紹介予定派遣と正社員登用制度 | それぞれの方法で正社員になるには?

派遣社員として働く際、優秀な人材は企業側から正社員に登用されることがあります。

この場合、紹介予定派遣と正社員登用制度という2つの方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあるため、派遣社員で転職する際は違いを理解しておいた方が良いでしょう。

こちらでは、正社員と派遣社員の違いや正社員になる方法について見ていきます。

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正社員で働くメリットとは?

正社員として働く場合、長期的にその企業に勤務することが前提の雇用契約になります。

そのため、派遣社員やアルバイトとして働くよりも待遇が充実していますし、仕事に対する責任も重くなり、やりがいが得られます。

給与や福利厚生

給与は働いた時間に対してではなく、月あたりの基本給に各種手当がつく形になりますので、毎月安定した収入が得られます。

通勤や残業、役職、資格などで手当が出ますし、賞与が支給される企業も多いため、派遣社員として働くよりも収入は多くなるでしょう。

業務内容

また、責任のある仕事を任されるようになるのでやりがいがありますし、社員育成のための研修や資格取得のサポートなどを受けることができ、自身のスキルアップにも役立ちます。

社内や社外でチームを組んで作業をすることもあり、人脈の拡大にもつながるでしょう。

そのまま同じ企業で働き続ける場合だけでなく、転職を選ぶことになっても、これまで培ってきたスキルや人脈が大いに役立ちます。

加えて、履歴書に記載する職歴も派遣社員よりは正社員の方が採用側の心証が良くなります。

派遣社員で働くメリットとは?

働き方を選びやすい

派遣社員は最長3年の有期雇用で、勤務地や勤務時間、業務内容などをあらかじめ取り決めた上で雇用契約を結びます。

そのため、自分の働きやすい環境で仕事をすることができ、育児や家族の介護中でフルタイムの勤務が難しい、副業をしているなどの様々な事情で不規則な勤務にならざるを得ない人でも安心です。

有期雇用であることを活かし、様々な業種でキャリアを積んでいくこともできますし、人間関係や転勤などの悩みを持たずに働けます。

また、業務内容として契約した以外の仕事をする必要がありませんので、仕事に対して苦手意識を持つことが少なく、これまで培ったキャリアやスキルを活かして働くことも可能です。

採用されやすい

採用に関して言えば、派遣社員の書類選考や面接は正社員よりも通りやすくなっています。

正社員を目指して、まずは派遣社員として働くというのも一つの手段でしょう。

また、派遣社員は派遣会社に登録して企業を紹介してもらう形になるため、キャリアアップや転職など仕事に関する悩みがあれば派遣会社のサポートを受けられます。

派遣社員から正社員になる2つの方法

派遣社員から正社員になるには、紹介予定派遣と正社員登用制度という2つの方法があります。

1. 紹介予定派遣

紹介予定派遣は試用期間に似たシステムで、一定期間派遣社員として働いたのちに正社員として雇用することを前提として契約する制度です。

派遣会社が人材を紹介し、企業と派遣社員が直接面接を行います。

採用された場合、およそ3~6カ月程度の期間は派遣社員として勤務し、期間満了時に派遣社員と企業それぞれの意向を確認します。

双方が合意すれば正社員として契約し直すことになります。

一般的には人材紹介を兼ねている派遣会社で利用されている制度です。

2. 正社員登用制度

正社員登用制度は法律で定められた制度ではなく、各企業で独自の基準を設けて行っているものです。

企業が正社員に登用するかどうかの判断を行うため、条件を満たせば必ず正社員になれるというものではありません。

一定の実績を出している場合や長期的に同じ企業で勤務している場合などは正社員として契約を更新するケースが見られます。

企業側からすれば、新たに人材育成をする必要がない上、実績を見て正社員に登用するか判断できるのでメリットの大きい制度ですが、派遣社員として転職する際に詳しい説明が受けられるとは限らないため、自分から情報収集や働きかけを行う必要があります。

紹介予定派遣から正社員になる場合

紹介予定派遣の場合、通常の派遣社員とは異なり、将来的に正社員になる可能性が高いため前もって準備が必要です。

紹介予定派遣から正社員になるまでの流れ

紹介予定派遣は、人材紹介をしている派遣会社が企業の需要に合った人材を紹介し、紹介された派遣社員は企業の面接を受けた上で採用されます。

派遣期間は最長6カ月で、任期満了時に企業側と派遣社員側で正社員登用の意思があるかどうかを確認し、双方が合意すれば正社員となります。

その際、企業側が不採用を決めた場合には、理由を提示しなければなりません。

紹介予定派遣のメリット・デメリット

紹介予定派遣のメリットは、正社員として働く前に有期の派遣社員として職場の雰囲気を体験できるため、納得した上で正社員として働くことができる点です。

派遣会社が転職エージェントのように条件交渉や職場探しのサポートを行ってくれるため、転職活動が心強い点も魅力の一つと言えるでしょう。

一方で、企業側から断られる可能性もあり、正社員として採用されるとは限らない点はデメリットの一つと言えます。

また、正社員として契約する際に派遣時と契約内容が異なるケースもあります。

正社員登用制度で正社員になる場合

正社員登用制度は紹介予定派遣に比べると確実性が乏しいですが、制度を設けている企業ならば誰にでも可能性があります。

正社員登用制度で正社員になるまでの流れ

正社員登用制度は企業によって要件が異なります。

求人票で正社員登用制度があるか確認し、さらに上司の推薦や実績、勤務年数などどのような要件が必要となるのか、正社員として契約する際に派遣社員の場合とどう異なるのかなども、きちんと確認しておきましょう。

条件を満たした場合に筆記試験や面接を受けます。

これに合格すれば、正社員として雇用形態の変更手続きを行うという流れです。

正社員登用制度のメリット・デメリット

正社員登用制度のメリットは、紹介予定派遣のように正社員雇用前提での採用ではないため、自分の身の振り方を決めるまでの時間的・精神的な余裕ができる点です。

紹介予定派遣では半年以内に正社員として勤務するかどうかを決めなければなりませんが、正社員登用制度では派遣として任期を満了することも途中で正社員を目指すこともできます。

一方で、正社員登用制度はどの企業でも行っているわけではなく、制度があっても滅多に正社員として採用されない可能性もあります。

また、小論文やSPIなどの試験が行われるため、対策が必要な点はデメリットと言えるでしょう。

雇用条件も派遣時とは異なるため、事前の確認が必要です。

まとめ

このように、紹介予定派遣は正社員への雇用切り替えありきで派遣社員として働く形になるため、試用期間という認識で仕事をすると良いでしょう。

一方、正社員登用制度を利用して正社員を目指す場合は、派遣社員として仕事をしていくなかで、そのまま正社員として働きたいという希望を持ったときに行動を開始することが可能です。

いずれにしても、正社員を目指すなら知っておいた方が良い制度と言えます。

記事の執筆者
LS編集部

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