介護職員初任者研修は、介護の現場で利用者に対して「身体介護」をするために欠かせない資格です。
失業手当を受給できない人は、ハローワークの求職者支援制度を利用すると介護職員初任者研修を無料で受講できることがあります。
一定の条件を満たしている場合は、月額10万円の給付金を受け取ることも可能です。
この記事では、介護職員初任者研修を無料で受講する方法について紹介します。
ハローワークの求職者支援制度を利用する
ハローワークの求職者支援制度って?
ハローワークの求職者支援制度は、就労意欲がある人を適切にサポートして早期の就職につなげるための仕組みです。
制度の対象になると、厚生労働省認定の職業訓練施設で実施される介護職員初任者研修などの講習を無料で受講できます。
また、一定の条件を満たした人には月額10万円の職業訓練受講給付金が支給されます。
対象になる人は?
この制度の対象は基本的に、雇用保険(失業手当)の受給資格がない人です。
また、雇用保険の受給期間中に再就職できなかった人も利用できます。
そもそも、雇用保険が適用される事業所で31日以上雇用される見込みのある人で、かつ週20時間以上勤務をする人は雇用保険に加入しなくてはなりません。
雇用保険に加入することで、一定の条件を満たすと失業手当が支給されるのです。
しかし、雇用保険の対象にならないパートやアルバイト、短期派遣社員などでは失業手当がもらえないケースがあります。
自営業やフリーランスで雇用保険に加入していない場合も求職者支援制度が利用できます。
対象になる人は申請手続きをしてみてはいかがでしょうか?
手続きの方法は?
手続きはハローワークの窓口で行います。
ハローワークカードの交付を受けてから、受講したい訓練コースを選択して受講申込書を提出しましょう。
職業訓練実施施設で選考試験を受けて合格すると合格通知書が届きます。
これをハローワークに提出すると「就職支援計画」を作成してもらえます。
その後、「就職支援計画」に従って訓練を始める流れになるでしょう。
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求職者支援制度を利用するメリットは?
求職者支援制度を利用するメリットは大きく3つあります。
- 授業料が無料で学べる
- 就職支援を受けることができる
- 職業訓練受講給付金を受け取れる
1.授業料が無料で学べる
民間の資格スクールなどを利用して介護職員初任者研修を受講する場合は、一般的に5〜10万円前後の受講料がかかります。
一方、求職者支援制度を利用すると介護職員初任者研修を無料で受講できるのです。
ただし、テキスト代などの教材は自己負担になるのが一般的です。
施設によっても違いはあるものの、1~3万円程度の自己負担金が発生すると考えて良いでしょう。
2.就職支援を受けることができる
民間の資格スクールを直接利用する場合は、介護職員初任者研修の資格取得が第一の目的になり、就職先は別途自分で探さなくてはなりません。
一方、ハローワークの求職者支援制度の目的は早期の就職です。
「就職支援計画」をもとに、しっかり就職までバックアップしてもらえるメリットは大きいのではないでしょうか。
3.職業訓練受講給付金を受け取れる
職業訓練受講給付金については、後段で詳しく紹介します。
求職者支援制度を利用するデメリットは?
求職者支援制度を利用するうえで注意したいこともいくつかあります。
- 応募倍率が高い場合がある
- テキスト代などは必要になる
1.応募倍率が高い場合がある
求職者支援制度を利用して無料で介護職員初任者研修を受けるためには、選考試験に合格しなくてはなりません。
職業訓練施設によっても異なるものの、筆記試験や面接試験を受けることになるでしょう。
人気が高い講座ほど競争率が高くなりやすく、選考に通らない可能性も出てきます。
ハローワークの目的は、しっかり講習を受けてもらって就職につなげることです。
途中で受講をやめてしまったり講習に悪影響を及ぼしたりする人物だと思われてしまうと、試験に落ちる可能性が高まります。
気を引き締めて選考試験に臨む必要があるでしょう。
2.テキスト代などは必要になる
求職者支援制度で無料になるのは受講費だけなので、テキスト代などの自己負担金は発生します。
職業訓練施設によっても自己負担割合が異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
職業訓練受講給付金制度について
職業訓練受講給付金制度って?
求職者支援制度の対象となるのは失業手当が受給できない人です。
就職が決まらずに収入が得られないと介護職員初任者研修に専念できないケースも出てくるでしょう。
そのため、一定の条件を満たす人に対しては職業訓練期間中の生活支援を目的として、給付金が支給されることがあります。
これが、職業訓練受講給付金です。
支給手当について
職業訓練受講給付金は月額10万円です。
このほか、通所手当や寄宿手当が追加支給される場合があります。
満たすべき主な条件としては下記のようなものが挙げられます。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯収入が月25万円以下(年収300万円以下)
- 世帯全体の金融資産が300 万円以下
- 自宅以外に不動産を所有していない
自営業などで一定の収入がある人でも条件を満たせば無料で介護職員初任者研修を受講できますが、職業訓練受講給付金の対象にならないケースがあるかもしれませんね。
職業訓練受講給付金を受け取るには?
職業訓練受講給付金を受け取るためには、介護職員初任者研修の受講申込書をハローワークに提出するときに、受給に必要な書類をあわせて提出する必要があります。
住民票や本人の収入証明書、同居する家族の収入証明書や預貯金通帳・残高証明などを用意しておきましょう。
基本的に介護職員初任者研修には100%出席することが求められます。
遅刻や早退をすると欠席扱いになり、支給対象から外されてしまうため注意が必要です。
教育訓練給付金制度についても解説
教育訓練給付金制度って?
ここまで、失業手当を受給できない場合に利用できるハローワークの求職者支援制度をみてきましたが、雇用保険の加入者が利用できる教育訓練給付金制度というものもあります。
教育訓練給付金制度とは、介護職員初任者研修などの資格を取得するためにスクールに支払う費用の一部を国が補助する仕組みです。
一般教育訓練給付と専門実践教育訓練給付の2種類があり、介護職員初任者研修は一般教育訓練給付に該当します。
給付の条件は?
教育訓練給付金制度の対象になるのは、基本的に現在雇用保険に加入しているか過去に雇用保険に加入していた人です。
一般教育訓練給付の主な条件は下記の通りです。
- 雇用保険の支給要件期間が3年以上(初めての支給では1年以上)
- 雇用保険の被保険者でない場合は、被保険者資格を喪失した日以降、受講開始日までが1年以内でかつ支給要件期間が3年以上
給付金額は?
介護職員初任者研修の場合は最大10万円まで支給されます。
教育訓練給付申請時に必要なものは?
一般教育訓練給付の申請手続きは、教育訓練の受講が修了した後に本人の住所地を管轄するハローワークに必要書類を提出することで行います。
自分にあった職業訓練制度や給付金制度を賢く利用しよう
雇用保険に加入している人もそうでない人も、介護職員初任者研修を受講するときに利用できる訓練制度があります。
これらの制度は、自分でハローワークに出向いて申請手続きを済ませないと利用できません。
知らないでいると損をしてしまうのです。
条件を満たせば給付金が支給されることもあるので、賢く利用してみてはいかがでしょうか。
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