NIPT検査(新型出生前診断)を検討している皆さん。
出生前診断は検査ごとに費用相場が違うってご存知ですか?
赤ちゃんの状態を早いうちに知ることができる出生前診断ですが、妊娠中は常にお腹の子は大丈夫かな?と心配になってしまいますよね。
今回は出生前診断の費用の相場をまとめて紹介したいと思います。
出生前診断を検討している人はぜひ参考にしてみて下さい。
出生前診断は保険適用される?
出生前診断は、保険適用も医療費控除も受けることができません。
妊婦健診のように妊婦さんが必ず受けなければならない検査ではなく、自由診療になるため保険が適用されません。
また、医療保険も同様に対象外になるので注意して下さい。
全て自費による追加の検査になるため、どの検査を選択しても自費での検査になります。
検査別費用の相場一覧
非確定的検査を受けて陽性だった場合、確定的検査(羊水検査・絨毛検査)を受ける必要があります。
検査名 | 費用相場 |
---|---|
母体血清マーカー(非確定的検査) | 約2〜3万円 |
コンバインド検査(非確定的検査) | 約3〜5万円 |
精密超音波検査(非確定的検査) | 約2〜3万円 |
NIPT検査(非確定的検査) | 約10〜20万円 |
絨毛検査(確定的検査) | 約10〜20万円+入院費 |
羊水検査(確定的検査) | 約10〜20万円+入院費 |
1. 母体血清マーカー
・費用相場 約2〜3万円程度
・検査可能週数 妊娠15週〜20週
母体血清マーカー検査は、妊婦さんに採血を行ってお母さんの血液からお腹の中の赤ちゃんの遺伝子異常を検査します。
- ダウン症
- エドワーズ症候群
- 開放性神経管欠損症
3つの疾患を調べることができます。
3つの血清マーカーで検査するのがトリプルマーカー検査、4つの血清マーカーで検査するものがクアトロマーカー検査と呼ばれています。
現在はクアトロマーカー検査が主流となっていて聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
費用は控えめですが、検査精度83%で5%程度の偽陽性があると言われています。
母親の血中成分からでは胎児の正確な情報が分かるとはいえないのが正直なところ。
また、検査自体も妊娠15周〜とやや遅めからしか実施できないのがデメリットでしょう。
検査結果が出るまで2週間程度かかるため、陽性だった場合に羊水検査を受けることまで考えると時間が足りず受けられない可能性もあります。
2. コンバインド検査
・費用相場 約3〜5万円
・検査可能週数 妊娠11週〜13週6日まで
超音波エコー検査と母体血清マーカーを組み合わせた検査です。
それぞれ単体で検査を行うよりも2つの検査を組み合わせた方が、より精度が高く検査結果を得ることができます。
エコーでは赤ちゃんの首の後ろに浮腫がないかを確認します。
ただしコンバインド検査の精度は高いと言えず、ダウン症候群の場合の検査精度は83%程度になります。
この検査を受けることによってNIPT検査や羊水検査を受ける判断材料にはなると思うので漠然と不安があるけど費用は抑えたいという方におすすめの検査方法になります。
結果が出るまで2週間程度必要になるため、万が一陽性だった場合は少し焦ってしまうかもしれません。
3. 精密超音波検査
・費用相場 約2〜3万円
・検査可能週数 妊娠12週頃
この超音波エコー検査は、定期的な妊婦検診のエコーとは別に、心臓や脳、消化器などの主要臓器の異常の有無についての診断を行う検査のことを言います。
また、NT検査というお腹の中の赤ちゃんの首の後ろの厚さを調べる検査も行われます。
むくみが大きい胎児は頭が大きくなりがちであり、ダウン症の子供も頭が大きいことから、見分けるポイントとして使われています。
NT計測はわずか10分の1ミリ単位で結果が大きく変わるため、技術が必要な検査です。
普段の妊婦検診のエコーでも浮腫などはみたりしていますが、より詳しく調べたいという方が自費でやる検査になります。
4. NIPT検査
・費用相場 約10〜20万円
・検査可能週数 妊娠10週〜
お母さんから小さじ2程度の量を採血して検査することでお腹の中の赤ちゃんの染色体異常について調べることのできる検査です。
非確定的検査ではありますが、約99%と高い精度が特徴の新型出生前診断とも呼ばれます。
2013年に日本でも導入されており、流産のリスクが全くないことから、世界中で注目されています。
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
基本的に3つの疾患を調べることができます。
費用相場が他の出生前診断と比べて高く感じると思いますが、施設によっては確定的検査費用も含まれているので、陽性だった場合は、羊水検査や絨毛検査を無料で受けることができます。
今までの母体血清マーカーやコンバインド検査よりも検査精度が高いため、リスクのある不要な羊水検査などを回避することができます。
5. 羊水検査
・費用相場 約10〜20万円+入院費
・検査可能週数 15週〜16週以降
羊水検査は、確定検査の1つで針でお腹を穿刺して羊水を直接検査する方法です。
直接お腹に針を刺すので痛みを伴うことや流産のリスクもあります。
流産のリスクは約0.2~0.3%と、絨毛検査よりも安全な検査になるため、一般的には羊水検査を確定的検査として行います。
普通は出生前診断を行う場合に、いきなり羊水検査などの確定的検査を行うことはそれほど多くありません。
羊水検査は、羊水の量が15〜20m程度必要なため、妊娠4~5ヵ月頃に行います。
痛みは筋肉注射をしたような痛みと言われています。
6. 絨毛検査
・費用相場 約10〜20万円+入院費
・検査可能週数 妊娠10〜13週
胎盤の内側にある絨毛細胞を、針で穿刺し、検査する方法です。
絨毛検査は羊水検査よりも流産リスクが高く、約1%ほど流産する可能性があります。
100人に1人が流産すると考えると、けしてリスクが低いとは言えません。
ただ、他の確定的検査(羊水検査)と比べて早い段階から検査が可能なのがメリットになります。
ただし、確定的検査はリスクがあるため、非確定的検査をしてから受けることがおすすめです。
どの検査がおすすめ?
コンバインド検査や母体血清マーカー検査などは費用が安くすみますが、検査精度が低いため、やや不安が残るのが正直なところ。
コンバインド検査では感度80%、母体血清マーカー単独では83%という検査精度。
さらに、コンバインド検査や母体血清マーカーの検査は検査が実施できる週数がNIPTと比較してやや遅めです。
その為、注意して欲しいのが妊娠17~22週の間に結果報告を受けると、場合によっては羊水検査を実施できる時期を過ぎてしまう可能性があります。
それを考えると、NIPT検査は妊娠10週と早いうちから検査ができ、結果も1週間程度と比較的早く出るため、陽性という結果が出て羊水検査を受けることとなっても期間に余裕があるので、焦らずに済むでしょう。
また、NIPT検査は検査精度が99%と高いのが特徴で、不要な確定検査を受けることを回避することができます。
確定的検査は、流産のリスクが伴うため、まずは非確定的検査で調べるのが一般的になります。
NIPT検査の場合は、検査費用に羊水検査費用も含まれている検査施設が多いため、陽性だった場合も考えると他の検査と費用相場はそこまで変わらないでしょう。
まとめ
出生前診断の費用相場は検査ごとに差があることがわかりました。
出生前診断は、すごく繊細な検査であり、「産むか産まないか」という難しい判断を迫られる場合もあります。
しかし、お腹の中の赤ちゃんの状態を早いうちに知ることで赤ちゃんを迎え入れる準備ができたり、お母さん自身も妊娠生活を楽しく過ごせるようになったりするといったメリットもあります。
出生前診断の中でもNIPT検査は、検査精度が99%と高く、流産リスクなどがなく検査することができるのでおすすめ。
しっかりとパートナーの方と話し合って後悔のない検査ができますように。