「転職するなら、資格を取っておいた方がいいよ」
「資格は転職に有利だよ」
転職には資格を取るべきだと耳にすることが多いのではないでしょうか?
ですが、ひとことで資格といっても各業界や分野に役立つ資格がたくさんあります。
どんな資格を取ればいいのか、どんな資格があるのか分からないという方もいるでしょう。
この記事では、転職の際に有利になる資格をまとめました。
業種別にまとめているので、気になる業界の資格をチェックしていきましょう!
ぜひ、今後の参考にしてみてくださいね!
建設・不動産関連の業界
建設・不動産関連の業界はどの地方でも求人が多く、人気の業界となっています。
特に不動産業界は年収も高くなることが多いため、転職を希望する方も多いのではないでしょうか?
建設・不動産関連の業界でおすすめの資格を見ていきましょう。
1.宅地建物取引士
宅地建物取引士は不動産業界で重視される資格です。
不動産取引の専門家としての知識を認定する国家試験で、毎年かなり多くの方が受験しています。
不動産業界以外にも、金融業界や建築業界でも、採用の際有利となる資格となっています。
試験は毎年1回、10月の第3日曜日に設定されています。
不動産業界は未経験・無資格でも採用率は高い傾向にありますが、入社後に宅建資格の受験を必須としている会社も多く、先に取得しておくことで就職の選択肢も業務の幅も広がる有用な資格です。
民法や宅建業法など専門的な内容の国家資格であるため、しっかりと試験対策を行っておきましょう。
2.インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、建築業界、不動産業界、販売業界などさまざまな業界で注目されている民間資格です。
インテリアコーディネーター資格試験(公益社団法人 インテリア産業協会)を受験し、合格することで資格の取得が可能となります。
インテリア(内装、家具、ファブリックス、照明器具、住宅設備等)に関する幅広い知識を有し、インテリア計画・商品選択などへの適切なアドバイスを行うことができる資格です。
住宅・インテリアメーカー、工務店、販売店などさまざまな活躍の場があるので、これらの業界に興味のある方は、受けておくと良い資格ですね。
試験は年2回(一次試験・二次試験各1回ずつ)行われています。
一次試験はマークシート方式の試験、二次試験はインテリア計画やプレゼンテーションといった内容となっています。
合格率は一次試験・二次試験を総合的に見ると、30%以下とかなり難易度の高い試験のようです。
公式テキストや通信講座などを利用して、余裕をもった学習を進めていきましょう。
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3.防災管理者
会社など、ある程度の規模で人がたくさん集まる場所では、消防法によって防災管理者を指定する必要があります。
防災管理者は、地震や火災による被害を最小限に留めるために、防災管理に係る消防計画を提出し、日常的に防災管理に必要な業務を行う必要があります。
各会社の警備スタッフや、ビル管理のお仕事をされる方はこの資格が有利になります。
入社後に取得を求められる場合も多く、警備会社以外にも大規模な高層ビルや建物での勤務をされる場合は、優遇されることもあります。
1日の講習で取得することができるため、「とりあえず取っておくか」くらいの気持ちで取得するのもいいかもしれません。
絶対に転職に有利!というわけではありませんが、様々な業界で必須とされる資格なので取得しておいて損はないでしょう。
4.ショベルローダー等運転技能士
ショベルローダー等運転技能士は、労働衛生法により最大荷重が1トン以上のショベルローダー等を運転する際に必要となる国家資格です。
土木や建築関係の転職に有利な資格となります。
指定された教育機関で、講習・実技に合格することで資格の取得が可能であり、難易度も比較的易しくなっています。
土木関係、建築関係の業界への転職を考えている場合は、資格を取得しておくと採用に有利となる場合があるので、受験を検討してみてはいかがでしょうか。
医療・福祉業界
医療・福祉の業界は常に人手不足であることが多いので、求人数も就職率も高い業界です。
とはいえ、医療・福祉業界を狙い目だと考える人はたくさんいるので、人気度な所は倍率が高くなってしまうことも。
医療・福祉業界への転職におすすめの資格はこちらです。
5.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は介護職のスタートラインともいえる資格です。
介護業界の中では、取得が簡単で就職にも有利になります。
中には、初任者研修必須の求人もあるので、この資格を取得しておくことで転職先の選択肢が広がることも…!
また、資格手当がもらえる場合も多く、昇給にも繋がる資格です。
介護職員初任者研修は、スクールに通って決まった時間数の講義の単位と実技の単位を取得する必要があります。
全課程終了後に認定試験を受け、合格することで資格の取得となる仕組みです。
最短で3か月あれば取得することができます。
試験の難易度もそう高くはなく、しっかりと授業を受けていれば問題なく合格できるようですよ。
6.社会福祉士(生活相談員)
生活相談員とは、介護施設や医療機関で、利用者さんや患者さんの相談を受ける業務を担っています。
ソーシャルワーカーとも呼ばれ、利用者さん・患者さんの生活やその中での悩みに介入し、他の職種と連携を取りながら解決していく職業です。
一般的に、生活相談員になるためには
- 社会福祉士
- 社会福祉主事任用資格
- 精神保健福祉士
の3つの資格いずれかが必要ですが、その中で社会福祉士が比較的簡単に資格を取得することができます。
福祉関連の学校を卒業していなくても、大学卒なら受験資格があります。
また、規定の通信教育・専門教育で科目を履修すれば受験資格を得ることができるので、介護業界に転職したい方におすすめの国家資格となっているんです。
7.福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員とは、福祉用具に関する知識を持ち、その人に合った福祉用具の選択やアドバイスをする職業のことです。
国家資格ではありませんが、公的資格として履歴書にも記載できる資格となっています。
就職先は、福祉用具レンタルの事業所や病院・介護施設などさまざまです。
福祉用具のバリエーションは非常に豊富であるため、相手の要介護度や生活環境に合わせて選択する必要があります。
福祉用具専門相談員は、これからの時代なくてはならない存在となるでしょう。
資格の取得方法は、福祉用具専門相談員指定講習を受講し、修了試験に合格することで取得が可能です。
介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士の資格保有者に関しては講習の受講無しでも福祉用具専門相談員を名乗ることが可能となっています。
講習をしっかり受けていれば修了試験はさほど難しくないので、取得しやすい資格といえるでしょう。
8.医療事務
医療事務とは病院やクリニックなどの医療機関で受付・会計・診療報酬請求などを担う職業です。
クリニックにいる受付の方が基本的には医療事務の方ですね。
医療事務は無資格でもお仕事をすることは可能ですが、医療保険や法律などさまざまな知識を必要とする職業であるため、資格の保有で採用率がかなり高くなるお仕事です。
特に正社員の求人は、実務経験や資格の有無が重視されるため、医療事務として働きたい場合は資格の取得をおすすめします。
メジャーな資格は、医療事務技能審査試験(一般財団法人 日本医療教育財団)です。
医科と歯科に分類され、医科は毎月1回(年12回)、歯科は5月、7月、9月、11月、1月、3月の年6回の試験数が設けられています。
在宅受験方式であるため、試験の学習を進めれば受験しやすい資格といえるでしょう。
専門的な内容となるため、しっかりと試験対策をしておくことが重要です。
9.調剤薬局事務
調剤薬局事務とは、主に調剤薬局で受付・会計・診療報酬請求・薬剤師の補助などを行う職業です。
医療事務と同じような位置取りではありますが、医療機関と調剤薬局ではその内容や専門性が全く異なるため、調剤薬局事務の資格が存在します。
こちらも民間資格ではありますが、調剤薬局事務の求人はほとんどが資格保有を前提としているので取得をおすすめしています。
おすすめの資格は、調剤事務認定実務者(R)試験(全国医療福祉教育協会)です。
こちらの試験も在宅受験方式で、毎月試験が設定されています。
合格率は約60~80%と比較的高い数字となっているため、試験対策をしっかりと行えば資格の取得は難しくないといえるでしょう。
金融関連の業界
金融業界に転職を目指している方も多いのではないでしょうか?
安定した業界であるため、転職の人気度も高いですよね。
倍率が高く、かなりの競争率となることが多いため、他者との差をつけるという意味でも資格の取得がおすすめです!
10.ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーは、将来を見据えた資金計画を立てるべく、金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度の知識を有し、お金のプランニングをする職業です。
ファイナンシャルプランナーは無資格でも就職が可能ですが、資格を持っておくことで就職に有利となることが非常に多いです。
日本FP技能検定を受験、合格することで、FP技能士という国家資格を取得することができます。
FP技能検定は1・2・3級の3つの級位が存在しますが、未経験からの取得であれば2・3級を目指すといいでしょう。
FP技能士の資格は、ファイナンシャルプランナーとして転職したい方はもちろんのこと、金融業界・不動産業界・保険会社などさまざまな場面で役に立つ資格です。
自分自身の資金計画にも役立てることができるため、各方面の業界の方々が受験されているようですよ。
金融業界を目指す方は、ぜひ取得を検討してみてくださいね。
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11.税理士
税理士とは、税金に関するさまざまな知識を有した専門家のこと。
最近CMなどでよく見る、借金の過払い請求なども税理士事務所が行っていますよね。
専門家として、税金に関する相談業務を行うだけでなく、個人事業主や会社の税金申告(確定申告など)を代行するなど、税金に関する事柄について幅広く従事します。
税理士事務所への就職はもちろんのこと、税理士として独立を目指すこともできます。
税理士資格は、毎年1回、8月上旬に行われる税理士国家試験に合格することで取得することが可能です。
税理士試験はかなり難易度が高く、合格率は15%前後…
受験資格なども設定されているので、確認が必要です。
税理士試験の合格を目指す方は、余裕を持って計画的に学習を進めましょう。
法律関連の業界
法律関係業界への転職を考えている方もいるでしょう。
法律関係の業界は専門的な知識が必須である場合が多く、資格の取得がかなり重要なポイントとなっています。
おすすめの資格を見ていきましょう。
12.社会保険労務士
社会保険労務士は、企業における採用から退職までの、労働・社会保険に関する問題や年金の相談など幅広い業務に従事します。
特に人事管理等の職業への転職に有利となり、保険の加入手続きや年金の手続、賃金や就業規則の相談業務などの仕事があります。
人事や法務関連の企業では社会保険労務士の資格所有者を欲している企業も多く、選択の幅も広がる資格となっています。
試験は毎年1回、合格率はかなり低く、2020年に実施された試験の合格率は6.4%となっています。
選択式・択一式の試験ではありますが、採点基準がかなり細かく、合格率が低くなってしまうよう…
合格を目指すのであれば、しっかりと試験対策を行う必要がありますね。
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13.ビジネス実務法務検定
ビジネス実務法務検定試験とは、法務部などへの転職に有利とされる資格です。
ビジネスに必須とされる法律知識を習得し、法務、営業、販売、総務、人事などあらゆる場面に役立てることができます。
転職の際も注目される資格です。
社会人としてのスキルともなり、業務上の重大なミスを防ぐことにも繋がります。
1・2・3級の級位があり、2・3級はマークシート方式の試験、1級はマークシートと記述方式となっています。
3級の合格率は80%前後、2級は50%前後、1級は20%前後となっており、2・3級は比較的合格が目指しやすい試験です。
法務関係の部署へ転職を考えている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
栄養・調理関連の業界
飲食関連の業界へ転職を考えている方もいるでしょう。
栄養・調理関連の業界はどこも人手を欲しているところが多く、比較的転職しやすい特徴があります。
ですが、資格を取得することで更に採用に有利となる場合が多く、採用後即戦力として働きたいという方は資格を持っておくことをおすすめします。
栄養・調理関連の資格を見ていきましょう。
14.調理師
調理師の資格は主に飲食サービス業や調理員として働きたい方におすすめの資格です。
飲食店のキッチン業務などの求人は調理師免許を必須としているところも多く、取得しておきたい資格となっています。
調理師免許は指定の単位を取得できる教育機関・通信教育を卒業すれば自動的に資格取得できます。
それ以外の場合は、中学・高校卒の認定と飲食機関での2年以上の実務経験が必要です。
これはアルバイトでも認められることが多いので、飲食店で働いていた経験がある方がステップアップとして調理師免許を取得するパターンもあります。
試験は基本的に年1回(稀に2回)、都道府県ごとに日程等が異なるため確認が必要です。
都道府県をまたいでの掛け持ち受験も可能であるため、受験のチャンスが複数回得られることも。
難易度もそれほど高くなく、チャレンジしやすい試験でしょう。
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15.野菜ソムリエ
最近注目度が増している野菜ソムリエ。
一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会が認定する民間資格です。
野菜ソムリエとは、野菜果物に関する詳しい知識や、選び方、調理法など幅広い技術をもったスペシャリストのこと。
芸能人や主婦の間でも人気な野菜ソムリエですが、料理教室・セミナー講師、食育活動、コラム執筆、レシピ開発、青果販売などさまざまな場面で活躍することができる資格なんです。
公式の養成講座を受講することで取得できる資格であるため、難易度も低く、合格を狙いやすい内容となっています。
栄養の知識や調理の知識も身に付くので、そういった業界への転職を目指す方におすすめです!
16.フードコーディネーター
フードコーディネーターとは、特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会が認定する民間資格です。
フードコーディネーターは、『新しい食の「ブランド」「トレンド」を創る、食の「開発」「演出」「運営」のクリエーター』と定義されさまざまな場面で活躍しています。
飲食業界ではもちろんのこと、販売、食品メーカー、生産、マスコミ、教育、医療福祉など多方面の業界で役立てることができる、食に関するあらゆる知識を習得することができる資格です。
1・2・3級の級位に分けられており、各級位とも毎年1回の試験が設けられています。
1級の合格率も50%前後となっており、非常に挑戦しやすい資格だといえるでしょう。
飲食業界などを目指す方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
IT関連の業界
IT関連の業界はここ数年でめざましい発展を遂げています。
今後の社会の中でIT関連職は必須となり、更に専門性を要求されることでしょう。
IT関連業界への転職を考えている方も多いのではないでしょうか。
IT関連業界は専門性を要するところが多く、未経験よりも資格を持っているほうがかなり転職には有利となります。
おすすめの資格を見ていきましょう。
17.マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロソフトオフィススペシャリストとは、マイクロソフトオフィスに関する知識や技術を認定する資格です。
Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Accessのソフトそれぞれで試験を受験することが可能です。
WordとExcelに関しては、一般試験以外にエキスパート試験も用意されていますよ。
マイクロソフトオフィスはほとんどの企業で使用されているソフトウェアですよね。
IT業界では知識や技術として持っていて当たり前といっていいほどの内容です。
MOSの資格を持っていることで、スキルの証明にもなるので転職に有利となることがあります。
20~30代の合格率は30%前後。
しっかりと対策しておけば合格を目指すことも難しくはありません。
基本的には実技試験なので、日ごろからソフトを使用しておくことが重要です。
IT業界を目指すスタートラインとして、MOSの取得を検討してみてはいかがでしょうか。
18.基本情報技術者
基本情報技術者試験は、プログラミングを基本としたITエンジニアの知識・技術を認定する国家試験です。
コンピューターサイエンス、プログラミング、法務までかなり幅広い範囲から出題されるので、技術や知識などをしっかりと学んでおく必要があります。
試験は年1回、合格率は30%前後となっており、計画的な学習が重要であることが分かりますね。
特に未経験からの受験はかなり難易度が高いため、スクールや通信講座で基本的なスキルを身に付けておくことがおすすめとなっています。
IT業界への転職をめざすのであれば、基本情報技術者の資格はかなり優位に働くので、ぜひ合格を目指してほしい試験です。
19.ITパスポート
ITパスポート試験とは、ITを利活用する全ての社会人に必要な技術や知識を問う試験です。
IT業界への転職には当たり前の能力ですが、その他IT技術を使用する方におすすめの資格となっています。
内容としては、
- 新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)
- 新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識
- 経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識
- IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識
- プロジェクトマネジメントの知識
など、ITに関する幅広い知識が出題範囲となっています。
しかしこれらの内容は社会人としてITに携わる上で重要な知識となるため、転職に有利となることも増えています。
合格率は60%前後と比較的易しい難易度であるため、働きながらでも合格を目指せる資格となっています。
ぜひチェックしてみてくださいね。
転職には資格が有利!
結論として、転職に資格は有利です。
しかし、ただ資格を持っていればいいというわけではありません。
どのような資格を取得すれば希望の業界への転職に役立つのか、将来的にどういった事に役立てたいかを考えて受験を検討しましょう。
資格の取得には、時間や費用が掛かります。
貴重な時間を無駄に終わらせないためにも、将来設計や目標の明確化が重要となります。
また、難易度の高い試験でも合格を目指せるよう、計画的な学習管理を行いましょう。
特に合格率の低い国家試験は1発合格がかなり難しくなってしまいます。
しかし、働きながらでも1発合格している人もいるため、努力すれば可能な目標です。
転職に早く活かせるように、計画的に資格の取得を目指しましょう!