出生前診断にはいくつか種類があるのをご存知でしょうか?
NIPT検査やクアトロテスト、コンバインド検査などは、非確定的検査と呼ばれ、検査精度も料金も方法も全く違います。
今回は、その中でも迷う方が多いNIPT検査とクアトロテストを比較してみました。
全くわからない妊婦さんにもわかるように検査の違いや料金、検査精度などわかりやすくまとめています。
出生前診断を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
出生前診断の基本情報は?
出生前診断とは?
生まれてくる赤ちゃんの3〜4%は、何らかの先天性疾患を持って生まれてくると言われています。
簡単に説明すると出生前診断は、非確定的検査と確定的検査に分かれます。
あくまで可能性を評価する検査で母体へ負担がなく、リスクもありません。
非確定的検査の診断を確定させるための検査。直接お腹に針を刺すので母体への負担が大きく、流産リスクもあります。
クアトロテストやNIPT検査は、非確定的検査に分類され、陽性だった場合は、確定的検査(羊水・絨毛検査)などを受ける必要があります。
この確定的検査(羊水検査・絨毛検査)には、流産や死産のリスクがあるため、まずはリスクのない非確定的検査を受けるのが一般的になります。
クアトロテストとは?
クアトロテストは母体血清マーカーとも言います。
NIPT検査とは?
NIPT検査は新型出生前診断とも呼ばれます。
クアトロテストとNIPT検査の比較一覧表
比較項目 | クアトロテスト | NIPT検査 |
---|---|---|
検査でわかる項目 | ・21トリソミー ・18トリソミー ・開放性神経管奇形 |
・21トリソミー ・13トリソミー ・18トリソミー ・性別判定 ・性染色体 ・全染色体 ・微小欠失 |
検査時期 | 妊娠15週〜17週(推奨) | 妊娠10週〜15週(推奨) |
検査方法 | 採血 | 採血 |
結果待ち期間 | 約2週間程度 | 最短6日程度 |
検査結果 | 確率 | 陰性・陽性 |
検査精度 | 80〜87%前後 | 99.9% |
検査費用 | 3万円前後 | 12〜20万円前後 |
リスク | リスクなし | リスクなし |
1つずつ詳しく説明していきますね。
1.検査項目の違いは?
NIPT検査とクアトロテストでは調べられる検査項目に違いがあります。
クアトロテストの場合
・21トリソミー(ダウン症)
・18トリソミー(エドワード症候群)
・開放性神経管奇形
ただし、クアトロテストでは、双治妊娠の場合は、18トリソミーは検査することができないので注意してください。
NIPT検査の場合
・21トリソミー(ダウン症)
・18トリソミー(エドワード症候群)
・13トリソミー(パトー症候群)
・全ての染色体
・性染色体
・微小欠失
・性別判定
NIPT検査の方がクアトロ検査より細かく多くの項目の検査ができます。
なぜ、3つのトリソミーを中心に調べるかというと、染色体異常の中でもこの3つのトリソミーが出生する確率が高いからになります。
また、NIPT検査は多くの項目を調べることができますが、全ての病気や疾患が見つかるわけではないので勘違いしないようにしましょう。
2.検査時期の違いは?
NIPT検査とクワトロテストでは、検査できる期間にも違いがありました。
妊娠15週〜17週(推奨)
妊娠10週〜15週(推奨)
NIPT検査の方が妊娠10週〜と早いうちからお腹の中の赤ちゃんの状態を調べることができます。
クワトロテストでもNIPT検査でも、陽性だった場合は羊水検査や絨毛検査を受ける必要があります。
日本では、人工中絶手術を受けれるのは妊娠21週6日までと決まっている為、少しでも早いうちに検査を受ける方が、万が一の際もゆっくり考える時間が確保できるので安心です。
クワトロテストでも、NIPT検査でも、万が一陽性だったあ場合に備えて、妊娠16週までには受けることをおすすめします。
3.検査方法の違いは?
どちらも採血で違いなし
クワトロテストの場合は、血液中の4つの成分(AFP、hCG、uE3、Inhibin A)を測定します。
NIPT検査の場合は、赤ちゃんのDNA断片を解析して、染色体の病気や異変を調べます。
基本的に3つのトリソミーの検査を行い、希望によっては性別判定や全染色体検査など多くの項目を検査することができます。
4.検査精度の違いは?
クアトロ検査の場合
クアトロテストは、スクリーニング検査ですので、母体の年齢などが影響し、年齢が高いほど検査結果の確率が高くなると言われています。
そのため、35歳前までであれば陰性になる確率も十分にありますが、40歳以上の方であれば検査を受けても陽性になる確率が高く、注意する必要があります。
クアトロテストでは、検査精度がやや低く、年齢によっても左右されるため、不要な羊水検査や絨毛検査につながることがあり、問題視されてもいます。
NIPT検査の場合
この検査精度の高さは、不要な確定的検査(羊水検査・絨毛検査)を防ぐことにもつながります。
確定的検査はお腹に針を刺したり、母体に大きな負担がかかるため、リスクを回避できる点もNIPTの良さだと思います。
5.検査結果の違いは?
クアトロテストは確率!
それぞれの染色体疾患ついて、目安となる数値が決められており、赤ちゃんが疾患を持つ可能性が確率で分かるようになっています。
確率が1/500という結果の場合は、500人のうちの1人の妊婦さんが対象疾患の赤ちゃんを妊娠している可能性があり、残りの499人の妊婦さんの赤ちゃんは対象疾患ではないということになります。
あくまで確率なので、対象の疾患の赤ちゃんが必ず生まれるとは断定できず、断定するには羊水検査などを受ける必要があります。
NIPT検査はパーセント!
陰性的中立は99.99%と非常に高く、検査結果が他の検査に比べて信頼度が高いのが特徴です。
しかし、あくまで非確定的検査になる為、陽性だった場合は、羊水検査や絨毛検査を受ける必要があります。
検査精度が高いと言うことは、無駄な羊水検査や絨毛検査を防ぐことにもつながります。
6.検査費用の違いは?
クアトロテストの場合
クアトロテストで確率が高い場合、羊水検査を受ける必要があり、羊水検査の相場は12〜18万円程度となっています。
そのため、検査自体は安いですが、万が一の確定的検査まで考えると20万円前後は必要になってくるでしょう。
NIPT検査の場合
NIPT検査の場合は、認可施設・認可外施設でも費用は変わってきます。
認可施設では、検査費用は20万円前後で、羊水検査費用も別途必要のパターンが基本です。
認可外施設の場合は、検査費用のみで羊水検査費用を全額保証してくれるなど手厚いフォローを受けれるクリニックもあります。
年齢制限なし、紹介状不要、1人受診OKなど厳しい条件は一切なく、検査を受けやすい環境が整っているクリニックも増えてきています。
認可外施設で受ける場合は、検査費用の中に羊水検査費用や遺伝カウンセリングなど、認可施設では別途発生する費用も無料で含まれている場合が多いのです。
NIPT検査でもクアトロテストでも、実は陽性だった場合は同額くらいの検査費用になるのでどちらがお得かは一概に言えないのです。
7.口コミの違いは?
クアトロテストの口コミ
やはり費用が安いから受けやすいのがクアトロテストのメリットかも。
検査精度に不安を抱える口コミが多数ありました。
NIPT検査の口コミ
やはり費用面で負担が大きいという口コミが多数ありました。
おすすめなのはどっち?
結果から言うと、NIPT検査の方がおすすめだと思います。
クワトロテストは、あくまで確率ですので年齢が高くなるほど確率も上がってしまうため、検査精度にやや疑問が残ります。
その点ではNIPT検査の方が検査精度が99.9%と非常に高く信頼できるでしょう。
最近は、年齢制限なしでNIPT検査が可能な認可外施設も増えてきました。
認可外施設と聞くと、大丈夫かなと不安もあると思いますが、違法でもなんでもないので安心してくださいね。
今までのNIPT検査は、年齢制限や厳しい条件など受けたくても受けれない妊婦さんが多くいました。
それらの問題を解決するために、NIPT検査を年齢制限なしで提供する認可外施設が増えているのが現状になります。
20万円前後と聞くと高いと言う印象を受けますが、クアトロテストの場合でも陽性であれば同じくらいの金額が必要になります。
年齢が35歳以上であればクアトロテストでは正確な結果が出るとは言えないため、NIPT検査の方がおすすめになります。
その際に私たちは、しっかりと見極めてクリニック選びをする必要があるので、適当に選ばないように注意しましょう。
おすすめのNIPT検査施設を紹介
・認可施設と同じ検査内容が88,000円。
・検査費用が安い&フォローが充実
・遺伝カウンセラー無料相談可能
・羊水検査費用全額保証
・妊娠10週から検査可能
らジュボークリニックは、安いだけでなく手厚いフォローが受けられるのが魅力のクリニックです。
NIPT検査施設の中でもかなり低価格で、検査費用を抑えたい方にもおすすめのクリニックです。
東京、愛知、大阪、福岡、沖縄で検査を受けることが可能ですのでお近くにある方はカウンセリングで相談してみると良いでしょう。
カウンセリングは無料で受けれますし、採血前まではキャンセル料も無料なので、検査を迷っている方でも気軽に相談しやすいでしょう。
まとめ
今回は、クアトロテストとNIPT検査を比較しました。
2つの検査には、検査費用、検査項目、検査精度など多くの項目で違いがありました。
出生前診断は、万が一陽性だった場合のことまでしっかりと考えて受けるようにしましょう。
今回紹介したNIPT検査は、検査費用は安くないですが、お腹の赤ちゃんの健康状態を早いうちから知ることのできる検査です。
安易に受けていい検査ではありませんので、しっかりとパートナーと話し合って楽しい妊娠生活を送ってください。