薬剤師とは?メリット・資格の取得方法・難易度など紹介

薬剤師とは、医薬品に対して広く知識を持つ、薬のスペシャリストです。

薬局や病院での処方薬の調剤や服薬指導、企業での医薬品の開発や情報収集などを通して、人々の健康を支えています。

この記事では、薬剤師がどのような仕事なのか、また資格の取得方法や試験の難易度、資格を取得するメリットなどを紹介します。

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薬剤師とは?

区分 国家資格
カテゴリ 医療
受験資格 6年制の薬学部を修了
試験日程 毎年2月
試験方法 筆記試験
試験会場 全国各地
受験料 6,800円
登録・更新 合格後に要登録
新規は4年、以降は3年ごとに要更新
難易度 3.5
おすすめな人 学生 主婦 社会人

薬剤師は様々な場所で活躍し、医療に携わっている、薬の専門家です。

代表的な業務は、薬局や病院での調剤や、患者への服薬指導、薬歴管理などです。

必要に応じて薬の相談にのることもあります。

また、ドラッグストアで、医薬品の販売を行っている薬剤師もいます。

薬は大きく医療用医薬品と一般用医薬品に分かれます。

医療用医薬品とは、医者の処方箋がないと買えない薬のことです。

一方、一般用医薬品は処方箋がなくてもドラッグストアなどで買うことができます。

一般用医薬品は、副作用のリスクが大きい順に第1類、第2類、第3類に分かれます。

医療用医薬品と第1類医薬品を取り扱うことができるのは、国家資格を持つ薬剤師のみです。

その他にも、プールの水質検査などの学校での環境衛生管理、製薬会社での医薬品の研究開発や、医療機関への医薬品の情報提供に関わっている薬剤師もいます。

また、麻薬取締官として働くこともできます。

薬剤師のメリットは?

給与が高い

薬剤師の資格を取得して働く一番のメリットとしては、給与が高いことです。

例えば、薬局の管理薬剤師ならば、東京都内でも年収550万程度は見込めます。

地方ならば、もっともらえる場合もあります。

また、パートとして働く場合でも時給2,000円となるケースもあり、正規雇用でなくても一定の給与を得やすいです。

薬剤師の約7割は女性です。

国税庁の調査では女性の平均年収は約280万とあり、倍近くの年収となっています。

男女の給与の格差が大きい日本においては、魅力的な職業といえるでしょう。

女性が働きやすい

先述した通り、薬剤師の約7割が女性です。

そのため、育児休暇が取りやすかったり、時短勤務がしやすかったりと、女性が働きやすい職場環境が整っていることが多いです。

また、パートでの求人も多く、一度育児などで仕事を辞めたとしても、職場を見つけやすく復帰がしやすいです。

日本ではまだまだ、女性が結婚や育児によって、仕事でのキャリアを諦めざるを得ない場合も多くあります。

その中で、薬剤師はどちらも両立させることができ、女性が活躍できる仕事だといえます。

薬剤師の取得方法は?

受験資格

薬剤師の国家資格を得るためには、まず高校卒業後、大学の6年制の薬学部に入る必要があります。

そこで6年間の薬剤師養成課程を修了することで、国家試験の受験資格を得ることができます。

現在薬学部には4年制と6年制の2つの過程がありますが、受験資格を得ることができるのは6年制のみです。

国家試験

受験資格を得ることができたら、年に一回、2月に行われる国家試験を受験します。

試験は2日間にわたって行われ、全部で345問出題されます。

問題は、必須問題90問と一般問題225問に分かれており、7科目から出題されます。

一般問題には、薬学理論問題と薬学実践問題の2つがあります。

後者はより実務の内容に触れた問題になっています。

薬剤師の難易度は?

受験者数 合格率
2023年 13,915人 69.0%
2022年 14,124人 68.0%
2021年 14,031人 68.7%
2020年 14,311人 69.6%
2019年 14,376人 70.9%

薬剤師国家試験の合格率は70%前後となっています。

特に、新卒者だけでみれば毎年約85%の合格率です。

試験自体の難易度だけで見れば、簡単ではないが難関という程ではないといえるでしょう。

留年や中退する人も少なくない

ただし、薬剤師の国家試験を受験するためには、6年間の薬学部での課程があります。

どの大学も国家試験の合格率を上げるために、6年間のカリキュラムはとても厳しくきついものとなっています。

そのため、国家試験を受ける前の6年間でも、留年や中退する人が少なくなく、厳しい道となっています。

その課程を経てもなお、国家試験に合格することができない人がいるということが、薬剤師の国家試験の難易度が高いということを表しているでしょう。

まんべんない知識が必要

また、合格基準として各科目の正答率が30%を超えなければいけないため、得意な科目を伸ばすだけでは合格できません。

苦手な科目を作らず、まんべんなく広い知識をもって試験に臨む必要があります。

試験は2日間にわたって長時間行われるため、それを乗り越える体力も必要です。

薬剤師はこんな人におすすめ!

責任感のある人

強い責任感があり、緊張感をもって仕事ができる人は、薬剤師に向いています。

薬は人にとって、病気やけがの治療に有効な物質ですが、時として健康に害を及ぼす危険性もあります。

薬剤師の少しのミスが、重大な事故に繋がってしまい、最悪の場合、患者の命を左右することもあるのです。

特に調剤の業務では、ミリ単位の細かい作業を行うことも多く、緊張感をもって注意深く作業を行える人が薬剤師に向いているといえます。

向上心がある人

常に自分を高めようとする向上心のある人は、薬剤師に向いています。

毎年、新薬が次々に発売され、医薬品のガイドラインが新たに制定されます。

また、既存の医薬品でも、新たに発見された副作用などの新しい情報が追加されていきます。

古い情報のまま調剤や服薬指導などをしてしまったら、大きな健康被害につながる恐れもあるのです。

そのため、薬剤師として働き続けるには、新しい医学や医薬品の情報を調べ、勉強し、自らの知識をアップデートしていく必要があります。

そのため、向上心があり、自ら学ぶ姿勢のある人が、薬剤師に向いています。

コミュニケーション能力のある人

相手に正しく医薬品の情報を理解してもらえるコミュニケーションができる人は、薬剤師に向いているといえます。

患者への服薬指導の際に、薬剤師は薬の効果や副作用、服用方法などについて説明しなければなりません。

その際に、自分の知識のまま、専門用語だらけで説明していては、患者は薬を理解することができません。

患者には子供から高齢者まで様々な年代の方がいます。

そのため、その時の相手が分かるように簡単な言葉に置き換えて、相手が理解できるように説明できるコミュニケーション能力がある人は、薬剤師に向いています。

まとめ

薬剤師は、医薬品の幅広い知識を用いて、人々の健康を支える重要な職業です。

業務には責任感と緊張感、学び続ける姿勢が求められるため、熱意をもって取り組むことができる人にぴったりでしょう。

資格取得までは難易度が高いですが、女性が活躍しやすく、安定した収入を得ながらやりがいをもって仕事ができる魅力のある職業です。

ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

記事の執筆者
LS編集部

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