スピーチ検定とは?受検するメリット・試験内容・難易度などを紹介

「人前に立つと緊張して話せなくなる」、「自分の考えを理路整然と伝えられない」など、話すことに関する悩みをお持ちの方は多いものです。

実際に、仕事の場では朝礼や3分スピーチに始まり、プレゼンテーションや懇談の場でのスピーチなど、話す力を求められる場面は多岐にわたります。

この記事では、スピーチやプレゼンテーション能力を向上させるための手助けとなる「スピーチ検定」についてご紹介していきます。

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スピーチ検定とは?

スピーチ検定は、NPO「日本スピーチ・話し方協会」が主催しています。

受験対象者は小学生から大人まで幅広く、話し方の技能向上を目指す人ならどなたでも受けることができます。

人前で自分の思いや考えをしっかりと伝え、聴く人に好感・理解をもってもらえるような話し方の技能向上を目的としている検定試験です。

国際化社会で欧米先進国の人に負けないスピーチ力・プレゼンテーション力を身につけることが必要不可欠な時代と言われています。

スピーチ検定は、ビジネスマンをはじめとして、話す技術を必要としている方々に広く門戸が開かれている検定試験なのです。

受験するメリットは?

自信をもって話せるようになる

人前で声が小さくなってしまう、緊張して震えてしまうなどの原因は、「話すこと」に対する自信のなさです。

スピーチ検定はこのような苦手意識を解消できるよう、3級~3段までのステップアップ方式をとっています。

始めは簡単な内容のテーマから始まり、上位の級・段に上がるにつれて少しずつ難易度が上がっていく構成です。

上位の段を目指して学び続けることで、話すことに対する自信を確実に身につけることができます。

人間関係が良くなる

話すことが苦手で、そのような場面を出来る限り避けて生きている、というような方は意外と多いものです。

特に日本人は人前で目立つことを苦手とする人が多い国でもあります。

おとなしいことが美徳とされてきた日本文化ですが、近年の国際化によりその意識は変容してきています。

人前でしっかりと大きな声で話ができる、会話で人を楽しませる人は社会で必要とされるので、話すスキルは仕事への評価にも直結し、人間関係の向上も期待できるのです。

コンプレックスが解消される

話すスキルに焦点を当てて学んでいくことで、いつの間にか苦手だったスピーチや人前に立つことを得意なものにすることができるでしょう。

スピーチ検定は小学生から受験することができる検定です。

将来アナウンサーになりたい、といった夢を持つ子どもや、あがり症を克服したい子などに向けても門戸が開かれています。

検定合格とコンプレックスの解消を目的として、親子でステップアップを目指していくのも最適です。

試験の内容は?

級位は7つ

スピーチ検定は、3級・2級・準1級・1級・初段・2段・3段の7つの資格構成となっています。

マークシートなどのペーパー試験は無く、全ての級・段において、スピーチのテーマを設けられ、2〜3分のスピーチを行うことがメインとなっています。

例えば3級であれば、「嬉しかったこと」をテーマとしてスピーチを行い、その後審査員からの簡単な質問を受けるというものです。

級と段が上がるにつれて、テーマと質問の難易度が上がり、求められるスピーチのスキルも上がります。

話の内容だけではなく、表情やしぐさ、聴衆の心を動かせるか、分かりやすい話し方か、なども審査の重要なポイントです。

上位ではその場で出題

準1級からは「その場で出題されたテーマについてのスピーチ」が試験に加わります。

与えられたテーマについて10分で原稿を作成し、スピーチをします。

練習してきたスピーチだけではなく、臨機応変な対応力まで求められる点が、スピーチ検定の難しいところです。

また、審査に利用するために、受験中のスピーチは録画されています。

審査員を務めるのは現役アナウンサーの方を始め、大手企業の取締役や教員・医者など様々です。

実施要項について

試験会場は東京・文京区内の会場1ヶ所のみとなっており、地方受験はありません。

試験日程としては年1回、6月に開催されています。

受験料は3級・2級が6,000円、準1級8,000円、1級10,000円、初段12,000円、2段・3段15,000円です。

再受験の場合は受験料がこれより安くなります。

難易度について

合格率等は非公開

スピーチ検定では、試験の特性上、受験者数・合格者数ともに非公開となっています。

そのため、合格率など数値で試験の難易度を把握することはできません。

小学生から大人まで幅広い方を対象とした試験であるため、その審査と評価内容も個人の能力や年齢に応じたものとなっています。

また、初めての方は必ず3級から受験する必要があり、飛び級などでの受験は認められていません。

すべての級・段において、その一つ下の級・段を保有していることが受験の条件となっています。

話すことが苦手な方にとっては、難易度が高く感じる試験でしょう。

試験対策が難しい

テキストなどでの学習方法がないという点も、この検定の難易度が分かりにくいところです。

試験対策としては、スピーチ関連書籍を読むことがまず挙げられます。

また、評価のポイントはwebに公開されているので、それを踏まえた上で身近な人にスピーチを聴いてもらうなど、日々研鑽を積むことで合格が近づくでしょう。

スピーチ検定試験対策としての講習会もあり、年一回、東京、池袋・茗荷谷・後楽園周辺の会場で開催されます。

実際の試験と近い状態でスピーチの経験ができるため重要な受験対策となります。

活かせる仕事は?

営業・接客

コミュニケーション力を求められる営業や接客業においては、話すスキルは必須のものです。

お客様とのコミュニケーションを円滑に進められるという点において、スピーチ検定で得た技能はとても強みになります。

マスコミ関係

アナウンサーや報道職など、公共の場で正しい言葉遣いと話し方を求められる仕事においても、スピーチ検定で得られる学びは大きいでしょう。

スピーチ検定での審査では、表情や視線、話の分かりやすさなども対象となります。

マスコミ関係職を目指す方は、受験することで実践的な研鑽を積んでいくことが可能です。

外資系企業

プレゼンテーション力やビジネスコミュニケーションを強く求められる外資系企業においても、スピーチ検定で得た技能はとても効果的です。

外国の方と多く接する場面においては、自信を持った振る舞いと話し方は信頼に直結するものであり、必要不可欠と言えます。

スピーチ検定はその場での臨機応変な応対力も求められるため、ビジネスコミュニケーションの総合的な能力向上につながるでしょう。

スピーチ検定で話す力を向上させよう

スピーチ検定は日常生活から仕事まで、幅広い場面で学習効果が期待できる検定です。

話すこと・コミュニケーション力の向上はそれだけで人としての魅力が増し、プライベートでの人間関係などにも良い効果を発揮するでしょう。

話すことに対するコンプレックスの解消や、スピーチを仕事に活かしたいという方はぜひスピーチ検定に挑戦してみてください。

記事の執筆者
LS編集部

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