラマで1人の人間がさまざまな年齢、立場のキャラや役どころを演じ分けているのを見て声優になりたいと思ったことのある人も多いでしょう。
最近では声の仕事に限らず、舞台、ライブ、ラジオ、テレビ出演など、声優と一口に言ってもかなり仕事の幅が広がってきています。
「どうしたら声優になれるの?」と声優になるための方法がはっきりと分かっていないあなたのために、こちらの記事では声優になるための代表的な4つの方法について詳しくお伝えします。
声優になるための代表的な4つの方法
まずは声優になるための代表的な4つの方法について、まとめてお伝えしておきます。
- 声優の専門学校に通う
- 声優の養成所に通う
- 声優事務所の所属オーディションを受ける
- 公開募集しているアニメ、映画の声優オーディションを受ける
大まかにこのような方法で声優になることができます。
どの方法をとっても共通のことではありますが、残念ながら「絶対に声優になれる訳ではない」ということは声優を目指す前に考えておくべきことでしょう。
筆者の友人にも声優の専門学校へ通い、声優を目指したことのある人もいますが、限られた枠を多くの人間と取り合うという競争に破れ、現在ではまったくかけ離れた仕事に就いています。
残酷なようですが、声優を目指す人の大部分は声優になれていないという現実はしっかりと頭に入れておくべきです。
その上で家族ともしっかりと話をし、何歳までに芽が出なければその先はどのように人生を送るのか、スタートを切る前にある程度の道筋を考えておくことは非常に大切なことと言えるでしょう。
ここまでつづった通り、声優になる道は生易しいものではありませんが、それでも声優を目指したいという人へ、それぞれの声優になるための方法をより詳しく解説していきます。
1. 声優の専門学校に通う
代々木アニメーション学院、東京アナウンス学院など、声優になるために必要な知識、スキルを基礎から学ぶことができる学校へ通う方法です。
声優の専門学校では一般的に週5日でみっちりと、専門的な声の技術、演技に関すること、あいさつ、マナーなど、社会人としての基礎まで含めて、学ぶことができます。
学校によっては卒業生であったり、現在、一線で活躍している先輩声優が講師として授業を担当してくれたり、学校がオーディションを開催して、生徒をバックアップしてくれる場合もあります。
また、学校によっては寮が用意されていることもあり、声優になりたいけど、東京や大阪へ引っ越すと家賃が高くて厳しいと悩んでいる人の強い味方と言えるでしょう。
声優の専門学校は国から認可されている学校法人が運営しており、卒業すれば学歴として認めてもらえるのは、他のルートにはない強みです。
1クラス20人~30人と高校までの学習環境に近いこともあり、なじみやすいのではないでしょうか。
一般的には2年制の学校が多い状況です。
2. 声優養成所に通う
声優事務所や芸能事務所が新人声優を育てるために用意している養成所に通い、声優になる方法です。
学ぶ内容としては声優としての基礎を始め、アテレコ、演技など、実践的な内容が主となります。
夜間や休日に授業を行っているところも多く、学生や社会人でも本業の傍らで学ぶことができるのが特徴です。
声優養成所に入るためにはオーディションを受ける必要があり、その時点である程度のスキルと知識を持っていることを要求される養成所がほとんどです。
未経験だと入所することが難しい養成所もありますが、中には学費を納めれば入所できる養成所もありますので、いくつか候補をあげて、自分はどの養成所が良いのか、比較検討するのが大切です。
声優養成所は全国に100ヶ所以上ありますが、残念ながら学校ではないので卒業しても学歴として認められないということは頭に入れておきましょう。
声優事務所と併設されている養成所であれば、先輩の声優の話を聞く機会があったり、指導を受けられる場合もあります。
また、事務所のマネージャーは常に有望な新人を探しているので、カリキュラムを修了していなくてもデビューできる可能性も。
養成期間が終わると養成所を運営している事務所の所属オーディションを受けることになります。
合格できれば、晴れて事務所所属となりますが、不合格となると他の事務所のオーディションを受けることができないこともあるため、声優になるための門が狭まってしまう場合もあります。
3. 声優事務所の所属オーディションを受ける
専門学校や養成所に通わずにいきなり声優事務所の所属オーディションを受けるという方法もあります。
可能性としてはここまで紹介したルートと比べるとかなり低くなりますが、一つの選択肢としては用意されています。
オーディションで競い合う周りの参加者は、基本的に専門学校や養成所でアテレコ技術、演技力、発声方法を身に着け、磨き上げてきた人たちばかりです。
そこへ何もかも未経験で飛び込むということがいかに無謀なことかというのは分かるかと思います。
過去に劇団などで演技の経験があったり、何かしら声や演技に関わる経験があるという人であれば、試しに受けてみるのは良いかもしれません。
しかし、全くの未経験者がいきなり受験して合格できるほど甘いルートでないといことは、肝に銘じておくべきです。
4. 公開募集しているアニメ、映画の声優オーディションを受ける
声優事務所に所属せず、いきなり声優を目指すには、一般人も含めて門戸を開いているアニメや映画のオーディションを受けるという方法もあります。
一見、まったくの未経験者にも可能性があるように映る方法ではありますが、実際に開催されるオーディションには何万人、何十万人という参加者が殺到します。
さらに参加者を細かく見ていけば、演技経験者、声優学校卒業者、音楽経験者など、何かしらの強みを持った人が多く参加してくるので、まったくの初心者だと書類選考で埋もれてしまうでしょう。
また、オーディションによっては歌や自己アピールなど、その作品へ参加した後に声優として活躍できる人材かどうかという部分まで、求められる場合もあります。
そのような審査の内容を考えるとまったくの未経験では太刀打ちできないということがお分かりいただけるかと思います。
オーディションによっては合格者ゼロということも少なくないので、かなりの狭き門ということは覚悟して臨むべきです。
ただし、絶対に受からないかというと一概には言えず、応募しているアニメや映画によっては、経験のない素人らしさを求めている作品も少なからずあるようです。
最初からダメと決め込まず、挑んでみることは大切なことと言えるでしょう。
まとめ
「どうしたら声優になれるの?」という疑問を持っている人のために、声優に目指す際に代表的な4つの方法をご紹介しました。
これらの方法を経て、声優になっている人が多いのは確かですが、最近では舞台役者やドラマなどの俳優から声優になるという方も出てきており、これまで以上に競争が激しい業界となっています。
テレビやラジオ、イベントで見かける華やかな一面がある一方で、限られた役を何百人という声優さんが競い合い勝ち取っている現実があります。
声優になるという部分がゴールではなく、そこからがスタートなので、常に自己研鑽できる人にこそ向いている職業とも言えるでしょう。
声優になるまでも、なった後も大変なことは多くありますが、本気で目指したいと考えているあなたが成功することを祈っております。
こちらの記事が声優になるために必要なことを知るためのきっかけになれば幸いです。