家でもお店でもウイスキーを飲む機会は多々あるものの、いざ「ウイスキーって何?」と聞かれると答えに窮してしまいます。
ウイスキーには様々な銘柄があり、それぞれに個性があって奥が深いものです。
だからこそ、知識を深めることでより一層おいしさを楽しむことができます。
ウイスキー検定は、ウイスキーの初心者からウイスキー通の上級者まで幅広い層を対象に行われています。
ウイスキー検定とは
ウイスキーの世界を知り、よりいっそう楽しむことを目的としてウイスキーの知識を問う検定がウイスキー検定です。
この検定はウイスキー文化研究所が行っているもので、朝の連続テレビ小説「マッサン」でウイスキーが注目された2014年からはじまった民間資格試験になります。
ウイスキーにまつわる資格としてウイスキーコニサー資格認定試験というものもあります。
こちらがウイスキー文化研究所の会員にならないと受けられない試験となっているのに対し、ウイスキー検定は20歳以上であれば誰でも受けられる一般向けの資格です。
ウイスキー検定は、世界各地のウイスキーの歴史・原料・製法・飲み方、さらには時事問題やうんちくといった基礎知識から専門的知識までを取り扱った内容を問われます。
勉強すればするほどウイスキーの世界を広げることができるため、より一層ウイスキーを楽しむことが可能です。
長年世界中で愛され続けているウイスキーはどのような魅力を秘めたものなのか、知ることができますよ。
受験するメリットは?
ウイスキー検定はまだそれほど知られていない面白い資格です。
せっかく受検するならプラスに働くものを取得したいですが、ウイスキー検定の取得を目指すことで日常生活においてどういったメリットがあるのでしょうか。
お酒がもっと楽しくなる
ウイスキーを語るにはウイスキーを知ることから始めなければいけません。
世界のウイスキーを対象に、歴史や原料だけでなく製法や飲み方を学ぶことで、ウイスキーを深く知り飲む楽しみが増えます。
特に製法を知ると世界がガラリと変わるのがウイスキーです。
一般的に「麦芽を発酵させ蒸留させて樽で熟成することでウイスキーができる」ということは知られています。
ではなぜ麦芽でないといけないのか、蒸留は何回行われるのか、銘柄によって何か違うのか。
そういった一歩踏み込んだ知識を得ることで、今まで知らなかった世界中のウイスキー一つ一つに出会える知識を身につけられます。
つまり、知識が増えると「楽しむための選択肢」が増えるのです。
最大のメリットはここにあるでしょう。
話のネタになる
面白い資格を持っていると、人との接点が増えます。
コミュニケーションの幅も広がり、思わぬところで役に立つこともあるでしょう。
また、雑学や話題が豊富で話し上手な人は、仕事でもプライベートでも一目置かれます。
自分の個性をアピールできるポイントでもあり、多くの人に興味を持ってもらえる機会も生まれ、話が広がっていくのです。
資格を有することで自信もつき、心が豊かになって考え方や物の見方に変化をもたらします。
人とのつながりはいつか未来を切り開く鍵になるでしょう。
試験の内容は?
ウイスキー検定には、総合的な知識を問う3つの級と、ある分野に特化した4種類の特別級が用意されています。
総合的な知識を問う3つの級は以下の通りです。
- ウイスキーの基礎問題を押さえた初心者を対象とした3級
- 文化や歴史・製法を知りウイスキー通になりたい中級者を対象とした2級
- 2級以上の知識と時事問題なども網羅して深く理解したい上級者対象の1級
それに対して特別級は、次の4つがあります。
- アイリッシュウイスキー通になりたい中級者向けのIW級
- バーボン通になりたい中級者向けのBW級
- 世界中のシングルモルトを深く理解したい上級者向けのSM級
- ジャパニーズウイスキーを理解したい上級者向けのJW級
設問は50問か100問の選択式が主となりますが、1級には記述問題も含まれます。
各級それぞれに基準点が設定されており、基準点以上の得点であれば合格です。
さらに、SM級とJW級については、得点によって4つの段位認定が用意されています。
なお、試験は年に2回実施されており、20歳以上であればどなたでも受験可能です。
難易度について
ウイスキー検定は比較的新しい検定です。
公式サイトが発表している2020年9月実施分までの累計で難易度をみると次のようになっています。
- 3級:83%
- 2級:54%
- 1級:26%
- IW級:35%
- BW級:53%
- SM級:30%
- JW級:67%
3級は比較的取得しやすいので、お酒を好む人や雑学のある人は挑戦しやすいでしょう。
2級でも約半数の合格率になっていますが、階級が上がる毎に難易度がぐっと上がり、1級や特別級は特に狭き門であると言えます。
活かせる場所は?
朝の連続テレビ小説「マッサン」を契機として、老若男女問わずウイスキーの人気が高まりました。
現在では酒類業界を志望する学生の中でも、ウイスキーコニサーだけでなくウイスキー検定を受検する人が増えています。
実際に、就職・転職を考える20代30代の受験者数が全体の半分を占めているほどです。
では、どのような場所でウイスキー検定を活かすことができるのでしょうか。
飲食店
お酒を取り扱うお店として真っ先に思い浮かぶのが飲食店でしょう。
実際にウイスキーを取り扱うお店は様々あり、バーやレストラン、居酒屋、そして個人店などでもウイスキーやハイボールを飲むことができます。
飲食店への就職や転職をする際には、一つの強みとしてウイスキー検定が活きるでしょう。
ウイスキーについての知識が深ければ、お客様におススメする際に説得力を持った接客ができるとともに会話も弾みますので、就職後も仕事の助けになりますよ。
飲料メーカー
ウイスキーは世界各国で生産されており、ウイスキーを流通させるためには飲料メーカーは欠かすことができません。
したがって、国内のブランドはもちろんのこと、世界のウイスキー事情に詳しい知識を持っている人はウイスキーを取り扱うメーカーにとって即戦力になります。
世界中にあふれるウイスキーの中から選りすぐりの逸品を紹介できればメーカーにとっても有益です。
そういった意味でも、ウイスキー検定は一つの保証となります。
自らの知識を広げるだけでなく、飲料メーカーを通して世界中の高品質のおいしいウイスキーを日本各地に紹介することができるのです。
ウイスキー検定で人生を豊かに
掘れば掘るほど色々な魅力がわかるウイスキー。
ただ味わって楽しむだけでなく知識を持つことで、知らなかったおいしさに出会うことができます。
ウイスキー検定は楽しみながら取得でき、合格者限定商品の購入ができたり、運営者と行く国内の蒸留所見学ツアーに参加できたりといった特典も用意されています。
「ウイスキーってね…」と会話を進めて、人との交流機会を増やしチャンスを切り拓きましょう。